Folle Pensée (Merlin) フランス語メモ
Cécile Corbel " Graal "より
" Graal "3曲目、マーリンの歌。
賢い予言者マルズィン・エムリス(アンブロシウス)ではなく、
おかしい予言者マルズィン・ウィスト寄りのマーリンの歌。
※動詞の法は、特に断りがない限り直説法です。
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・folle(フォル)・・「気の狂った」。形容詞fou(気の狂った、気違いじみた、並外れた、調子の狂った)の女性単数形。
・pensée(パンセ)・・「考え、思い、思考、思想」。女性名詞単数形。
・Merlin(メルラン)・・「メルラン、マーリン」。男性固有名詞。人名。
『狂った思考(マーリン)』
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・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・terre(テール)・・「地球、土地」。女性名詞単数形。
・gronde(グロンドゥ)・・「(それが)轟く」。自動詞gronder(轟く、うなる)の三人称単数現在形。
・sous(スー)・・「~の下で、~の内部で」。前置詞。
・mes(メ)・・「私の」。一人称単数の所有形容詞。複数形。
・pas(パ)・・「歩み(複)」。単複同形の男性名詞。この場合は複数形。
『私の歩む大地が唸る』
・je(ジュ)・・「私は」。一人称単数主格の人称代名詞。
・commande(コマーンドゥ)・・「(私は)統率する」。自他動詞commander(~を命令する、指揮する、注文する、指図する、優先する)の一人称単数現在形。
・l'autre(ロートル)・・「もう一方、もう片方」。頭語が母音またはhの単数名詞につく定冠詞l'+不定代名詞autre(他のもの)。
・monde(モーンドゥ)・・「世界」。男性名詞単数形。
『私はもう一つの世界を統べ、』
・j'ordonne(ジョルドヌ)・・「私は命じる」。一人称単数の人称代名詞je(私は)+他動詞ordonner(命じる)の一人称単数現在形。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・pluie(プリュイ)・・「雨」。女性名詞単数形。
・le(ル)・・男性名詞単数形につく定冠詞。
・froid(フロワ)・・「寒さ、冷たさ、寒気」。男性名詞単数形。
『雨を、冷気を使役する』
・quel(ケル)・・「何、誰、どれ」。疑問形容詞男性単数形。
・est(エ)「(それは)~だ」。英語のbe動詞に当たる自動詞êtreの三人称単数現在形。
《quel est(ケレ)》
・mon(モン)・・「私の」。一人称単数の所有形容詞。男性単数または母音かhで始まる女性単数の名詞につく。
・nom(ノン)・・「名前、姓(ファミリーネーム)」。男性名詞単数形。
『私の名前は何と言う?』
・quel(ケル)・・「何、誰、どれ」。疑問形容詞男性単数形。
・est(エ)「(それは)~だ」。英語のbe動詞に当たる自動詞êtreの三人称単数現在形。
《quel est(ケレ)》
・mon(モン)・・「私の」。一人称単数の所有形容詞。男性単数または母音かhで始まる女性単数の名詞につく。
・nom(ノン)・・「名前、姓(ファミリーネーム)」。男性名詞単数形。
『私の名前は何と言う?』
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・sous(スー)・・「~の下で、~の内部で」。前置詞。
・vos(ヴォ)・・「君たちの、あなたの」。二人称複数、または敬称単数の所有形容詞複数形。
・yeux(イユー)・・「両目」。男性名詞œil(目、視線、観察眼、見解)の複数形。
《vos yeux(ヴォズィユー)》
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・tempête(タンペート)・・「嵐、暴風雨、大時化、大騒ぎ」。女性名詞単数形。
『お前たちの目の前に嵐』
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・folie(フォリ)・・「狂気、正気を失っていること、狂気の沙汰」。女性名詞単数形。
・qui(キ)・・「~するところの」。関係代名詞。
・me(ム)・・「私を」。一人称単数、目的格の人称代名詞。
・guette(ゲト)・・「(それは)待ち受ける」。他動詞guetter(動静を窺う、付け狙う、~を待ち構える、待ち受ける)の、ここでは三人称単数現在形。
『私を待ち受ける狂気』
・suis-je(スュイジュ)・・「私は~だろうか?」。英語のbe動詞に当たる自動詞êtreの一人称単数現在形+一人称単数の人称代名詞主格。倒置疑問文。
・homme(オム)・・「人間、男」。男性名詞単数形。
・ou(ウー)・・「または、すなわち、ないし」。接続詞。
《homme ou(オムー)》
・magicien(マジスィヤン)・・「(男性の)奇術師、マジシャン、魔術師、呪術師、魔法使い」。男性名詞単数形。
『私は人間なのか、魔術師なのか?』
・je(ジュ)・・「私は」。一人称単数主格の人称代名詞。
・ne(ヌ)・・「~ない」。否定の副詞。
・sais(セ)・・「(私は)分かっている」。他動詞savoir(知っている、分かっている)の一人称単数現在形。
・plus(プリュ)・・副詞。neとセットだと「もはや~ない、もう~ない」。
・très(トレ)・・副詞。肯定文で「非常に、とても」。ここでは否定で「あまり~でない」。
・bien(ビヤン)・・「上手に、良く、順調に、立派に、好意的に、たいへんに」。副詞。
『もう、よく分からない』
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・et(エ)・・「そして」。接続詞。
※歌詞カードにはないけど、たぶんJ'aiの前に歌ってる。
・j'ai(ジェ)・・一人称単数の人称代名詞je(私は)+英語のhave動詞に当たる助動詞avoirの一人称単数現在形。ここでは過去分詞を伴って複合過去を作っている。
・frappé(フラペ)・・自他動詞frapper(打つ、叩く、当たる、等)の過去分詞。"J'ai frappé"で「私は叩いた」。
・trois(トロワ)・・「3の」。数詞。不変化の形容詞。
・coups(クー)・・「打(打つ音)」。女性名詞coup(打つこと、発砲、打つ音、打撃、動作)の複数形。
・sur(スュル)・・「~の上に」。前置詞。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・pierre(ピエール)・・「石」。女性名詞単数形。
『だから、石を三回叩いた』
・dis-moi(ディモワ)・・「(君が)私に話せ」。他動詞dire(~を言う、話す)の命令法二人称単数形+一人称単数の人称代名詞強勢形。
・comment(コマン)・・「どのように」。疑問副詞。
