Pioggia

Ottorino Respighi(1879〜1936):作曲
Vittoria Aganoor Pompilj (1855-1910) :作詞

Piovea; per le finestre spalancate
a quella tregua d'ostinati ardori
saliano dal giardin fresche folate
d'erbe risorte e di risorti fiori.

S'acchetava il tumulto dei colori
sotto il vel delle gocciole implorate;
e intorno ai pioppi, ai frassini, agli allori
beveano ingorde le zolle assetate.

- Esser pianta, esser foglia, essere stelo
e nell'angoscia dell'ardor
(pensavo)
così largo ristoro aver dal cielo! -


Sul davanzal protesa io gli arboscelli,
i fiori, l'erbe, guardavo, guardavo...
E mi battea la pioggia sui capelli.



 原曲はお馴染みのレスピーギさんです。タイトルは「雨」という意味。カタカナ読みで「ピッジャ」。"Sei Liriche, prima serie(6つの歌:1stシリーズ)"の1曲で、発表されたのは1909年だって。そして作詞はパドヴァ生まれのアルメニア系女流詩人ヴィットリア・アガノール・ポンピーリさん。イタリアでは結構有名な方みたい。
 志方さんの宵森人、曲の終わりのところで黄色部分の歌詞が歌われています。最初と最後と、こうなると他の部分にも色んなイタリア古詩からの引用がありそうだけど、全然分かんねー!"voce.. voce..(声よ、声よ・・)"みたいな聴き取り易い部分はいいんだけど。志方さんの歌う歌詞はしばしば日本語だって歌詞カード見ないと何言ってるか(/以下略) 解読なんて無粋なこと考えずに素直に音楽を楽しめば良いじゃないって?Moyaさんの小部屋でも同じこと書いたけど盲目的な初恋を卒業したら惚れた相手のことをもっとkwsk(/強制終了)


ピオヴェーア ペル フィストレ スパランーテ
Piovea: per le finestre spalancate.
非人称動詞(原形:piovere) 前置詞 冠詞 名詞 形容詞
雨が降っていた 〜を通って 窓(複) 開け放たれた
雨が降っていた 開け放たれた窓越しに

piovereは三人称形と不定形のみの動詞。動詞に主語も含まれてる感じ。
現代語なら直説法(三人称)単数半過去形はpiovevaだけど、たぶん古形でpioveaなんだと思う。
spalancateは他動詞spalancare(開け放つ)の過去分詞で女性複数形。

ッラ ーグア ドスティーティ アルーリ
a quella tregua d'ostinati ardori
前置詞 指示形容詞 名詞 前置詞+形容詞 名詞
〜で その 中断 休止 持続する〜の 熱気 猛暑(複)
そのしつこい熱気の中断で、

d'ostinatiがくっつかずにdi ostinatiになってたり、
ardoriがodori(オーリ:におい)になっているテキストもあり。
あと、quellaの部分をquesta(クスタ:この)と歌う歌手もいたり。

ーアノ ダル ジャルディーン スケ フォーテ
saliano dal giardin fresche folate
自動詞(原形:sarire) 縮約冠詞 名詞 形容詞 名詞
(それらが)上がっていた da il 〜から 爽やかな 突風 疾風(複)
爽やかな突風が庭から訪れていた

主語はfresche folateでいいの?
giardinoがトロンカメント(語尾脱落)。
現代語なら、salire(上がる、昇る)の直説法三人称複数半過去形はsarivano。またしてもvがない。

ルベ ルテ ディ ルティ フィーリ
d'erbe risorte e di risorti fiori.
前置詞+名詞 形容詞 接続詞 前置詞 形容詞 名詞
草(複)の 復活した 〜と 〜の 復活した 花(複)
蘇った草たちの、そして花々の

ここの文はfresche folateにかかる。
草は女性で花は男性なので、形容詞もそれぞれに合わせてつけるべし。英語なら"of revived grasses and flowers"ってまとめられるけど。
d'erbe risorteとrisorti fioriで名詞と形容詞の順番が逆。


サッケーヴァ イル トゥルト デイ ーリ
S'acchetava il tumulto dei colori
?再帰動詞(原形:acchetarsi)? 冠詞 名詞 縮約冠詞 名詞
?(それは)落ち着いていた? 喧騒 di i 〜の 色(複)
色彩の喧騒は落ち着いていた

アモーレイタリア語辞書によると、他動詞acquietare(和らげる)と同じ意味のacchetareという動詞があるらしい。
だったらこれの再帰動詞形で「自分を和らげる=落ち着く」?s'acchetava=si acquietavaでおk?
三人称単数半過去形。これで合ってるよね多分。

