Istoria~Kalliope~ ギリシア語(ギリシャ語)メモ5.セイレーン‐Ήρωες Αργοναύτες‐


 
Σειρήνα
Ήρωες Αργοναύτες
 

※志方さんのδはやっぱり「ザ、ズィ、ズ、ゼ、ゾ」より「ダ、ディ、デュ、デ、ド」の方が近いよなぁ。公式でδのルビはダ行になってるもんなぁ・・と思いつつ、相変わらずザ行で読み仮名振ってます。気になる方は適当に置き換えてお読み下さい。
※動詞の相(アスペクト)は、「アオリスト相」とか「完了相」とか書いてない限り継続相、態(ヴォイス)は特に断りがない限り能動態です。
※ここでは、「古典語」=「だいたいコイネー、そのちょっと前後も含む」、「現代語」=「基本的にディモティキ」です。授業科目の「古文」と「現代文」ぐらいざっくり。

Σειρήν(セィーン)・・古典ギリシア語の女性固有名詞。複数主格はΣειρῆνες(セィーネス)。
        ギリシア・ローマ神話に登場する半人半鳥の姉妹。何人いるかは作家によってまちまち。
 ラテン語では単数主格Sīrēn(スィーレーン)/複数主格Sīrēnes(スィーーネス)。現代ギリシア語では単数主格Σειρήνα(スィナ)/複数主格Σειρήνες(スィネス)。
 イタリアの南海岸にいて、美しい声で船乗りたちを惑わし、そこを通る船を遭難させた。彼女らの座っている浜には、人間の骨がうず高く積もっている。セイレーンたちの歌声を聞いて逃げ切ったのは、ブーテースを除くアルゴー丸の船員たちとイタケーの王オデュッセウス。
 紀元後1~2世紀ごろに書かれたらしいアポロドーロスさんの『ギリシア神話』第1巻の3章と摘要の7章において、セイレーンたちは河の神アケローオスとメルポメネーの間に生まれた娘たちだとある。ところが、第1巻の7章にはアケローオスとステロペーの間に生まれたとの記述も。複数の伝承を書き残してるせいか、ところどころ矛盾があるのは仕様。
 紀元前後1世紀のローマの作家オウィディウスさんは、『変身物語』第5巻で、セイレーンたちはアケオーロスの娘たちだとしながら、彼女らが乙女の顔を持つ鳥のような姿になった経緯を書いている。それによると、プロセルピーナ(ペルセポネー)が冥王ハーデスに誘拐された時、セイレーンたちは彼女と一緒に花を摘んでいた。いなくなった少女をどれだけ探し歩いても見つからず、かくなる上は海を飛んで捜索の手を広げられたら、と願ったところ、神々がそれを聞き届け、乙女たちの体は金色の翼に包まれた、とのこと。他にもそれはそれは違う話が多い。
 半人半鳥だったハズなんだけど、時代が経つと何故かおっかない人魚のような姿で描写されることが多くなった。メルポメネーの娘たちなら、オルフェウスとは従姉弟ってことになるのか・・


 『セイレーンはアケローオスとムーサの一人なるメルポメネーの娘で、ペイシノエー、アグラオペー、テルクシエペイアであった。この中の一人は竪琴を弾じ、一人は唱い、一人は笛を吹き、これによってそこを航し過ぎる船人を留まるように説かんとしたのである。太腿から下は彼女らは鳥の姿をしていた。』
(『ギリシア神話 高津春繁訳』 岩波文庫 1953 P205‐206より引用)。

ήρωεςロエス)・・「英雄たち」。男性名詞ήρωαςロアス(英雄、ヒーロー)の複数主格または対格。
Αργοναύτες(アルゴナフテス)・・「アルゴナウタイ」。男性固有名詞Αργοναύτηςアルゴナフティスの複数主格または対格。古典語では単数主格がἈργοναύτης(アルゴナゥテース)、複数主格がἈργοναύται(アルゴナゥタィ)。現代語でも、古形に合わせて複数主格をΑργοναύται(アルゴナフテ)とすることもあるみたい。
 英雄イアーソーンは、コルキスにあるという金羊毛皮を求めて冒険に出ることになった。船大工アルゴスが彼のために50の櫂を持つ巨大な快速船アルゴーを作り、イアーソーンの呼びかけに応じ、錚々たる顔ぶれの英雄たちがこの旅に同道した。彼らを指して、「アルゴーの船員たち(アルゴナウタイ)」と呼ぶ。
 紀元前8世紀ごろ書かれたホメーロスさんの『オデュッセイア』第12書で既に「そうそう、みんな知ってるあのアルゴー」って感じで言及されてるから、すんごく起源の古い話だと思われる。アルゴナウタイの冒険に関しては、ロードスのアポローニオスさんが紀元前3世紀ごろに書いた『アルゴナウティカ』が詳しいみたい・・読めてないけど(昔講談社さんから出た日本語訳は2012年1月現在絶版なり。再版してくれんかな。Perseus Digital Libraryさんで原文は見れるけど・・読めてたまるか)。

 『セイレーンのそばを通った時にはオルペウスが対抗して歌を歌ってアルゴナウタイを船に引き留めた。しかしただ一人ブーテースのみは彼女らの方に泳ぎ去った』
(『ギリシア神話 高津春繁訳』 岩波文庫 1953 P63より引用)。