・on(オン)・・「人は」。不定代名詞。特定または不特定の主格を指す人称代名詞。一二三人称単複どれを指す場合でも、動詞は三人称単数形をとる。
・me(ム)・・「私を」。一人称単数目的格の人称代名詞。
・nomme(ノム)・・「(それは)呼ぶ」。他動詞nommer(命名する、名付ける、~の名を言う、~と呼ぶ、任命する)の、ここでは三人称単数現在形。
『人が私を何と呼ぶのか教えてくれ』
・trois(トロワ)・・「3の」。数詞。不変化の形容詞。
・coups(クー)・・「打(打つ音)」。女性名詞coup(打つこと、発砲、打つ音、打撃、動作)の複数形。
・pour(プール)・・「~のために」。前置詞。
・une(ユヌ)・・女性名詞単数形につく不定冠詞。
《pour une(プーリュヌ)》
・prière(プリエール)・・「祈り、祈祷、懇願、頼み」。女性名詞単数形。
『祈って三度叩く』
・quel(ケル)・・「何、誰、どれ」。疑問形容詞男性単数形。
・est(エ)「(それは)~だ」。英語のbe動詞に当たる自動詞êtreの三人称単数現在形。
《quel est(ケレ)》
・mon(モン)・・「私の」。一人称単数の所有形容詞。男性単数または母音かhで始まる女性単数の名詞につく。
・nom(ノン)・・「名前、姓(ファミリーネーム)」。男性名詞単数形。
・parmi(パルミ)・・「~の間に、~の中で」。3つ以上のものを表す複数名詞または集合名詞につく。
・les(レ)・・名詞の複数形につく定冠詞。
・hommes(オム)・・「人々」。男性名詞homme(人間、人類、男)の複数形。
《les hommes(レゾム)》
『人々の間で、私の名前は何と言う?』
・l'ombre(ローンブル)・・「闇」。頭語が母音またはhの単数名詞につく定冠詞l'+女性名詞ombre(影、闇)の単数形。
・sur(スュル)・・「~の上に」。前置詞。
・moi(モワ)・・「私に」。一人称単数の人称代名詞強勢形。
・se resserre(ス ルセル)・・「(それは)収縮する」。他動詞resserrer(~をしっかり締める、締め直す、緊密にする、~を縮める、~を厳しくする)の代名動詞形se resserrer(引き締まる、狭まる、収縮する、厳しくなる)の、ここでは三人称単数現在形。ここでは「闇が私を取り囲む、脅かす」感じの意味かな。
『闇が私に迫って来る』
・dis-moi(ディモワ)・・「(君が)私に話せ」。他動詞dire(~を言う、話す)の命令法二人称単数形+一人称単数の人称代名詞強勢形。
・comment(コマン)・・「どのように」。疑問副詞。
・on(オン)・・「人は」。不定代名詞。特定または不特定の主格を指す人称代名詞。一二三人称単複どれを指す場合でも、動詞は三人称単数形をとる。
・me(ム)・・「私を」。一人称単数目的格の人称代名詞。
・nomme(ノム)・・「(それは)呼ぶ」。他動詞nommer(命名する、名付ける、~の名を言う、~と呼ぶ、任命する)の、ここでは三人称単数現在形。
『人が私を何と呼ぶのか教えてくれ』
・et(エ)・・「そして」。接続詞。
※歌詞カードにはないけど、たぶん歌ってる。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・pluie(プリュイ)・・「雨」。女性名詞単数形。
・tombe(トンブ)「(それは)降る」。自動詞tomber(倒れる、転ぶ、落ちる、降る)の三人称単数現在形。
・sur(スュル)・・「~の上に」。前置詞。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・terre(テール)・・「地球、土地」。女性名詞単数形。
『そうして、雨が大地に降り注ぐ』
・parmi(パルミ)・・「~の間に、~の中で」。3つ以上のものを表す複数名詞または集合名詞につく。
・les(レ)・・名詞の複数形につく定冠詞。
・hommes(オム)・・「人々」。男性名詞homme(人間、人類、男)の複数形。
《les hommes(レゾム)》
『人々の間に』
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・je(ジュ)・・「私は」。一人称単数主格の人称代名詞。
・sais(セ)・・他動詞savoir(知っている、分かっている)の一人称単数現在形。ここでは不定詞を伴って「(私は)~することができる、~する術を心得ている」。
・faire(フェール)・・英語のmakeやdoっぽい自他動詞の不定詞。ここでは「作ること」かな。
・et(エ)・・「そして」。接続詞。
《faire et(フェーレ)》
・défaire(デフェール)・・「ほどく、崩す、解体する、~を取り除く、追い払う、(敵を)撃破すること」。他動詞の不定詞。
『私は作る術も、壊す術も、』
・conjurer(コンジュレ)・・「(悪霊を)祓う、(厄災を)払い除ける、(悪事を)企てる、~して欲しいと懇願すること」。他動詞の不定詞。ここにもsaisがかかる。
・les(レ)・・名詞の複数形につく定冠詞。
・destins(デスタン)・・「運命(複)」。男性名詞destin(運命、前途、将来、生涯)の複数形。
『運命を打ち砕く術をも知っている』
・mais(メ)・・「だが、でも、いったい、さて」。接続詞。
・je(ジュ)・・「私は」。一人称単数主格の人称代名詞。
・ne(ヌ)・・「~ない」。否定の副詞。
・peux(プー)・・「(私は)~できる」。他動詞pouvoir(~できる、~するかもしれない)の、ここでは一人称単数現在形。後ろに不定詞を伴う。
・rien(リヤン)・・不定代名詞。neとセットだと「何も~ない」。
・y(イ)・・「それに、そのことに」。中性代名詞。
《rien y(リヤニ)》
・faire(フェール)・・英語のmakeやdoっぽい自他動詞の不定詞。ここでは「すること」。
『けれど、これにはどうにもできることがない』
・quel(ケル)・・「何、誰、どれ」。疑問形容詞男性単数形。
・est(エ)「(それは)~だ」。英語のbe動詞に当たる自動詞êtreの三人称単数現在形。
《quel est(ケレ)》
・mon(モン)・・「私の」。一人称単数の所有形容詞。男性単数または母音かhで始まる女性単数の名詞につく。
・nom(ノン)・・「名前、姓(ファミリーネーム)」。男性名詞単数形。
『私の名前は何と言う?』
・quel(ケル)・・「何、誰、どれ」。疑問形容詞男性単数形。
・est(エ)「(それは)~だ」。英語のbe動詞に当たる自動詞êtreの三人称単数現在形。
《quel est(ケレ)》
・mon(モン)・・「私の」。一人称単数の所有形容詞。男性単数または母音かhで始まる女性単数の名詞につく。
・nom(ノン)・・「名前、姓(ファミリーネーム)」。男性名詞単数形。
『私の名前は何と言う?』
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・je(ジュ)・・「私は」。一人称単数主格の人称代名詞。
・peux(プー)・・「(私は)~できる」。他動詞pouvoir(~できる、~するかもしれない)の、ここでは一人称単数現在形。後ろに不定詞を伴う。
