BABEL ラテン語メモ
love solfege 『Luxury Classical Best』より

オーギュスト棒さんが2018年8月6日のツイートにて、
BABELコーラス部の歌詞を公開してくださったので、
ひゃっほいして辞書引いてみた。
引用元はGloria patri、Magnificat、詩篇110、Ave regina caelorum。
コーラス歌唱は、鮎さん、真理絵さん、Jenyaさん。

Spotifyでも聴けます!

『lucis ortus』に2019Remix ver.が収録されました。
コーラス歌唱は、綾野えいりさん、鎌北みきさん、坂田みどりさん、真名辺あやさん。

BABEL (2019Remix ver.)bandcampで無料で聴けます!
勿論惚れたらお金も払えます。

※長母音記号は勝手につけました。
※カナ読みは、
赤字がファンミーティング合唱用の公式カナ表記、青字が古典式発音風、黒字が教会式発音風です。

グローリア パト(リ) (ト) フィリオ
Gloria patri et filio
ーリア トリー エト フィーリオー
ーリア トリ エト フィーリオ
名詞 名詞 接続詞 名詞
栄光は 父に そして 息子に
栄光は父と子に

glōriaは「名声、栄誉、功業」。第1変化女性名詞単数主格。
patrīは第3変化r幹男性名詞paterテル(父)の単数与格。
etは無変化の接続詞。
fīliōは第2変化男性名詞fīliusフィーリウス(息子)の単数与格。

 『父と子に栄光あれ』

エスリエンテス インプレヴィ(ト)
esurientes implevit
エースリンテース インプーウィト
エズリンテス インプーヴィト
名詞 他動詞
飢えている者たちを (それは)満たした
飢える者たちを満たした

ēsurientēsは第4活用自他動詞ēsuriōエーリオー(飢えている、空腹である、渇望する)の現在分詞ēsuriēnsエーリエーンスの男性または女性複数対格。ここでは名詞化。
implēvitは第2活用他動詞impleōンプレオー(満たす、いっぱいにする、完了する、果たす)の直接法能動完了三人称単数形。
 元ネタ"Magnificat"では、ここに第1第2変化形容詞bonusヌス(良い、優れた)の(ここでは中性)複数与格形bonīsニースが入る。名詞化して、「(主は)飢えた者たちを善いもので満たした」。

 『(主は)飢えたる者を満たし給うた』

ユーディカビティン ナーティオニーバス インプレビー(ト) ルイナス
Judicabit in nationibus implebit ruinas
ユーディービティン  ナーティーニブス インプービト ーナース
ユディビティン ナツィーニブス インプービト ナス
他動詞 前置詞 名詞 他動詞 名詞
(それは)裁くだろう ~の中に 人々、国々(から) (それは)果たすだろう 破滅(を)
国々において裁き、滅びを果たすだろう

jūdicābit(iūdicābit)は第1活用他動詞jūdicōーディコー(判断する、裁く、~と思う、~と公示する)の直説法未来三人称単数形。
inは前置詞。対格または奪格支配。
nātiōnibusは第3変化n幹女性名詞nātiōーティオー(出生、民族、国)の複数奪格。
implēbitは第2活用他動詞impleōンプレオー(満たす、いっぱいにする、完了する、果たす)の直説法未来三人称単数形。
ruīnāsは第1変化女性名詞ruīnaーナ(落下、崩壊、廃墟、破滅)の複数対格。

 『(主は)諸国の内で裁きを行い 滅びを為さん』

グローリア パト(リ) (ト) フィリオ
Gloria patri et filio
ーリア トリー エト フィーリオー
ーリア トリ エト フィーリオ
名詞 名詞 接続詞 名詞
栄光は 父に そして 息子に
栄光は父と子に

 『父と子に栄光あれ』

エスリエンテス インプレヴィ(ト)
esurientes implevit
エースリンテース インプーウィト
エズリンテス インプーヴィト
名詞 他動詞
飢えている者たちを (それは)満たした
飢える者たちを満たした

 『(主は)飢えたる者を満たし給うた』

ガウデ ヴィルゴ グローリオサ
Gaude virgo gloriosa
ガゥデー ウィルゴー グローリーサ
ガゥ ヴィルゴ グロリーザ
自動詞 名詞 形容詞
(君は)喜べ 処女よ 誉れ高き
喜べ 誉れ高き処女よ

gaudēは第2活用自他動詞gaudeōガゥデオー(喜ぶ、楽しむ)の命令法能動(二人称)単数形。
virgōは第3変化n幹女性名詞単数呼格。
glōriōsaは第1第2変化形容詞glōriōsusグローリースス(誇らしい、栄誉ある、輝かしい、うぬぼれた)の、女性単数呼格形。

 『喜び給え 誉れ高き処女よ』

スーペル オムネス
super omnes
ペル ムネース
ーペル ームネス
前置詞 名詞
~を越えて あらゆる女たち(を)
あらゆる女たちを越えて

superは前置詞。対格または奪格支配。
omnēsは第3変化形容詞omnisムニス(すべての)の男性または女性複数対格形。ここでは名詞化。
 元ネタ"Ave regina caelorum"では、ここに第1第2変化形容詞speciōsusスペキースス(美しい、立派な、見事な)の女性単数呼格形speciōsaスペキーサが入る。名詞化して、「あらゆる女たちに勝って優れた(美しい)方よ」。

 『比類なき(方よ)』

 古典式読みと教会式読みのカナは別にいらんやつ。こんなもん書いてるけど、実のところ、ラテン語の正確な発音なんて無いようなもんです。世界中で好き勝手に読まれてるし。母語がアルファベット表記の皆様は、大体母語風に読んでる。日本人の場合、西洋音楽関係者やキリスト教信者なら概ねイタリア教会式かドイツ式に馴染みがあるだろうし、たまにフランス生まれの讃美歌はフランス式で歌おう!って人もいるし、学術語として学ぶ人はまず英語発音だし、紀元前1世紀前後のローマ及び地中海世界の公用語として学ぶ人は古典式で発音するよう習う。朗読や会話や合唱の場合は、その場の皆が一つの方式に合わせた方がいいだろうけど、揃ってれば何でもいいとも言える。
 誤訳、解釈違い同梱。"implebit ruinas"とか、「しかばねで満たすだろう」みたいに訳されることもあるようで。

この文章書いてる人はラテン語に関してド素人です。
アブラハムの宗教に関しては更によー分かりません。
このページはあくまで『Luxury Classical Best』、『lucis ortus』CD等買った人向け、参考にならない辞書もどきであって、
著作権侵害の意図はありません。が、もし怒られたら消えます。


参考文献