γκρίζα(グーザ)・・「灰色の」。形容詞γκρίζοςーゾス(グレーの、灰色の)の中性複数主格形か対格形(または女性単数主格形か対格形)。
※外来語。元はイタリア語の形容詞grigio(グージョ:灰色の)。
σύννεφαスィネファ)・・「雲(複)が」。中性名詞σύννεφοスィネフォ(雲)の複数主格または対格。ここでは主格。
στον(ストン)・・「~に、~で、~において、~の中で」。対格につく前置詞σε(幅広くat in onの意味を持つ)と定冠詞τονトン(男性単数対格につく)の省略形。
ουρανό(ウラ)・・「空を」。男性名詞ουρανόςウラ(空、天空)の単数対格。

『空には灰色の雲』

κύματαマタ)・・「波(複)が」。中性名詞κύμαーマ(波)の複数主格または対格。ここでは主格。
οργισμένα(オルギスナ)・・「怒った」。異態動詞οργίζομαιオルーゾメ(癇癪を起こす、激怒する)の受動分詞οργισμένοςオルギスノスの中性複数主格形または対格形。
※カサレヴサ(純正語)由来。
σαν(サン)・・「~のように、~みたいな」。ここでは比較・類似の接続詞。
άγριαグリア)・・「獰猛な」。形容詞άγριοςグリオス(野生の、獰猛な)の中性複数主格形か対格形(または女性単数主格形か対格形)。
κτήνη(クティーニ)・・「獣たち(に)」。中性名詞κτήνοςティノス(家畜、動物、獣)の複数主格または対格。ここでは対格。

『獰猛な獣のように荒れ狂う波』

το(ト)・・中性名詞の単数主格か対格につく定冠詞。
τιμόνι(ティーニ)・・「(船の)舵が」。中性名詞単数主格か対格。ここでは主格。
του(トゥ)・・男性または中性名詞の単数属格につく定冠詞。
σκάφους(スーフス)・・中性名詞σκάφοςーフォス(船、舟、船体)の単数属格。
χάνειーニ)・・「(それは)なくす」。自・他動詞χάνωーノ(失くす、見失う、迷う、失敗する)の現在三人称単数形。
τον(トン)・・男性名詞の単数対格につく定冠詞。
έλεγχοレンホ)・・「コントロールを」。男性名詞έλεγχοςレンホス(検査、点検、コントロール、制御、成績表、非難)の単数対格。
και(キェ)・・「~と、そして」。接続詞。
γλιστράει(グリストイ)・・「(それは)滑るように進む」。自・他動詞γλιστράωグリストーオ(滑る、滑走する、滑り込ませる)の現在三人称単数形。

『舵は制御を失い、船は滑るように進む』

τα(タ)・・中性名詞の複数主格か対格につく定冠詞。
πανιά(パニ)・・「帆(複)は」。中性名詞πανί(布きれ、おしめ、雑巾、帆)の複数主格または対格。ここでは主格。
τρίζουν(トーズン)・・「(それらが)軋む」。自動詞τρίζωーゾ(軋む、歯軋りをする)の現在三人称複数形。
με(メ)・・「~と共に」。対格につく前置詞。
δυνατό(ズィナ)・・「激しい」。形容詞δυνατόςズィナ{強い、頑丈な、(風雨が)激しい、(音が)大きい}の男性単数対格形(または中性単数主格形か対格形)。
ήχοホ)・・「音(を)」。男性名詞ήχοςホス(音、音声)の単数対格。

『帆は大きな音を立てて軋む』

το(ト)・・中性名詞の単数主格か対格につく定冠詞。
σκάφος(スーフォス)・・「船は」。中性名詞単数主格または対格。ここでは主格。
σύρεταιスィレテ)・・「(それは)引き寄せられる」。他動詞σύνωスィーノ(引く、引っ張る、引き寄せる、牽引する)の受動態現在三人称単数形。
※カサレヴサ(純正語)の単語。ディモティキならσέρνω(三単現受σέρνεται)の方が一般的。
από(ア)・・「~から」。対格(たまに主格)につく前置詞。
μια(ミア)・・基数詞の1、または不定冠詞の女性(単数)主格または対格。
αόρατη(アーラティ)・・「目に見えない」。形容詞αόρατοςーラトス(目に見えない、予想できない)の女性単数主格形または対格形。
δύναμηズィナミ)・・「力に」。女性名詞単数主格か対格。ここでは対格。

『船は見えない力によって引き寄せられる』

προς(プロス)・・「~の方へ、~に向かって」。対格につく前置詞。
το(ト)・・中性名詞の単数主格か対格につく定冠詞。
νησί(ニスィ)・・「島(に)」。中性名詞単数主格または対格。ここでは対格。
των(トン)・・三性の複数属格につく定冠詞。
Σειρήνων(スィーノン)・・「セイレーンたちの」。女性固有名詞Σειρήναスィ(セイレーン)の複数属格。

『セイレーンたちの島へと』

βγάλε(ヴレ)・・「(君が)脱げ、外せ」。他動詞βγάζωガーゾ(出す、連れ出す、脱ぐ、外す、取る)の命令法アオリスト相(二人称)単数形。
τον(トン)・・男性名詞の単数対格につく定冠詞。
βαρύ(ヴァ)・・「重い」。形容詞βαρύςヴァ(重い、重量のある、辛い、重苦しい)の男性単数対格形(または中性単数主格形か対格形)。
οπλισμό(オプリズ)・・「武装を」。男性名詞οπλισμόςオプリズ(武装、装備)の単数対格。