・dire(ディール)・・「~を言う、告げること」。他動詞の不定詞。
※歌詞カードだと↑だけど、"Je peux lire l'avenir(私は未来を読み取ることもできる)"とも聴こえる。
・l'avenir(ラヴニール)・・「未来」。頭語が母音またはhの単数名詞につく定冠詞l'+男性名詞avnir(将来、未来、前途)の単数形。
・dans(ダン)・・「~の中に」。前置詞。
・le(ル)・・男性名詞単数形につく定冠詞。
・creux(クルー)・・「くぼみ、へこみ、空洞」。男性名詞単数形。
・de(ドゥ)・・「~の」。前置詞。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・main(マン)・・「手」。女性名詞単数形。手首から先を指す。"creux de la main"で「手のひら、たなごころ」。
『私は、未来を手の平の上で語ることも、』
・suivre(スュイーヴル)・・「~の後についていく、~の後をつけること」。自他動詞の不定詞。ここにもpeuxがかかる。
・les(レ)・・名詞の複数形につく定冠詞。
・loups(ルー)・・「狼たち」。男性名詞loup(オオカミ、老獪な男、野心家)の複数形。
・sur(スュル)・・「~に向かって、~に対して」。前置詞。
・leur(ルル)・・「彼ら(彼女ら)の」。三人称複数の所有形容詞。単数形。
・chemin(シュマン)・・「道」。男性名詞単数形。
『狼の通った道を追うこともできる』
・mais(メ)・・「だが、でも、いったい、さて」。接続詞。
・quel(ケル)・・「何、誰、どれ」。疑問形容詞男性単数形。
・est(エ)「(それは)~だ」。英語のbe動詞に当たる自動詞êtreの三人称単数現在形。
《quel est(ケレ)》
・le(ル)・・男性名詞単数形につく定冠詞。
・mien(ミヤン)・・「私のもの」。一人称単数の所有代名詞。男性単数形。ここでは"mon chemin(私の道)"を指す。
『けれど、私の行く道はどれだろう?』
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・j'ai(ジェ)・・一人称単数の人称代名詞je(私は)+英語のhave動詞に当たる助動詞avoirの一人称単数現在形。ここでは過去分詞を伴って複合過去を作っている。
・frappé(フラペ)・・自他動詞frapper(打つ、叩く、当たる、等)の過去分詞。"J'ai frappé"で「私は叩いた」。
・trois(トロワ)・・「3の」。数詞。不変化の形容詞。
・coups(クー)・・「打(打つ音)」。女性名詞coup(打つこと、発砲、打つ音、打撃、動作)の複数形。
・sur(スュル)・・「~の上に」。前置詞。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・pierre(ピエール)・・「石」。女性名詞単数形。
『石を三回叩いた』
・dis-moi(ディモワ)・・「(君が)私に話せ」。他動詞dire(~を言う、話す)の命令法二人称単数形+一人称単数の人称代名詞強勢形。
・comment(コマン)・・「どのように」。疑問副詞。
・on(オン)・・「人は」。不定代名詞。特定または不特定の主格を指す人称代名詞。一二三人称単複どれを指す場合でも、動詞は三人称単数形をとる。
・me(ム)・・「私を」。一人称単数目的格の人称代名詞。
・nomme(ノム)・・「(それは)呼ぶ」。他動詞nommer(命名する、名付ける、~の名を言う、~と呼ぶ、任命する)の、ここでは三人称単数現在形。
『人が私を何と呼ぶのか教えてくれ』
・trois(トロワ)・・「3の」。数詞。不変化の形容詞。
・coups(クー)・・「打(打つ音)」。女性名詞coup(打つこと、発砲、打つ音、打撃、動作)の複数形。
・pour(プール)・・「~のために」。前置詞。
・une(ユヌ)・・女性名詞単数形につく不定冠詞。
《pour une(プーリュヌ)》
・prière(プリエール)・・「祈り、祈祷、懇願、頼み」。女性名詞単数形。
『祈って三度叩く』
・quel(ケル)・・「何、誰、どれ」。疑問形容詞男性単数形。
・est(エ)「(それは)~だ」。英語のbe動詞に当たる自動詞êtreの三人称単数現在形。
《quel est(ケレ)》
・mon(モン)・・「私の」。一人称単数の所有形容詞。男性単数または母音かhで始まる女性単数の名詞につく。
・nom(ノン)・・「名前、姓(ファミリーネーム)」。男性名詞単数形。
・parmi(パルミ)・・「~の間に、~の中で」。3つ以上のものを表す複数名詞または集合名詞につく。
・les(レ)・・名詞の複数形につく定冠詞。
・hommes(オム)・・「人々」。男性名詞homme(人間、人類、男)の複数形。
《les hommes(レゾム)》
『人々の間で、私の名前は何と言う?』
・l'ombre(ローンブル)・・「闇」。頭語が母音またはhの単数名詞につく定冠詞l'+女性名詞ombre(影、闇)の単数形。
・sur(スュル)・・「~の上に」。前置詞。
・moi(モワ)・・「私に」。一人称単数の人称代名詞強勢形。
・se resserre(ス ルセル)・・「(それは)収縮する」。他動詞resserrer(~をしっかり締める、締め直す、緊密にする、~を縮める、~を厳しくする)の代名動詞形se resserrer(引き締まる、狭まる、収縮する、厳しくなる)の、ここでは三人称単数現在形。ここでは「闇が私を取り囲む、脅かす」感じの意味かな。
『闇が私に迫って来る』
・dis-moi(ディモワ)・・「(君が)私に話せ」。他動詞dire(~を言う、話す)の命令法二人称単数形+一人称単数の人称代名詞強勢形。
・comment(コマン)・・「どのように」。疑問副詞。
・on(オン)・・「人は」。不定代名詞。特定または不特定の主格を指す人称代名詞。一二三人称単複どれを指す場合でも、動詞は三人称単数形をとる。
・me(ム)・・「私を」。一人称単数目的格の人称代名詞。
・nomme(ノム)・・「(それは)呼ぶ」。他動詞nommer(命名する、名付ける、~の名を言う、~と呼ぶ、任命する)の、ここでは三人称単数現在形。
『人が私を何と呼ぶのか教えてくれ』
・et(エ)・・「そして」。接続詞。
※歌詞カードにはないけど、たぶん歌ってる。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・pluie(プリュイ)・・「雨」。女性名詞単数形。
・tombe(トンブ)「(それは)降る」。自動詞tomber(倒れる、転ぶ、落ちる、降る)の三人称単数現在形。
・sur(スュル)・・「~の上に」。前置詞。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・terre(テール)・・「地球、土地」。女性名詞単数形。
『そうして、雨が大地に降り注ぐ』
・parmi(パルミ)・・「~の間に、~の中で」。3つ以上のものを表す複数名詞または集合名詞につく。
・les(レ)・・名詞の複数形につく定冠詞。
