Istoria~Kalliope~ ギリシア語(ギリシャ語)メモ6.君の名前
君の名前 Πώς σε λένε; |
※志方さんのδはやっぱり「ザ、ズィ、ズ、ゼ、ゾ」より「ダ、ディ、デュ、デ、ド」の方が近いよなぁ。公式でδのルビはダ行になってるもんなぁ・・と思いつつ、相変わらずザ行で読み仮名振ってます。気になる方は適当に置き換えてお読み下さい。
※動詞の相(アスペクト)は、「アオリスト相」とか「完了相」とか書いてない限り継続相、態(ヴォイス)は特に断りがない限り能動態です。
※ここでは、「古典語」=「だいたいコイネー、そのちょっと前後も含む」、「現代語」=「基本的にディモティキ」です。授業科目の「古文」と「現代文」ぐらいざっくり。
・ποια(ピア)・・「誰?」。疑問代名詞ποιος(誰が、何が、どれが)の女性単数主格形か対格形(または中性複数主格形か対格形)。
辞書によってアクセント記号の位置が違ったりアクセント記号がついてなかったりするのはどういうことなの?とりあえずギリシア語版Wiktionaryではアクセント記号ついてない。
速く喋る時にはοιが半母音っぽく「ピャ」となったりするみたいだけど、志方さんは「ピア」と歌ってる。
・είσαι(イーセ)・・「(君は)~である」。連辞動詞είμαι(存在する、~だ:be動詞的なもの)の現在二人称単数形。
・πώς(ポス)・・「どのように、どんな、何という」。だいたい英語のhowに近い疑問副詞。
※歌詞カード・・アクセント記号がついてない。なんかギリシャ人も忘れるのか何なのかつけてないことがある。
一音節の単語だから発音上はアクセント記号つける必要ないけど、πωςだと「~ということ」みたいな感じで副文を導く接続詞になるので、疑問詞の方はアクセントをつけて区別する。
・σε(セ)・・「君を」。二人称単数の人称代名詞。対格弱形。
・λένε(レーネ)・・「(それらは)呼ぶ」。他動詞λέω(言う、話す、告げる、呼ぶ)の現在三人称複数形。"Πώς σε λένε;"で「(人々は)君を何と呼ぶ?」=「君の名前は何?」という決まり文句。
『君はだれ?君の名前は?』
・είμαι(イーメ)・・「(私は)~である」。連辞動詞
・πνεύμα(プネヴマ)・・「精霊(は)」。中性名詞単数主格か対格。ここでは対格。「息、精神、心、魂」などを意味する。
・του(トゥ)・・三人称単数の中性または男性名詞の単数属格につく定冠詞。
・δάσους(ザスス)・・「森の」。中性名詞δάσος(森、森林)の単数属格。
『私は森の精霊』
・με(メ)・・「私を」。一人称単数の人称代名詞。対格弱形。
・λένε(レーネ)・・「(それらは)呼ぶ」。他動詞λέω(言う、話す、告げる、呼ぶ)の現在三人称複数形。
・Ευρυδίκη(エヴリズィキ)・・「エウリュディケと」。女性固有名詞主格または対格。ここでは対格。古典語ではΕὐρυδίκηと書いて「エゥリュディケー」みたいに読む。原意は形容詞εὐρύς(広い、遠く広がる)+女性名詞δίκη(慣例、法律、分別、正義)だろうから、「広く行き渡った正義」って感じ?
ギリシア神話中、地味に多い名前。このエウリュディケさん含めて5人ぐらいいる。
『私の名前はエウリュディケ』
この文章書いてる人は素人です。結構適当書いてます。
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主要引用・参考資料
1.『現代ギリシア語辞典』(リーベル出版 第3版増補版 2004)
2.『現代ギリシア語文法ハンドブック』(白水社 2009)
3."Pocket Oxford Greek Dictionary"(Oxford Univ Pr. 2000 2nd Edition)
現代ギリシア語⇔英語辞書
4."An intermediate LIDELL AND SCOTT'S Greek-English Lexicon"(Oxford
Univ Pr. 1945 7th Edition)
古典ギリシア語→英語辞書。