『重い武装は外して』

και(キェ)・・「~と、そして」。接続詞。
έλαーラ)・・「(君が)来い」。異態動詞έρχομαιルホメ(来る、やって来る、行く、~になる)の命令法アオリスト相(二人称)単数形。
στον(ストン)・・「~に、~で、~において、~の中で」。対格につく前置詞σε(幅広くat in onの意味を持つ)と定冠詞τονトン(男性単数対格につく)の省略形。
κολπίσκο(コルスコ)・・「入江(に)」。男性名詞κολπίσκοςコルスコス(入江、小さな湾)の単数対格。

『そうして入江においでなさい』

θα (サ)・・動詞の未来形につく小辞。
σού(ス)・・「君に」。二人称単数の人称代名詞。属格弱形。
※小辞を伴う動詞の直接または間接目的語の場合、小辞と動詞の間に挟むのが一般的。こういう時はなんかアクセントがつくことが多い。
δώσωソ)・・「(私が)与えるだろう」。他動詞δίνωズィーノ(与える、ただであげる、もらう、渡す)のアオリスト相未来一人称単数形。
κόκκιναキナ)・・「赤い」。形容詞κόκκινοςキノス(赤い、赤色の)の中性複数主格形か対格形。
ώριμαリマ)・・「熟れた」。形容詞ώριμοςリモス(熟れた、成熟した、円熟した)の中性複数主格形か対格形。
φρούτα(フッタ)・・「果物(複)を」。中性名詞φρούτοット(果物、フルーツ)の複数主格または対格。ここでは対格。
※外来語。元はイタリア語の男性名詞frutto(フット)。

『あなたに赤く熟れた果実をあげましょう』

και(キェ)・・「~と、そして」。接続詞。
γλυκιά(グリキ)・・「甘い」。形容詞γλυκόςグリ(甘い、おいしい、甘美な)の女性単数主格形か対格形。
αγκαλιά(アンガリ)・・「抱擁を」。女性名詞単数主格か対格。「腕の中、懐、胸元」などの意味もある。

『それから甘い抱擁も』


ακόμα(アーマ)・・「まだ、なお、やはり、未だに」。副詞。
κι(キ)・・等位接続詞καιキェ(~と、そして)が母音の前についた時の形。
εάν(エン)・・条件法(もし~ならば)を作ったり、間接疑問文(~かどうか)で使われたりする接続詞。"ακόμα κι εάν~"で、「たとえ~であろうとも」。
※やや文語的。
κλείσω(クーソ)・・自・他動詞κλείνωーノ(閉める、閉じる、遮る、閉まる)のアオリスト相未来一人称単数形。ここではεάνを伴って条件法。"ακόμα κι εάν κλείσω τ' αυτιά"で「(私が)耳を塞いだとしても」。
τ' αυτιά(タフティ)・・「耳を」。定冠詞τα(中性名詞の複数主格か対格につく)+中性名詞αυτίアフティ(耳)の複数主格または対格。ここでは対格。
ακούω(アオ)・・「(私は)聞こえる」。自・他動詞ακούω(聞く、聞こえる、耳が聞こえる)の現在一人称単数形。ここでは条件節"ακόμα κι εάν κλείσω τ' αυτιά"に対する帰結節。
※条件文の帰結節が(直説法継続相)現在の場合、現実的な仮定に対する結果を表す。
ένα(エナ)・・基数詞の1または中性名詞の(単数)主格または対格につく不定冠詞。
τραγούδι(トラディ)・・「歌を」。中性名詞単数主格または対格。ここでは対格。

που(プ)・・「~するところの、that」。関係代名詞。
αποδυναμώνει(アポズィナーニ)・・「(それは)無力にする」。他動詞αποδυναμώνωアポズィナーノ(弱める、無力にする)の現在三人称単数形。
την(ティン)・・女性名詞の単数対格につく定冠詞。
καρδιά(カルズィ)・・「心を」。女性名詞単数主格か対格。ここでは対格。「心臓、気力、やる気、元気、勇気」などを意味する。
σαν(サン)・・「~のように、~みたいな」。ここでは比較・類似の接続詞。
δηλητήριο(ズィリティーリオ)・・「毒薬(に)」。中性名詞単数主格か対格。ここでは対格。

『耳を塞いでも 毒のように心を萎えさせる歌が聞こえてくる』

έλαーラ)・・「(君が)来い、さあ」。異態動詞έρχομαιルホメ(来る、やって来る、行く、~になる)の命令法アオリスト相(二人称)単数形。
αγάπη(アピ)・・「愛しい人よ」。女性名詞単数呼格。主格と対格も同形。
μου(ム)・・「私の」。一人称単数の所有代名詞。属格弱形。

『おいでなさい、愛しい人』

βιάσου(ヴィス)・・「(君が)急げ」。他動詞βιάζωヴィーゾ(強いる、強要する、押し入る、強姦する、急き立てる)の中動態命令法アオリスト相(二人称)単数形。
έλαーラ)・・「(君が)来い、さあ」。異態動詞έρχομαιルホメ(来る、やって来る、行く、~になる)の命令法アオリスト相(二人称)単数形。
να(ナ)・・動詞の接続法につく接続詞。
μ´ αγγίξεις(マンクスィス)・・「(君が)私に触れに」。一人称単数の人称代名詞対格弱形με(私に)+自・他動詞αγγίζωアンーゾ(触る、触れる、口をつける、近づく)の接続法アオリスト相二人称単数形。