・hommes(オム)・・「人々」。男性名詞homme(人間、人類、男)の複数形。
《les hommes(レゾム)》
『人々の間に』
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・et(エ)・・「そして」。接続詞。
・je(ジュ)・・「私は」。一人称単数主格の人称代名詞。
・parle(パルル)・・「(私は)話す」。自他動詞parler(話す、~の話をする)の、ここでは一人称単数現在形。
・aux(オ)・・「~に」。縮約冠詞。前置詞àと複数形につく定冠詞lesの縮約。
・oiseaux(オワゾー)・・「鳥たち」。男性名詞oiseau(鳥)の複数形。
《parle aux oiseaux(パルロゾワゾー)》
『そして、私は鳥に』
・aux(オ)・・「~に」。縮約冠詞。前置詞àと複数形につく定冠詞lesの縮約。
・faucons(フォコン)・・「隼たち」。男性名詞faucon(ハヤブサ)の複数形。
・et(エ)・・「そして」。接続詞。
《faucons et(フォコンセ)》
・aux(オ)・・「~に」。縮約冠詞。前置詞àと複数形につく定冠詞lesの縮約。
・cerfs(セール)・・「鹿たち」。男性名詞cerf(シカ、アカシカ、牡鹿)の複数形。
『隼や鹿に話しかける』
・regarde(ルガルドゥ)・・他動詞regarder(~を見る、眺める、調べる、~に関わる)の、ここでは命令法二人称単数形。ここでは主語と不定詞を伴って「~が~するのを(君が)見ろ」。
・moi(モワ)・・「私が」。一人称単数の人称代名詞強勢形。
・fendre(ファーンドル)・・「~を縦に割る、~に罅を入れる、~を引き裂くこと」。他動詞の不定詞。
・l'air(レール)・・「風」。頭語が母音またはhの単数名詞につく定冠詞l'+男性名詞air(空気、風、空)の単数形。
・et(エ)・・「そして」。接続詞。
《l'air et(レーレ)》
・dis-moi(ディモワ)・・「(君が)私に話せ」。他動詞dire(~を言う、話す)の命令法二人称単数形+一人称単数の人称代名詞強勢形。
・mon(モン)・・「私の」。一人称単数の所有形容詞。男性単数または母音かhで始まる女性単数の名詞につく。
・nom(ノン)・・「名前、姓(ファミリーネーム)」。男性名詞単数形。
『私が風を割くのを見て、私の名前を教えてくれ』
・dis-moi(ディモワ)・・「(君が)私に話せ」。他動詞dire(~を言う、話す)の命令法二人称単数形+一人称単数の人称代名詞強勢形。
・mon(モン)・・「私の」。一人称単数の所有形容詞。男性単数または母音かhで始まる女性単数の名詞につく。
・nom(ノン)・・「名前、姓(ファミリーネーム)」。男性名詞単数形。
『私の名前を教えてくれ』
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・suis-je(スュイジュ)・・「私は~だろうか?」。英語のbe動詞に当たる自動詞êtreの一人称単数現在形+一人称単数の人称代名詞主格。倒置疑問文。
・homme(オム)・・「人間、男」。男性名詞単数形。
・ou(ウー)・・「または、すなわち、ないし」。接続詞。
・devin(ドゥヴァン)・・「(男性の)占い師、易者、予言者」。男性名詞単数形。
『私は人間なのか、予言者なのか?』
・je(ジュ)・・「私は」。一人称単数主格の人称代名詞。
・ne(ヌ)・・「~ない」。否定の副詞。
・sais(セ)・・「(私は)分かっている」。他動詞savoir(知っている、分かっている)の一人称単数現在形。
・plus(プリュ)・・副詞。neとセットだと「もはや~ない、もう~ない」。
・très(トレ)・・副詞。肯定文で「非常に、とても」。ここでは否定で「あまり~でない」。
・bien(ビヤン)・・「上手に、良く、順調に、立派に、好意的に、たいへんに」。副詞。
『もう、よく分からない』
・vous(ヴー)・・「君たち、あなたは」。二人称複数または単数敬称の人称代名詞。ここでは主格。
・me(ム)・・「私を」。一人称単数目的格の人称代名詞。
・nommez(ノメ)・・「(君たち/あなたは)呼ぶ」。他動詞nommer(命名する、名付ける、~の名を言う、~と呼ぶ、任命する)の、ここでは二人称複数現在形。
・Merlin(メルラン)・・「メルラン、マーリン」。男性固有名詞。人名。
『お前たちは私をマーリンと呼ぶ』
・cela(スラ)・・「それ、あれ、このこと」。指示代名詞。
※歌詞カードだと"Ça me semble si loin.(それは私にはとても遠く思われる)"なんだけど、"Cela
semble si loin.(それはとても遠く思われる)"と聴こえる。
・semble(サーンブル)・・「(それは)~らしく見える」。自動詞sembler{(人には)~のように思われる、~らしく見える}の、ここでは三人称単数現在形。
・si(スィ)・・「とても」。副詞。
・loin(ロワン)・・「遠く、離れて」。副詞。
『遠い昔のことのようだ』
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・j'ai(ジェ)・・一人称単数の人称代名詞je(私は)+英語のhave動詞に当たる助動詞avoirの一人称単数現在形。ここでは過去分詞を伴って複合過去を作っている。
・frappé(フラペ)・・自他動詞frapper(打つ、叩く、当たる、等)の過去分詞。"J'ai frappé"で「私は叩いた」。
・trois(トロワ)・・「3の」。数詞。不変化の形容詞。
・coups(クー)・・「打(打つ音)」。女性名詞coup(打つこと、発砲、打つ音、打撃、動作)の複数形。
・sur(スュル)・・「~の上に」。前置詞。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・pierre(ピエール)・・「石」。女性名詞単数形。
『石を三回叩いた』
・dis-moi(ディモワ)・・「(君が)私に話せ」。他動詞dire(~を言う、話す)の命令法二人称単数形+一人称単数の人称代名詞強勢形。
・comment(コマン)・・「どのように」。疑問副詞。
・on(オン)・・「人は」。不定代名詞。特定または不特定の主格を指す人称代名詞。一二三人称単複どれを指す場合でも、動詞は三人称単数形をとる。
・me(ム)・・「私を」。一人称単数目的格の人称代名詞。
・nomme(ノム)・・「(それは)呼ぶ」。他動詞nommer(命名する、名付ける、~の名を言う、~と呼ぶ、任命する)の、ここでは三人称単数現在形。
『人が私を何と呼ぶのか教えてくれ』
・trois(トロワ)・・「3の」。数詞。不変化の形容詞。
・coups(クー)・・「打(打つ音)」。女性名詞coup(打つこと、発砲、打つ音、打撃、動作)の複数形。
・pour(プール)・・「~のために」。前置詞。
・une(ユヌ)・・女性名詞単数形につく不定冠詞。
《pour une(プーリュヌ)》
・prière(プリエール)・・「祈り、祈祷、懇願、頼み」。女性名詞単数形。
『祈って三度叩く』