ット イル ヴェール デッレ ッチョレ インプローテ
sotto il vel delle gocciole implorate;
前置詞 冠詞 名詞 縮約冠詞 名詞 形容詞
〜の下で ベール di le 〜の 水滴(複) 哀願する
哀願するかのような雨粒のベールの下で

veloがトロンカメント。
implorateは他動詞implorare(〜を哀願する)の過去分詞で女性複数形。
たぶん形容詞としてはこんな意味。

インルノ アイ ッピ アイ ッスィニ アッリ アッーリ
e intorno ai pioppi, ai frassini, agli allori
接続詞 副詞 縮約冠詞 名詞 縮約冠詞 名詞 縮約冠詞 名詞
そして 辺りで 周りで a i 〜の ポプラ(複) a i 〜の トネリコ(複) a ghi 〜の 月桂樹(複)
そして、ポプラ、トネリコ、月桂樹の周りで、


ヴェーアノ インルデ ッレ アッセーテ
beveano ingorde le zolle assetate.
他動詞(原形:bere) 形容詞 冠詞 名詞 形容詞
(それらは)飲んでいた 貪欲な 土(複) 喉の渇いた
喉が渇いた土は貪欲に飲んでいた

現代語なら、bere(飲む)の直説法三人称複数半過去形はbevevano。またまたvがない。


ッセル ンタ ッセル フォッリャ ッセレ ーロ
Esser pianta, esser foglia, essere stelo
自動詞 名詞 自動詞 名詞 自動詞 名詞
〜であること 植物 〜であること 〜である(いる)こと
植物であり、葉であり、茎であって、

essere(〜である、〜にいる)不定詞の連続。2箇所トロンカメント。

ネッランッシャ デッラルール ペンーヴォ
e nell'angoscia dell'ardor (pensavo)
接続詞 縮約冠詞+名詞 縮約冠詞+名詞 自動詞(原形:pensare)
そして in l' angoscia 苦悶の中に di l' ardore 猛暑の (私は)思っていた
そして猛暑の苦しみの中に〔いることを〕 (私は思っていた)

ardoreがトロンカメント。
stelo e nell'angoscia dell'ardorまでが前文essereの目的語。

ズィ ールゴ リスーロ ヴェール ダル チェーロ
così largo ristoro aver dal cielo!
形容詞 形容詞 名詞 他動詞 縮約冠詞 名詞
非常に 広大な 安らぎ 慰め 手に入れること da il 〜から
天から得るとても豊かな慰めを!

avereの不定詞がトロンカメント。
cosìの意味ってこれでいいのかな?
ここの訳すごく自信がない


スル ダヴァンツァール プローザ ーオ アルボスチェッリ
Sul davanzal protesa io gli arboscelli,
縮約冠詞 名詞 形容詞 名詞 冠詞 名詞
su il 〜の上に 窓の敷居 突き出た 若木 苗木(複)
窓の敷居の上に突き出した私〔は、〕 若木

davanzaleがトロンカメント
protesaはprotendere(伸ばす、差し出す)の過去分詞。女性単数形なので、io(私)は女性。

フィーリ ルベ グワルーヴォ グワルーヴォ
i fiori, l'erbe, guardavo, guardavo...
冠詞 名詞 冠詞+名詞 他動詞(原形:guardare)
花(複) 草(複) (私は)見ていた
花、草を見ていた 眺めていた・・

この詩って、なんか動詞を最後に持ってくるのが好きみたい。
ここも半過去。

バッーア ッジャ スイ ッリ
E mi battea la pioggia sui capelli.
接続詞 人称代名詞 自動詞(原形:battere) 冠詞 名詞 縮約冠詞 名詞
そして 私に (それは)打ち付けていた su i 〜の上に 髪(複)
そして雨は、私に打ち付けていた 髪の上に

現代語なら、battere(打ち付ける)の直説法三人称単数半過去形はbatteva。やっぱりvがない。


 半過去時制ばっかり。「あの夏の俄か雨が降った時〜」ってお話だと思う。
 以下、語順を合わせる気のない意訳。
 
 

雨が降っていた
大きく開いた窓の向こう
絶え間なくにじり寄る熱気が途絶え
庭からは 爽やかな一陣の風が
生き返った草花の香りを運んで来た

泣きじゃくるように降り注ぐ雨粒のベールの下
氾濫する色彩はぼやけて
ポプラ、トネリコ、月桂樹の根付いた土は
渇きのままに飲み干さんとしていた

――私が植物であったなら、葉や茎として
猛暑の苦難に晒されていたなら――そう考えていた
天の与えてくれる これほど豊かな慰めのことを!

私は窓枠から身を乗り出し
若木を 花を 草を眺めていた じっと・・
そうして雨は打ちつけていた 私に 私の髪の上に



歌詞は以下のサイト様から↓
Wikisourse:http://it.wikisource.org/wiki/Leggenda_eterna/Intermezzo/Pioggia