『急いで 私に触れにいらして』

το(ト)・・中性名詞の単数主格か対格につく定冠詞。
κρεβάτι(クレヴァティ)・・「ベッド、寝台が」。中性名詞単数主格または対格。ここでは主格。

για(ヤ)・・「~のための」。対格につく前置詞。だいたい英語のforっぽい。
σέναナ)・・「君(に)」。εσέναの語頭母音が消えた形。二人称単数の人称代名詞。属格または対格強勢形。ここでは対格。

『あなたのための寝台が』

οι(イ)・・男性または女性名詞の複数主格につく定冠詞。
υπέροχες(イロヒィェス)・・「この上なく素晴らしい」。形容詞υπέροχοςロホス(他の何よりも優れた、素晴らしい、豪華な)の女性複数主格形または対格形。
φωνές(フォス)・・「声(複)が」。女性名詞φωνήフォ(声)の複数主格または対格。ここでは主格。
τους(トゥス)・・「彼らの、彼女らの、それらの」。三人称複数の所有代名詞。
μαγεύουν(マゲヴン)・・「(それらが)魅了する」。他動詞μαγεύωゲヴォ(魔法をかける、魅了する)の現在三人称複数形。

『絶美なる声が魅了する』

※枠内"για σένα"と重なった別パート。

είναιーネ)・・「(それは)ある」。連辞動詞είμαιーメ(存在する、~だ:be動詞的なもの)の現在三人称単数もしくは複数形。ここでは単数現在形。

η(イ)・・女性名詞の単数主格につく定冠詞。
σταθερή(スタセ)・・「堅固な」。形容詞σταθερόςスタセ(ぐらつかない、安定した、堅実な)の女性単数主格形か対格形。
απόφαση(アファスィ)・・「決意が」。女性名詞単数主格または対格。「決めること、決定、決心、判決」などを意味する。
λυγίζει(リズィ)・・「(それは)曲がる、屈服する」。自・他動詞λυγίζωーゾ(曲げる、反らす、曲がる)の現在三人称単数形。

『固い決意が折れ曲がる』

※枠内"είναι"と重なった別パート。

στο[στον](スト)・・「~に、~で、~において、~の中で」。対格につく前置詞σε(幅広くat in onの意味を持つ)と定冠詞τονトン(男性単数対格につく)の省略形。
※νで終わる冠詞、人称代名詞、否定辞は、後ろにβ,γ,δ,φ,χ,θ,λ,μ,ν,ρ,σ,ζで始まる単語が続く時、よく語末が省略される。
βυθό(ヴィソ)・・「底に」。男性名詞βυθόςヴィ{(海、河、湖の)底、深み}の単数対格。

το(ト)・・中性名詞の単数主格か対格につく定冠詞。
εκπαιδευμένο(エクペゼヴノ)・・「訓練された」。他動詞εκπαιδεύωエクペゼヴォ(教育する、訓練する)の受動分詞εκπαιδευμένοςエクペゼヴノスの中性単数主格形か対格形(または男性単数対格形)。
σώμαーマ)・・「体(が)」。中性名詞単数主格または対格。ここでは主格。「物体、~体」など、日本語の「体」に近い範囲の意味をカバーする。
το(ト)・・中性名詞の単数主格か対格につく定冠詞。
ακονισμένο(アコニズノ)・・「砥がれた」。他動詞ακονίζωアコーゾ(砥ぐ、磨く、鋭敏にする)の受動分詞ακονισμένοςアコニズノスの中性単数主格形か対格形(または男性単数対格形)。
ξίφοςクスィーフォス)・・「剣、刀(が)」。中性名詞単数主格または対格。ここでは主格。
※カサレヴサ(純正語)の単語。

『鍛え上げられた肉体 砥ぎ上げられた剣・・』

※枠内"στο βυθό"と重なった別パート。

της(ティス)・・女性名詞の単数属格につく定冠詞。
θάλασσαςラサス)・・「海の」。女性名詞θάλασσαラサ(海、海水)の単数属格。

『海の底にあるの』

κανένα(カーナ)・・不定代名詞κανέναςーナス(何か、誰か)の中性主格形か対格形。ここでは否定文なので「何も(~でない)」。
όπλοプロ)・・「武器は」。中性名詞単数主格か対格。ここでは主格。
δενン)・・「~ない」。否定の小辞。動詞の前について否定文を作る。
μπορεί(ボ)・・英語のcanっぽい自動詞μπορώ(~することができる)の現在三人称単数形。
να(ナ)・・動詞の接続法につく接続詞。
νικήσει(ニースィ)・・自・他動詞νικώ(勝つ、勝利を得る、打ち負かす)の接続法アオリスト相三人称単数形。"δεν μπορεί να νικήσει"で「(それが)勝てるはずがない」。

『どんな武器でも敵いはしない』

※枠内"της θάλασσας"と重なった別パート。


σαν(サン)・・「~のように、~みたいな」。接続詞。
αρχή(アルヒィ)・・「始まり(に)」。女性名詞単数主格か対格。ここでは対格。「始め、最初、起源、きっかけ」などの意味がある。
μιας(ミアス)・・基数詞の1、または不定冠詞の女性(単数)属格。
   ・μιας(ミアス)
   ・τραγωδίας(トラゴズィアス)・・「悲劇の」。女性名詞τραγωδίαトラゴズィ(悲劇、悲劇的な出来事)の単数属格。
     ・τραγωδίας(トラゴズィアス)