・quel(ケル)・・「何、誰、どれ」。疑問形容詞男性単数形。
・est(エ)「(それは)~だ」。英語のbe動詞に当たる自動詞êtreの三人称単数現在形。
《quel est(ケレ)》
・mon(モン)・・「私の」。一人称単数の所有形容詞。男性単数または母音かhで始まる女性単数の名詞につく。
・nom(ノン)・・「名前、姓(ファミリーネーム)」。男性名詞単数形。
・parmi(パルミ)・・「~の間に、~の中で」。3つ以上のものを表す複数名詞または集合名詞につく。
・les(レ)・・名詞の複数形につく定冠詞。
・hommes(オム)・・「人々」。男性名詞homme(人間、人類、男)の複数形。
《les hommes(レゾム)》
『人々の間で、私の名前は何と言う?』
・l'ombre(ローンブル)・・「闇」。頭語が母音またはhの単数名詞につく定冠詞l'+女性名詞ombre(影、闇)の単数形。
・sur(スュル)・・「~の上に」。前置詞。
・moi(モワ)・・「私に」。一人称単数の人称代名詞強勢形。
・se resserre(ス ルセル)・・「(それは)収縮する」。他動詞resserrer(~をしっかり締める、締め直す、緊密にする、~を縮める、~を厳しくする)の代名動詞形se resserrer(引き締まる、狭まる、収縮する、厳しくなる)の、ここでは三人称単数現在形。ここでは「闇が私を取り囲む、脅かす」感じの意味かな。
『闇が私に迫って来る』
・dis-moi(ディモワ)・・「(君が)私に話せ」。他動詞dire(~を言う、話す)の命令法二人称単数形+一人称単数の人称代名詞強勢形。
・comment(コマン)・・「どのように」。疑問副詞。
・on(オン)・・「人は」。不定代名詞。特定または不特定の主格を指す人称代名詞。一二三人称単複どれを指す場合でも、動詞は三人称単数形をとる。
・me(ム)・・「私を」。一人称単数目的格の人称代名詞。
・nomme(ノム)・・「(それは)呼ぶ」。他動詞nommer(命名する、名付ける、~の名を言う、~と呼ぶ、任命する)の、ここでは三人称単数現在形。
『人が私を何と呼ぶのか教えてくれ』
・et(エ)・・「そして」。接続詞。
※歌詞カードにはないけど、たぶん歌ってる。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・pluie(プリュイ)・・「雨」。女性名詞単数形。
・tombe(トンブ)「(それは)降る」。自動詞tomber(倒れる、転ぶ、落ちる、降る)の三人称単数現在形。
・sur(スュル)・・「~の上に」。前置詞。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・terre(テール)・・「地球、土地」。女性名詞単数形。
『そうして、雨が大地に降り注ぐ』
・parmi(パルミ)・・「~の間に、~の中で」。3つ以上のものを表す複数名詞または集合名詞につく。
・les(レ)・・名詞の複数形につく定冠詞。
・hommes(オム)・・「人々」。男性名詞homme(人間、人類、男)の複数形。
《les hommes(レゾム)》
『人々の間に』
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メルラン(マーリン)は、アーサー王伝説の中でも、抜群に複雑で魅惑的なキャラクターである。
私が彼を愛するのは、取り分け、彼の自然との絆による。彼は、森を守護する異教の神々や生き物たち、例えば、シルウァヌス、ファウヌス、あるいはオム・ソヴァージュ(ワイルドマン)を思い起こさせる。
彼に、有角神ケルヌンノスのようなケルトの神々との繋がりを見出す人もいる。
また、私は彼に、宮崎駿の『もののけ姫』で森の夜回りをする鹿角の巨大な生き物との類似を連想する。
彼は、他に数多キャラクターがいる中、世界中あちこちで人々の想像の世界と原始の伝説とを繋いでくれる魅力的な懸け橋である。
マーリンは、魔法を行使し、予言し、時を旅し、人を癒し、そして、過去と未来の科学の秘密と万物の根源を知悉する、並外れた建築家でもある。
また、マーリンは、しばしば鳥、からかい好きであったり美しく囀ったりする※註1白いクロウタドリに化け、その変身能力でも人々を魅了する。予言のできる魔法の鳥は、中世の小編にも数多く見られる。
また、時折鹿やハイイロオオカミの姿を取ることもある。
彼は、人生全ての始まりから終わりまでを目に見えない糸で織り成して、時にやんちゃな子供の外見を、またある時は思慮深い老人の外見を取る。
敬虔な女性と魔物(時に異教の角のある生き物やキリスト教の悪魔と同一視される)の間に生まれたマーリンは、その出生から、善と悪の対立の中心、別の世界との境界に身を置く、両面性のあるキャラクターである。
邪悪な父は彼に過去を見る力を、キリスト教の信仰に感銘を受けた母は未来を読み取る力を与えた。
彼の矛盾、その異教とキリスト教の危険な混交、あらゆる伝説の中で絶えずマーリンに圧し掛かるそのジレンマ。それらと同じく、有名な" Barzaz
Breizh(バルザス=ブレイス) "のブルターニュ民謡及び収集された文献のコレクションに載る、マーリンに捧げられた歌も、私を大いに魅了し、インスピレーションを与えてくれた。
« Merlin au Berceau(揺り籠のマーリン) »、あるいはまた« Merlin Devin(予言者マーリン) »の歌詞は、詩情において、また奇怪さにおいても傑作で、幽かに秘教的な、ミステリアスな香りを帯びている。
私はいつもこれらの歌詞を読みながら、これらが何世紀にも亘って豊かに広がり変容してきた非常に古い口伝の賜物であり、けれどその中に、一種の古い魔法、とても強い信心、キリスト教と混合した非常に古くからの信仰を含んでいると感じてきた。
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| MARZIN-DIVINOUR. (Ies Kerne.) — Marzin, Marzin, pelec'h it-hu, Ken beure-ze, gand ho ki du ? — Iou ! iou ! ou ! iou ! iou ! ou !ion ! ou ! iou ! ou ! lou ! iou ! ou ! iou ! ou !— — Bet onn bet kas kaout ann tu, Da gaout dreman ann ui ru, Ann ui ru euz ann aer-vorek, War lez ann od, toull ar garrek. Mont a rann da glask d'ar flouren Ar beler glaz ha'nn aour ieoten, Kouls hag huel-var ann derven, Ekreiz ar c'hoad' lez ar feunten. Marzin ! Marzin ! distroet endro ; Losket ar var gand ann dero, Hag ar beler gand ar flouren, Kerkouls hag ann aour-ieoten, Kerkouls hag ui ann aer-vorek, Etouez ann eon toull ar garrek. Marzin ! Marzin ! distroet endrou : Ne deuz divinour nemed Dou. — |
