黎明の書 〜堕落の章〜 男神たちと女神たち 数多の神々は懼れた 永遠とは 神々をも朽ちさせるのではないかと そして神々は気がついた 創世の二柱もまた 男と女であることを 男神と女神は戯れに 二つで一つとなった 虫と 獣と 鳥と 魚と 世界の息たる精霊と こうして 世界にあらゆる魔物 神霊属が蔓延った 偉大なる天空の王は 世界もまた 二つで一つであるようにした 表の世界は 物質の世界 365の回数 光と闇が入れ替わり 四度に一度 更に1日1夜で一巡り 裏の世界は 心の世界 365の回数 光と闇が入れ替わる 1460巡って 二つの世界は重なり合う 己らの愛し子 世界の変貌に 最初の乙女と男は涙した 夜なる乙女は弟を呼んだ あなたは何故 男と女があることを広めたのか 最も偉大な神でありながら どうして子供たちの愚行を止めないのか 天空の王は答えて言った 我が姉上よ どうしてあなたはあれを愚行と呼ぶのか あなたもああして 死なる男と共に世界を生んだのではないのか すると、死なる男が言った 最も偉大なる弟よ あなたは間違っている あなたの姉が永遠の乙女であることを知らぬのか われわれは闇なるもの 最も暗き闇なるもの われわれは生むものではなく 壊すもの われわれは世界の影なるもの 世界は我々の光なるもの と 夜なる乙女は更に言った 二つで一つになることは 限りある命には正しきこと 永遠なるわれらには愚かしきこと あなたが交わった生き物は あなたより強き子を産んだ もし彼が永遠ならば あなたは我が子に滅ぼされる と |
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