『悲劇の始まりのように』

μια(ミア)・・「ひとつの」。基数詞の1、または不定冠詞の女性(単数)主格または対格。
σκιά(スキ)・・「影が」。女性名詞単数主格または対格。ここでは主格。
έπεσεペセ)・・「(それは)落ちた」。自動詞πέφτωフト(落ちる、倒れる、陥落する)のアオリスト相過去三人称単数形。
   ・μια(ミア)
   ・σκιά(スキ
   ・στη(スティ)・・「~に、~で、~において、~の中で」。対格につく前置詞σε(幅広くat in onの意味を持つ)と定冠詞τηティ(女性単数対格につく)の省略形。
   ・θάλασσαラサ)・・「海に」。女性名詞単数主格または対格。ここでは対格。

『ひとつの影が海に落ちた』

ο(オ)・・男性名詞単数主格につく定冠詞。
ήχοςホス)・・「音が」。男性名詞単数主格。
   ・της(ティス)・・女性名詞の単数属格につく定冠詞。
   ・λύραςラス)・・「リュラー(リラ)の」。女性名詞λύρα(古代のリュラー型、現代のライアー型の竪琴)の単数属格。
αντηχεί(アンディヒィ)・・「(それは)鳴り響く」。自動詞αντηχώ(反響する、鳴り響く)の現在三人称単数形。
   ・στη(スティ)・・「~に、~で、~において、~の中で」。対格につく前置詞σε(幅広くat in onの意味を持つ)と定冠詞τηティ(女性単数対格につく)の省略形。
   ・θάλασσαラサ)・・「海に」。女性名詞単数主格または対格。ここでは対格。

『竪琴の音が海に響き渡る』

σαν(サン)・・「~のように、~みたいな」。接続詞。
έναナ)・・「ひとつの」。基数詞の1、または不定冠詞の中性(単数)主格または対格。
   ・βέλοςヴェロス)・・「矢(に)」。中性名詞単数主格または対格。ここでは対格。
που(プ)・・「~するところの、that」。関係代名詞。
σκίζει(スーズィ)・・「(それは)切り裂く」。他動詞σκίζωーゾ(二つに割る、切り裂く、引き裂く)の現在三人称単数形。
   ・τον(トン)・・男性名詞の単数対格につく定冠詞。
   ・αέρα(アラ)・・「空気を」。男性名詞αέραςラス(空気、大気、風)の単数属格または対格。ここでは対格。
τον(トン)
αέρα(アラ)

『空気を切り裂く矢のように』

ισχυρός(イスヒィス)・・「強い、強力な、強烈な、激しい」。形容詞男性単数主格形。
※ο ήχοςにかかる。
σαν(サン)・・「~のように、~みたいな」。接続詞。
τον(トン)・・男性名詞の単数対格につく定冠詞。
πρωινό(プロイ)・・「朝の」。形容詞πρωινόςプロイ(朝の、朝の早い、早起きの)の男性単数対格形(または中性単数主格形か対格形)。
ήλιοリオ)・・「太陽(に)」。男性名詞ήλιοςリオス(太陽)の単数対格。

『朝日のように鮮烈で』

και(キェ)・・「~と、そして」。接続詞。
όμορφοςモルフォス)・・「美しい」。形容詞男性単数主格形。
※ここもο ήχοςにかかる。
σαν(サン)・・「~のように、~みたいな」。接続詞。
τη(ティ)・・女性名詞の単数対格につく定冠詞。
βραδινή(ヴラズィ)・・「宵の」。形容詞βραδινόςヴラズィ(夕方の、晩の、宵の)の女性単数主格形か対格形。
δροσιά(ズロスィ)・・「露(に)」。女性名詞単数主格または対格。ここでは対格。「爽やかさ、瑞々しさ」の意味もある。
   ・δροσιά(ズロスィ
※「ドロスィ」に聞こえるけど、頭のδに母音ついてないから注意。

『夜露のように清冽な』

ποιός(ピス)・・「誰?」。疑問代名詞ποιοςオス(誰が、何が、どれが)の男性単数主格形。
※よく分からんけど、アクセント記号はついたりつかなかったりするみたい。
παίζειズィ)・・「(それは)演奏する」。自動詞παίζω(遊ぶ、戯れる、演奏する)の現在三人称単数形。
αυτήν(アフティン)・・「この」。三人称単数女性の指示代名詞。主格もしくは対格形。
την(ティン)・・女性名詞の単数対格につく定冠詞。
μουσική(ムスィ)・・「音楽を」。女性名詞単数主格または対格。ここでは対格。

『この音楽を奏でるのは誰?』

είναιーネ)・・「(それは)~である」。連辞動詞είμαιーメ(存在する、~だ:be動詞的なもの)の現在三人称単数もしくは複数形。ここでは単数現在形。
τόσοソ)・・「とても」。比較や程度(それほど、このくらい)を表す副詞。ここでは強調。
όμορφηモルフィ)・・「美しい」。形容詞όμορφοςモルフォス(美しい、きれいな)の女性単数主格形または対格形。
※την μουσικήにかかる。
και(キェ)・・「~と、そして」。接続詞。
μισητή(ミスィティ)・・「憎たらしい」。形容詞μισητόςミスィ(憎むべき、大嫌いな、嫌でたまらない)の女性単数主格形または対格形。
※ここもτην μουσικήにかかる。