予言者マルズィン(マーリン) (コルヌアイユ方言) 「マーリン、マーリン、こんなに朝早く、 黒犬と一緒にどこに行くのですか」 「イウ!イウ!ウー!イウ!イウ!ウー!イウ、ウー、イウ、ウー! イウ!イウ!ウー!イウ、ウー!」 「わたしはこのあたりで 赤い卵を見つける方法を探しにきたところだ。 海岸の岩穴の中の ウミヘビの赤い卵を。 野原では 緑のクレソンと黄金の草を探しにいこう。 そして、森の中では泉のそばで オークのヤドリギを」 「マーリン!マーリン!改宗するのです。 ヤドリギはオークに任せておきなさい。 そして野原のクレソンも、 黄金の草も同様に。 岩穴の泡の中にある ウミヘビの卵も同様に。 マーリン!マーリン!改宗するのです。 神以外に予言者はいないのです」 |
※表左のブルトン語原文は " Graal "p22より引用。『19世紀にテオドール・エルサール・ド・ラ・ヴィルマルケ(Théodore
Hersart de La Villemarqué)子爵によって翻訳、註解されたブルターニュ歌謡集« Barzaz Breizh(バルザス=ブレイス)
»からの抜粋』とのこと。
※表右の日本語訳は〔参5〕p113より引用。
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普段の英明さにもかかわらず、彼の矛盾に満ちた出生と恋人ヴィヴィアーヌ(ヴィヴィアン)及び弟子モルガーヌ(モーガン)の裏切りが、狂気と大いなる悲嘆の時期をマーリンに味わわせた。その間、彼は森を彷徨うことになる。
要するに、この魔法使いは全能ではなく、その欠陥もまたとても心惹かれる魅力である。
この歌で、私はマーリンのこの悲嘆を探求することに決めた。それは、時に彼に言葉を失わせ、名前すら忘れさせるのだ。
概して日常から魔法が姿を消し、森の世界が沈黙に追い遣られる我々現代人の暮らしにおいて、魔法使いにはもはや居場所はなく、であるが故に流離いを余儀なくされる。
ブロセリアンドの森にあるバレントンの泉は、伝説の場所であると同時に、古くから実在が確認されている場所でもある。
アーサー王伝説より以前の※註2古の文献には、旱魃の際、住民たちがここに水を汲みに来て、階段に注ぐことで雨を降らせた、と書かれている。
この泉は、年間を通して温度の安定した冷たい水のおかげで、奇跡の治癒力をも持つと言われていた。
しかしながら、時折、特に荒れ模様の天気の際には、泉のひんやりした水が沸き立つように見えたと言う。
近隣の石の赤い色と、森にしばしば立ち込める朝靄が、泉の周囲に満ちた魔法のような雰囲気をいや増していたに違いない。
アーサー王伝説においては、バレントンの泉の階段の石を杖の先で叩くことで、雨と嵐を呼び起こすことができるのはマーリンである。
私の歌に、この素敵なイメージを引き継いだ。
(Cécile Corbelによる楽曲解説)
※人名等固有名詞は、「ヴィヴィアーヌ(ヴィヴィアン)」のようにフランス語名カナ読みの隣に日本で馴染みのある表記(概ね英語風)を並べ、二度目以降の登場は後者に統一しています。
※註1 " merle blanc "。白変種だったりアルビノだったり単に加齢だったりで、白い羽を持つクロウタドリは稀に存在するらしい。「非常に珍しいもの、稀有な人物」を表す比喩表現としても使われる。マーリンのフランス語名Merlinの綴りは、merleの指小形として「小さいクロウタドリ」とか「クロウタドリちゃん」的な意味に取れなくもない。マーリンがクロウタドリと結びついたのも、駄洒落が始まりだったかもしれない。
※註2 詩人ウァース(Wace)さんによるノルマン民族叙事詩" Roman de Rou(ルー物語) "(1160~70頃)かな。
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パンポンの森、バレントンの泉最寄りの村の名は、この歌のタイトルと同じくフォル・パンセ(Folle Pensée)と言う。ストリートビューでも見られる。あ、" fontaine de Barenton "の案内標識あった。
なんでこんな(文字通り)頭おかしい名前になったのかと言うと、かつて女ドルイドたちの集団が、この泉の水を使って精神疾患を治していた、という伝説に因るのだとか。
マーリンは、その成り立ちから狂気と切り離せないキャラクターである。
1135~38年頃、ラテン語偽史"Historia regum Britanniae(ブリタニア列王史)"で、※註1メルリヌス(マーリン)をアルトゥルス(アーサー)誕生の立役者としたジェフリー・オブ・モンマス(Geoffrey of Monmouth)さんは、1151年頃の著作"Vita Merlini(メルリヌス伝)"において、※註2アーサー王の治世より後の時代に狂ってしまったマーリンと、(バレントンの泉とは違うけど)泉による癒しのエピソードを書いている。
予言者にしてデメティア(ダヴェド)の王メルリヌス(マーリン)は、ヴェネドティア(グウィネズ)の王ペレドルス(Peredurus・※註3ウェールズ語名:ペレディル/Peredur)とクンブリア(ストラスクライド王国)の王ロダルクス(Rodarchus・威:フラゼルフ/Rhydderch)と共に、スコーティア(スコットランド)の王グウェンノロウス(Guennolous・威:グウェンゾライ/Gwenddolau)と戦った。戦場の惨たらしさと、ペレディルの弟たち3人を含む親しい若者たちの死に打ちのめされた彼は、我を忘れてカリドーン(カンブリア)の森に逃げ込み、野獣のように暮らすようになる。色々あった後に、マーリンの友人で同じく予言者のテルゲスィヌス(Telgesinus・威:タリエシン/Taliesin)とよー分からん難しいあれこれ{深く傷付いたアーサー王が、リンゴの島(Insula
Pomorum)の優れた癒やし手モルゲン(モーガン)に託された話も含む}を語り合っていると、唐突に彼の住む山の麓から新しい泉が湧き出した。マーリンがその泉の水を飲み、額を水に浸すと、立ち所に正気を取り戻す。
上記の物語は、ウェールズの伝承に語られる予言者にして狂人※註4マルズィン・ウィスト(Myrddin Wyllt)のエピソードを元にしている。13世紀に編纂された詩集※註5"Llyfr Du Caerfyrddin(カエルヴァルズィンの黒本)"に収録された"Yr Afallennau(リンゴの木)"によると、アルヴデリズの戦いで主君グウェンゾライ・ヴァーブ・ケイディオ(Gwenddolau
fab Ceidio)がフラゼルフ・ハイル(Rhydderch Hael)らによって殺されてから、マルズィンは発狂し、フラゼルフの子孫を恐れて50年ケリゾン(スコットランド)の森を彷徨った。そうして、狂気の中で様々なことを予言する。ジェフリーさん、元ネタと敵味方逆になってね?