『なんて美しく 憎らしい』

οι(イ)・・男性または女性名詞の複数主格につく定冠詞。
φωνές(フォス)・・「声(複)が」。女性名詞φωνήフォ(声)の複数主格または対格。ここでは主格。
μας(マス)・・「私たちの」。一人称複数の所有代名詞。
που(プ)・・「~するところの、that」。関係代名詞。
τραγουδάμε(トラグメ)・・「(私たちが)歌う」。自動詞τραγουδάωトラグ(歌う)の現在一人称複数形。

『私たちの歌声が』

θα (サ)・・動詞の未来形につく小辞。
σβήσουν(ズヴィスン)・・「(それらが)消えるだろう」。自・他動詞σβήνωヴィーノ{(火、明かりを)消す、(渇きを)癒す、(火、明かりが)消える、消滅する、絶える}のアオリスト相未来三人称複数形。
※将来のある時点で完了する動作。
σαν(サン)・・「~のように、~みたいな」。接続詞。
νεκρά(ネク)・・「死んだ」。形容詞νεκρόςネク(死の、死んだ、生命のない、活気のない)の中性複数主格形または対格形。
φύλλαフィーラ)・・「葉(複)」。中性名詞φύλλοフィーロ(葉、花びら、シート、ひらひらしたもの)の複数主格または対格。

『枯葉のように朽ちてしまう』

δάκρυαクリア)・・「涙(複)が」。中性名詞δάκρυクリ(涙、雫)の複数主格または対格。冠詞ないけどここでは主格。
χαράς(ハス)・・「歓喜の」。女性名詞χαρά(喜び、うれしさ、歓喜)の単数属格。
γεμίζουν(ゲズン)・・「(それらが)満ちる」。自・他動詞γεμίζωーゾ(満たす、いっぱいにする、満ちる、いっぱいになる)の現在三人称複数形。

『歓喜の涙が満ち満ちる』

τα(タ)・・中性名詞の複数主格か対格につく定冠詞。
βλέφαρα(ヴファラ)・・「瞼(複)に」。中性名詞βλέφαροハロ(まぶた)の複数主格または対格。ここでは対格。
που(プ)・・「~するところの、that」。関係代名詞。
έχουνフン)・・haveっぽい助動詞έχωの現在三人称複数形。ここでは動詞の完了基と共に完了相現在を作っている。
ξεχάσει(クセスィ)・・自・他動詞ξεχνώクセフ(忘れる、覚えていない、置き忘れる、忘れっぽい)の完了基。"έχουν ξεχάσει"で「(それらは)忘れてしまった」。
να(ナ)・・動詞の接続法につく小辞。
ανοιγοκλείνουν(アニゴクノン)・・「(それらが)瞬きし続けることを」。他動詞ανοιγοκλείνωアニゴクーノ(開閉する、瞬きをする)の接続法(継続相)三人称複数形。

『瞬きを忘れたこの瞼に』

ποιός(ピス)・・「誰?」。疑問代名詞ποιοςオス(誰が、何が、どれが)の男性単数主格形。
παίζειズィ)・・「(それは)演奏する」。自動詞παίζω(遊ぶ、戯れる、演奏する)の現在三人称単数形。
την(ティン)・・女性名詞の単数対格につく定冠詞。
μουσική(ムスィ)・・「音楽を」。女性名詞単数主格または対格。ここでは対格。

『音楽を奏でるのは誰?』

έξαψηクサプスィ)・・「興奮、感激を」。女性名詞単数主格または対格。ここでは対格。
στις(スティス)・・「~に、~で、~において、~の中で」。対格につく前置詞σε(幅広くat in onの意味を持つ)と定冠詞τιςティス(女性複数対格につく)の省略形。
ψυχές(プスィヒィェス)・・「魂(に)」。女性名詞ψυχήプスィ(精神、心、魂、活気、蝶々)の複数主格または対格。ここでは対格。

『魂に感動を』

※枠内、低い声で歌っている"Δάκρυα χαράς~να ανοιγοκλείνουν."までと重ねて歌っているようです。


ποιός(ピス)・・「誰?」。疑問代名詞ποιοςオス(誰が、何が、どれが)の男性単数主格形。
παίζειズィ)・・「(それは)演奏する」。自動詞παίζω(遊ぶ、戯れる、演奏する)の現在三人称単数形。
αυτήν(アフティン)・・「この」。三人称単数女性の指示代名詞。主格もしくは対格形。
την(ティン)・・女性名詞の単数対格につく定冠詞。
μουσική(ムスィ)・・「音楽を」。女性名詞単数主格または対格。ここでは対格。

『この音楽を奏でるのは誰?』

προκαλεί(プロカ)・・「(それは)引き起こす」。他動詞προκαλώプロカ(挑む、引き起こす)の現在三人称単数形。
※主語はτην μουσική。
έξαψηクサプスィ)・・「興奮、感激を」。女性名詞単数主格または対格。ここでは対格。
στις(スティス)・・「~に、~で、~において、~の中で」。対格につく前置詞σε(幅広くat in onの意味を持つ)と定冠詞τιςティス(女性複数対格につく)の省略形。
ψυχές(プスィヒィェス)・・「魂(に)」。女性名詞ψυχήプスィ(精神、心、魂、活気、蝶々)の複数主格または対格。ここでは対格。

『魂に感動を呼び起こす』

δάκρυαクリア)・・「涙(複)が」。中性名詞δάκρυクリ(涙、雫)の複数主格または対格。冠詞ないけどここでは主格。
χαράς(ハス)・・「歓喜の」。女性名詞χαρά(喜び、うれしさ、歓喜)の単数属格。
γεμίζουν(ゲズン)・・「(それらが)満ちる」。自・他動詞γεμίζωーゾ(満たす、いっぱいにする、満ちる、いっぱいになる)の現在三人称複数形。

『歓喜の涙が満ち満ちる』

τα(タ)・・中性名詞の複数主格か対格につく定冠詞。
βλέφαρα(ヴファラ)・・「瞼(複)に」。中性名詞βλέφαροハロ(まぶた)の複数主格または対格。ここでは対格。
που(プ)・・「~するところの、that」。関係代名詞。
έχουνフン)・・haveっぽい助動詞έχωの現在三人称複数形。ここでは動詞の完了基と共に完了相現在を作っている。
ξεχάσει(クセスィ)・・自・他動詞ξεχνώクセフ(忘れる、覚えていない、置き忘れる、忘れっぽい)の完了基。"έχουν ξεχάσει"で「(それらは)忘れてしまった」。
να(ナ)・・動詞の接続法につく小辞。
ανοιγοκλείνουν(アニゴクノン)・・「(それらが)瞬きし続けることを」。他動詞ανοιγοκλείνωアニゴクーノ(開閉する、瞬きをする)の接続法(継続相)三人称複数形。

『瞬きを忘れたこの瞼に』

η(イ)・・女性名詞の単数主格につく定冠詞。
καταχνιά(カタフニ)・・「霧、霞、靄は」。女性名詞単数主格または対格。
της(ティス)・・女性名詞の単数属格につく定冠詞。
κατάρας(カラス)・・「呪いの」。女性名詞κατάρα(呪い、祟り、災い)の単数属格。
που(プ)・・「~するところの、that」。関係代名詞。
κάλυψεリプセ)・・「(それは)覆った」。他動詞καλύπτωプト(覆う、カバーをかける、覆い隠す)のアオリスト相過去三人称単数形。
το(ト)・・中性名詞の単数主格か対格につく定冠詞。
σκάφος(スーフォス)・・「船を」。中性名詞単数主格または対格。ここでは対格。

『船を覆っていた呪いの靄は』

διαλύθηκε(ズィアスィケ)・・「(それは)崩壊した、散り散りになった」。自・他動詞διαλύω(分解する、解体する、解散する、溶かす、溶ける)の中動態アオリスト相過去三人称単数形。
με(メ)・・「~と共に」。対格につく前置詞。
τον(トン)・・男性名詞の単数対格につく定冠詞。
αέρα(アラ)・・「風(に)」。男性名詞αέραςラス(空気、大気、風)の単数属格または対格。ここでは対格。

『風と共に散っていった』

οι(イ)・・男性または女性名詞の複数主格につく定冠詞。
ναυτικοί(ナフティ)・・「船員たちは」。男性名詞ναυτικόςナフティ(船員、船乗り)の複数主格。
που(プ)・・「~するところの、that」。関係代名詞。
ξύπνησανクスィプニサン)・・「(それらは)目覚めた」。自・他動詞ξυπνώクスィプ(目覚めさせる、起こす、目が覚める、起きる)のアオリスト相過去三人称複数形。
από(ア)・・「~から」。対格(たまに主格)につく前置詞。英語のfromっぽい。
το(ト)・・中性名詞の単数主格か対格につく定冠詞。
όνειροニロ)・・「夢(を)」。中性名詞単数主格または対格。ここでは対格。

『夢から覚めた船員たちは』

οδηγούν(オズィン)・・「(それらは)操舵する」。自・他動詞οδηγώオズィ{導く、案内する、運転する、(道が)~に通じている}の現在三人称複数形。
το(ト)・・中性名詞の単数主格か対格につく定冠詞。
σκάφος(スーフォス)・・「船を」。中性名詞単数主格または対格。ここでは対格。
με(メ)・・「~と共に、~で」。対格につく前置詞。
βιασύνη(ヴィアスィーニ)・・「大急ぎ、大慌て(に)」女性名詞単数主格か対格。ここでは対格。

『大慌てで船を動かす』

※3:55~4:07のところ。↑こんな感じでパート分けてるの・・かな?
 低い声のパートはまだ最後の方聴き取れるけど、高い声のパートが絶望的に何言ってんだか分かりません。


η(イ)・・女性名詞の単数主格につく定冠詞。
Άργοルゴ)・・「?アルゴー船?」。女性固有名詞。単数主格か対格。こういう綴りもあるんかな?一般的な綴りなら現代語でΑργώ(アル)。古典語で Ἀργώ(アルー)。建造者アルゴスの現代語綴りΆργοςを属格にするとΆργοだから「アルゴスの(船)」なの?
※アルゴーは、プリクソスの息子アルゴスが建造したのでこの名がついた。
απομακρύνεται(アポマクネテ)・・「(それは)遠ざかる、離れる」。他動詞απομακρύνωアポマクーノ(遠ざける、取り除く、追い出す)の中動態現在三人称単数形。