ド・ラ・ヴィルマルケ子爵が1839年に出版したブルターニュの古謡集"Barzaz Breiz(バルザス=ブレイス)"には、ブルトン語で書かれたマルズィン(マーリン)のバラードが4曲収録されている。それぞれマーリンの幼年期、青年期、中年期、老年期の歌っぽい。歌であるからには楽譜も付いている。同じメロディーを繰り返す前提なのか、どれも短いけど。
こちらのブルトン語版ウィキソースだと、歌詞、楽譜、楽譜通り音を鳴らしたMP3音源まである。でも、ブルトン語の発音分からないと歌えないので、誰かネイティブで歌ってくれる人連れて来て欲しい。
これらの中でも、セシルさんが紹介している2曲目" MARZIN DIVINOUR.(予言者マルズィン) "は、取り分け不可思議な歌である。「イウ!イウ!ウー!」って何の掛け声すか?犬が吠えてる?
オークの木に生えたヤドリギは、ドルイドにとってとても神聖な植物。beler(クレソン)が生えるのは(英語だとWatercress、仏語だとCresson
de fontaineの名前の通り、)水辺だから、ドルイド的に聖なる場所。クレソンは古くから食用にも湿布にも使われた草なんで、誰でもよく採る植物ではあったろうけど。aour-ieoten(黄金の草)は、仏語だとsélageと呼ばれ、※註6どういう植物かよく分からんけど、ヤドリギと同じように古代のドルイドが挙って採集していたらしい。まあ、とにかくマルズィン(マーリン)がいかにもドルイドらしい活動をしている時に、"distroet endrou(「引き返せ」とも「改宗しろ」とも取れるみたい)"と声をかけられる。言うまでもなく、ここに異教とキリスト教との相克がある。岩穴の中のウミヘビの赤い卵って何すか?※註7"Historia regum Britanniae(ブリタニア列王史)"で、メルリヌス(マーリン)が、建設中の塔の礎石の下に池があると言い当て、池の底の石から出て来た赤と白の竜をブリトン人とサクソン人に準えて予言するのと関係あったりします?関係ないです?このよく分からないミステリアスさがまた魅力なんすかね?
" MARZIN DIVINOUR. "でどこぞの誰かに改宗を迫られたマーリンだけど、4曲目" DISTRO
MARZIN.(マルズィンの改宗) "だと、本当に改宗してしまう。
ブルターニュの聖人カド(Kado, ar sant・仏語名:Saint Cado)は、深い森の中で『苔のような灰色の頬髭をたくわえ火にかけた盥の中の水のように煮えたぎる目をした幽霊』〔参5〕p119より引用と出くわす。カドの誰何に対し、その何者かはこのように答えた。「かつて私がバルドだった時、皆に崇拝されていた。故国の王は私を愛し、異国の王は私を恐れ、民は私に予言の歌を乞うた。今、森の中に住む私を讃える者はいない。私は竪琴を失い、輝く黄金を降り注いだ木々は切り倒された。ブルターニュの王たちは死に、人々はもはや私に歌を求めない。私をマルズィン・フォル(Marzin-fol/狂ったマーリン)と呼び、石を投げて追い払う」
哀れんだカドは、「神のもとにおいでなさい。父と子と聖霊はあなたをお許しになります」と告げ、マーリンを改宗させる。
古き信仰が絶え、キリスト教の時代がやって来たことを示唆しているのだろうか。
セシルさんが語る、「マーリンがヴィヴィアーヌ(ヴィヴィアン)だけじゃなくモルガーヌ(モーガン)にも裏切られて狂う」お話……元ネタがちょっと分からなかったけど、13世紀の"
La Suite du Roman de Merlin(続メルラン物語) "が近いのかな。散文集" Lancelot-Graal(ランスロ聖杯)
"の第2巻" L'Estoire de Merlin(メルラン物語) "に追加されたお話。日本語訳はやっぱり(まだ)ない。
マーリンはアーサー王の宮廷で出会ったモーガンに魅了され、あらゆる知識を授ける。しかし、その全てを習得した後、モーガンはマーリンを拒絶する。その後、ニヴィエンヌ(ヴィヴィアンの別名または異綴)にも惚れ込んで同じように知識を与えたところ、自身に向けられる下心を嫌悪した彼女は、マーリンを墓の中に閉じ込めてしまう。
ちなみに、マーリンが表の世界から退場するところは共通しながら、ハッピーエンドヤンデレルートも存在する。これも13世紀の" Premiers faits du roi Arthur(アーサー王の最初の武勲) "だと、マーリンがヴィヴィアーヌ(ヴィヴィアン)に教えた魔法で眠らされて永遠に塔に閉じ込められるんだけど、こっちのヴィヴィアンさんは監禁したマーリンのもとに通い詰めてデロデロに愛してくれる。
15世紀のトマス・マロリー(Thomas Malory)さん作"le morte Darthur/Le Morte d'Arthur(アーサー王の死)"だと、『続メルラン物語』に近い顛末で、マーリンはニミュエ(ヴィヴィアンの別名または異綴)に恋して四六時中付き纏い、彼女の望むことなら何でも教えてやるようになる。その結果、愛する女性にうんざりされたマーリンは、自ら授けた知識によって魔法の岩の下に閉じ込められてしまう。事前にアーサー王に「私もうすぐ地中に埋められるから。剣と鞘を大事にしなさいよ。あなたが一番信頼してる女性に盗まれるから」などと、自分がいなくなった後の警告も含めてしっかり予言した上でのやらかしである。なんでやねん。
アーサーからすれば「未来が分かってんだから悲惨な結末を避ける努力をしろよ!」なんだけど、愛を返してくれる見込みのない相手に惚れちゃうし、粘着して嫌われちゃうし、自滅と分かっている道を避けられない。賢さとお馬鹿さの二面性もチャームポイント?それがマーリンという男である。
※註1 ブリタニア王ウーテル・ペンドラドン(ユーサー・ペンドラゴン)は、コルヌビア(コーンウォール)公ゴルロイスの妻インゲルナ(イグレイン)に横恋慕し、ゴルロイスの領土に攻め入った。その上、包囲戦の最中に「イグレインと寝ないことには心の痛みで死んでしまう」などとほざく始末。この難題を解決しろと呼び寄せられたメルリヌス(マーリン)は、ユーサーにゴルロイスに化ける粉薬を与え、堂々と敵地に入城させて密通の手助けをする。(当然、イグレインに不倫の認識はない。ひっでえ。)ゴルロイスの死後、ユーサーとイグレインは結婚し、アルトゥルス(アーサー)が生まれる。
※註2 "Annales Cambriae(カンブリア年代記)"によると、カムランの戦いが537年、アルヴデリズの戦いが起こったのは573年。"Historia
regum Britanniae(ブリタニア列王史)"及び" Roman de Brut(ブリュ物語) "では、アーサーがアヴァロンに運ばれたのが542年。細かい年代は当てにならんけど、アーサー王の他界から31年ないし36年後ぐらいってことでいい?"Historia
regum Britanniae(ブリタニア列王史)"で若きメルリヌス(マーリン)が母と共にウォルティギルヌス(ヴォーティガン)王の前に連行され、偉大な予言者として世に知られるようになるのが5世紀半ば。めっちゃ長生き。