『アルゴーは遠ざかる』

οι(イ)・・男性または女性名詞の複数主格につく定冠詞。
ναυτικοί(ナフティ)・・「船員たちは」。男性名詞ναυτικόςナフティ(船員、船乗り)の複数主格。
που(プ)・・「~するところの、that」。関係代名詞。
ξύπνησανクスィプニサン)・・「(それらは)目覚めた」。自・他動詞ξυπνώクスィプ(目覚めさせる、起こす、目が覚める、起きる)のアオリスト相過去三人称複数形。

『目覚めた船員たちは』

※枠内、"Ή Άργο απομακρύνεται"のバックで歌ってます。

με(メ)・・「~と共に」。対格につく前置詞。
τον(トン)・・男性名詞の単数対格につく定冠詞。
υπέροχο(イロホ)・・「この上なく素晴らしい」。形容詞υπέροχοςロホス(他の何よりも優れた、素晴らしい、豪華な)の男性単数対格形。
ήχοホ)・・「音(を)」。男性名詞ήχοςホス(音、音声)の単数対格。

『至上の音色と共に』

από(ア)・・「~から」。対格(たまに主格)につく前置詞。英語のfromっぽい。
το(ト)・・中性名詞の単数主格か対格につく定冠詞。
όνειροニロ)・・「夢(を)」。中性名詞単数主格または対格。ここでは対格。

από(ア
το(ト)
όνειροニロ)

『夢から』

※枠内、"με τον υπέροχο ήχο"のバックで歌ってます。

φεύγειフェヴギ)・・「(それは)去る」。自・他動詞φεύγωフェヴ(去る、出かける、逃げる、避ける)の現在三人称単数形。
από(ア)・・「~から」。対格(たまに主格)につく前置詞。英語のfromっぽい。
το(ト)・・中性名詞の単数主格か対格につく定冠詞。
νησί(ニスィ)・・「島(に)」。中性名詞単数主格または対格。ここでは対格。
των(トン)・・三性の複数属格につく定冠詞。
Σειρήνων(スィーノン)・・「セイレーンたちの」。女性固有名詞Σειρήναスィ(セイレーン)の複数属格。

『セイレーンたちの島から去って行く』

με(メ)・・「~と共に」。対格につく前置詞。
τον(トン)・・男性名詞の単数対格につく定冠詞。
υπέροχο(イペロホ)・・「この上なく素晴らしい」。形容詞υπέροχοςロホス(他の何よりも優れた、素晴らしい、豪華な)の男性単数対格形。
ήχοホ)・・「音(を)」。男性名詞ήχοςホス(音、音声)の単数対格。

『至上の音色と共に』

οδηγούν(オズィン)・・「(それらは)操舵する」。自・他動詞οδηγώオズィ{導く、案内する、運転する、(道が)~に通じている}の現在三人称複数形。
το(ト)・・中性名詞の単数主格か対格につく定冠詞。
σκάφος(スーフォス)・・「船を」。中性名詞単数主格または対格。ここでは対格。
με(メ)・・「~と共に、~で」。対格につく前置詞。
βιασύνη(ヴィアスィーニ)・・「大急ぎ、大慌て(に)」女性名詞単数主格か対格。ここでは対格。

『大慌てで船を動かす』

※枠内、"Φεύγει από~τον υπέροχο ήχο"までのバックで歌ってます。



素材を加工の上お借りしています

この文章書いてる人は素人です。結構適当書いてます。
このページはあくまで『Istoria~Kalliope~』買った人向け、参考にならない辞書もどきであって、
著作権侵害の意図はこれっぽっちもありません。が、もし怒られたら消えます。

主要引用・参考資料
 1.『現代ギリシア語辞典』(リーベル出版 第3版増補版 2004)

 2.『現代ギリシア語文法ハンドブック』(白水社 2009)

 3."Pocket Oxford Greek Dictionary"(Oxford Univ Pr. 2000 2nd Edition)
 現代ギリシア語⇔英語辞書 

 4.『ギリシア神話』(岩波文庫 1953)
 紀元後1~2世紀ごろに生きた謎の作家アポロドーロスさん(Ἀπολλόδωρος)によるビブリオテーケー(Βιβλιοθήκη)の邦訳版。いわゆる「ギリシア神話」の様々なエピソードがこれでもかと纏められている。神名人名地名の羅列が多いから娯楽に向いた読み物じゃないけど、ある神様や英雄がどんな役割のどこのどなたでしたっけ?を調べたい時には『神統記』と共に重宝する。巻末の固有名詞索引が便利。

 5.『変身物語(上)中村善也訳』(岩波文庫 1981)

 スルモー生まれの詩人プブリウス・オウィディウス・ナーソーさん(Publius Ovidius Naso:BC43~AD17)による叙事詩メタモルポーセース(Metamorphoses)の邦訳版。ラテン文学の傑作で、いわゆる「ギリシア神話」原典の一つ。タイトルの通り「変身」をメインテーマに、ギリシア・ローマの神々や人々が織り成す交々を描いている。

 6."An intermediate LIDELL AND SCOTT'S Greek-English Lexicon"(Oxford Univ Pr. 1945 7th Edition)
 古典ギリシア語→英語辞書。

 7."Perseus Digital Library"
 アメリカ、タフト大学の提供でお送りするデジタル・データベース。ギリシアやラテンの古典文学に強い。原文やら英語訳やら、有名な古典作品があれもこれも無料で検索し放題、読み放題(読めればの話orz)という素晴らし過ぎる代物。壺絵やコインの画像もある。