※註3 円卓の騎士パーシヴァルのウェールズ語名ということになっているペレディル(エヴロウグの息子)とは別人。
※註4 日本語では「野人マルジン」とも。ウェールズ語の形容詞gwyllt(軟音化するとwyllt)は「野生の、狂った、怒った」を意味する。
※註5 ウェールズ語で書かれた最古期の写本。108頁の詩集で、欠落あり。収録された詩は、9~12世紀に書かれたとされる。
※註6 "Barzaz Breiz(バルザス=ブレイス)"の註釈によると、『黄金の草あるいはセラージュsélage〔ディドロの『百科全書』のsélageの項目には、pulsatille
オキナグサであると思われると記載されている。〕は、空が曇ったり大きな不幸が訪れない限り、鉄(剣)で傷つけられることはないといわれている』〔参5〕p140より引用。一方、こちらの辞書〔参2〕では、sélageはヒカゲノカズラ科の植物だと書いてある。う~ん?18世紀の百科事典と19世紀の大辞典、どっちを信じるべきか?あるいは最新研究でまた違う説があったりするのか?
※註7 9世紀の"Historia Brittonum(ブリトン人史)"に載るアンブロシウス・アウレリアスの功績が元。"Historia
regum Britanniae(ブリタニア列王史)"だと、どういう訳かメルリヌス(マーリン)の偉業ということになった。あと、このマーリンはアンブロシウスという別名があることになった。ややこしいことに、こちらの偽史にもマーリンとは別人のアウレリアス・アンブロシウスさんがいる。アルトゥルス(アーサー)の父ウーテル・ペンドラドン(ユーサー・ペンドラゴン)の兄である。
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狂気に囚われたと言うより認知症のご老人みたいなマーリンさん。自分の未来が見えても、その窮状をどうにかする術はないらしい。
モーガンの名前やキャラクターは、ルーツを遡ればアイルランドの方っぽいけど、マーリンの根幹はウェールズ生まれっぽい。湖の乙女は当然として、アーサー王伝説に登場する魔法使い、だいたい水属性。
バイオリン属のかっこいい緊迫感のある前奏から始まり、しかし穏やかに歌い出すセシルさん。このマーリン、頭の中は大荒れでも、語る言葉はむしろ静かなんだろうな。前奏、間奏で、マーリンが呼び寄せた雲が集まって渦巻いているようにも感じる。
" Quel est mon nom, quel est mon nom ? "「私の名前は何と言うんだ?」、"
Et dis moi mon nom, dis moi mon nom. "「私の名前を教えてくれ」と繰り返すところ、後になるほど切実感が増してて好き。
セシルさんは、マーリン関連だと他に" Morgane et le Cerf(モルガーヌと鹿) "という曲も作詞作曲して歌っている。歌詞からもタイトルからも全然分からんけど、このle
Cerf(牡鹿)は鹿に変身したマーリンなんだろうな。("Songbook vol.5 Notes"に収録)。
CDブックはいいぞ。セシルさんご本人による挿絵がすごく美しいぞ。こちらの公式ホームページ通販で買えるぞ。
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参考・引用資料
1.『ロワイヤル仏和中辞典 第2版』(旺文社 2005)
2." Dictionnaire Littré " https://www.littre.org/
3."Modern Welsh Dictionary: A guide to the living language"(Oxford
University Press 2007)
4."Ar Geriadur Dictionnaire Breton-Français, Français-Breton"(Emgleo
Breiz 2009)
5.『ブルターニュ古謡集 バルザス=ブレイス』(彩流社 2018)
6."Wikimammenn"内"Théodore Hersart Kervarker Barzaz Breiz/Marzin"
https://br.wikisource.org/wiki/Barzhaz_Breizh/1883/Marzin
7." Wikipédia "内" Fontaine de Barenton " https://fr.wikipedia.org/wiki/Fontaine_de_Barenton
8." Encyclopédie de Brocéliande "内" La Fontaine de Barenton
" https://broceliande.brecilien.org/La-Fontaine-de-Barenton
9.『アーサー王神話大事典』(原書房 2018)
10.『ケルト事典』(創元社 2001)
11.『ブリタニア列王史』(筑摩書房 2025)
12."CiNii"内"ジェフリー・オヴ・マンマス 『メルリーヌス伝』(訳)(1)"(六反田収 京都大学教養部英語教室 1979) https://cir.nii.ac.jp/crid/1390572174796816128
13."CiNii"内"ジェフリー・オヴ・マンマス 『メルリーヌス伝』(訳)(2)"(六反田収 京都大学教養部英語教室 1980) https://cir.nii.ac.jp/crid/1390290699820109568
14."The Poems of Myrddin No.3 The Apple-Trees" https://danygraig.uwclub.net/Afallennau.pdf
15."DUMAS"内" Le vieux sage et les femmes : Merlin et la transmission du savoir
aux femmes dans la littérature arthurienne et ses réécritures contemporaines
"(Chloé Castella 2018) https://dumas.ccsd.cnrs.fr/dumas-01799132v1/document
16.『ウェールズ語原典訳 マビノギオン』(原書房 2019)
17.『アーサー王物語 Ⅰ』Kindle版(筑摩書房 2020)
ネイティブのフランス語にボロ耳の日本人が無理矢理カタカナ読みを当てつつ訳したらこうなった。
訳にセンスがないのも、カナが発音とかけ離れてるのも仕様です(が、明らかな誤訳があれば指摘プリーズ)。
このページはあくまでCDブックや配信サービスの" Graal "買った人向け、仏語ド素人によるメモ書きであって、
著作権侵害の意図はありません。が、怒られたらすぐ消します。