Rosenrot ドイツ語メモ
FAUN 『Märchen & Mythen』より

ドイツのペイガン・フォークグループFAUNさんの曲。
おとぎ話をコンセプトとしたアルバム、"Märchen & Mythen"収録曲。
メルヒェン世界へのイニシエーション的な1曲目、
"Es war einmal..."(昔々、あるところに…)に次いで、
2曲目にこのRosenrotが入っている。
掴みはばっちり。

YouTubeの公式ミュージックビデオもやっぱり美しい。
ロケ地は、LARP(ライブアクションロールプレイング)の会場として作られた、
ヴァーゲンフェルトのLarpdorf Bogenwald(LARP村ボーゲンヴァルト)。
中世ファンタジー村!本場の中世ファンタジー村じゃないか!

※カタカナ読みは、あくまで目安程度のものです。
※動詞の法は、特に接続法とか命令法とか書いてなければ直接法です。

Rosenrotーゼン・ロート)・・「ローゼンロート(は)」。中性固有名詞。ここでは1格。人名。女性名詞Roseーゼ(バラ)+接合辞-n-+中性名詞Rotート(赤)。ところで、独独辞書を見ると形容詞rosenrotは「アルペンローゼのビビットの強いピンク」と書いてて!?ってなった。ツツジ科の!?名前は薔薇だけどバラ科じゃないやつ!?一般的な「バラ色、ピンク」はrosarotーザ・ロート
 元ネタの童話を読む限り、この人名については「薔薇の赤」の意味だよね?

『ローゼンロート』

Rosenrotーゼン・ロート)・・「ローゼンロート(は)」。中性固有名詞。ここでは1格。人名。女性名詞Roseーゼ(バラ)+接合辞n+中性名詞Rotート(赤)。

weißヴァイス)・・「白く」。形容詞。ここでは原形で副詞的用法かな。頭が小文字なので名詞ではない。
wieヴィー)・・「~のように、~のような」。接続詞。
Schnee(シュー)・・「雪」。複数形のない男性名詞。ここでは1格。

薔薇の如き紅ローゼンロート――白きことは雪の如し』

Königinーニギン)・・「女王、王妃」。女性名詞。ここでは単数1格。

vonフォン)・・「~の」。3格支配の前置詞。
Waldヴァルト)・・「森(に)」。男性名詞。ここでは単数3格。
undント)・・「そして、~と」。接続詞。
Klee(クー)・・「クローバー(に)」。複数形のない男性名詞。ここでは単数3格。シャジクソウ属のシロツメクサ、アカツメクサ等。

『森とクローバーの女王よ』

meinイン)・・「私の」。一人称単数の所有冠詞。ここでは中性単数4格を示す。
Herzルツ)・・「心臓、心を」。・・中性名詞。ここでは単数4格。
 ・hab(ブ)・・英語のhave動詞に当たる助動詞habenーベンの一人称単数現在形habeーベの口語体。ここでは文末の過去分詞と共に現在完了を作っている。目的語が文頭に来るので、定動詞第2位の法則で主語は後ろに回る。
 ・ich(ヒ)・・「私は」。一人称単数1格の人称代名詞。
hab ichハビッヒ)》
dirディーア)・・「君に」。二人称単数3格の人称代名詞。
anvertrautン・フェアトラオト)・・他動詞anvertrauenン・フェアトラオエン{(3格)に(4格)を委ねる、任せる、(3格)に(4格)を打ち明ける}の過去分詞。"Ich hab anvertraut"で「私は委ねた」。

『私の心は君のもの』

Rosenrotーゼン・ロート)・・「ローゼンロート(は)」。中性固有名詞。ここでは1格。人名。

『ローゼンロートよ』

so(ゾー)・・副詞。ここでは「それゆえ、それなら」。
werdeヴェーアデ)・・「(君が)なれ」。自動詞werdenヴェーアデン(~になる)の命令法(二人称)単数形。
meineイネ)・・「私の」。一人称単数の所有冠詞。ここでは女性単数1格を示す。
Braut(ブオト)・・「花嫁、新婦、婚約者(女性)(は)」。女性名詞。ここでは単数1格。

『ですから、私の花嫁になって下さい』

woヴォー)・・「~するところの(場所)、~する(時)」。関係副詞。
dasス)・・ここでは中性単数1格を示す定冠詞。
Liedート)・・「歌、歌曲、叙事詩は」。中性名詞。ここでは単数1格。
desス)・・ここでは中性単数2格を示す定冠詞。
Schwarzhorns(シュヴァルツ・ホルンズ)・・「黒い角笛の」。中性名詞Schwarzhornシュヴァルツ・ホルン(黒い角笛)の単数2格。形容詞schwarzシュヴァルツ(黒い)+中性名詞Hornルン(角、角笛、ホルン、喇叭)。
 ここ、文字通りでいいよね?山の尖峰じゃないよね?スイスのベルナー・オーバーラントとかフリュエラとかマッター・タールとかあちこちにあるシュヴァルツホルンのどれかを吹き下ろす風の音とかを比喩的に言ってる訳じゃないよね?
singtズィンクト)・・「(それは)歌う」。自他動詞singenズィンゲン(歌う、囀る)の三人称単数現在形。関係文の定動詞は文末に来る。

undント)・・「そして、~と」。接続詞。
derア)・・ここでは複数2格を示す定冠詞。
Rabenーベン)・・「カラスたちの」。男性名詞Rabeーベ(カラス)の、ここでは複数2格。カラス属の内、ワタリガラスなどの比較的大きな種を指す。(ハシボソガラスなどの小柄な種は女性名詞Kräheーエ。)
Weiseヴァイゼ)・・「やり方、方法、旋律、メロディーは」。女性名詞。ここでは単数1格。
klingt(クンクト)・・「(それは)響く」。自動詞klingenンゲン(鳴る、響く)の三人称単数現在形。

『黒い角笛が音を奏で、大烏の鳴く声が響き渡り、』

Geisterイスター)・・「霊たちは」。男性名詞Geistイスト(精神、心、気質、知力、才気、霊)の、ここでは複数1格。以下の文にもwoがかかってる。
durchドゥルヒ)・・「~を通って、(いたるところ)~の中を(あちこちと)、~を通して、~を通じて」。4格支配の前置詞。
dieディ)・・ここでは複数4格を示す定冠詞。
Mooreーレ)・・「湿地、湿原(複)(を)」。中性名詞Moorーア(湿地、湿原)の、ここでは複数4格。
geh'nーン)・・「(それらは)歩く」。自他動詞gehenーエン(行く、通う、去る、進む、可能である、歩く、など)の、ここでは三人称複数現在形gehenーエンの略形。

zwei(ツヴァイ)・・「2」。基本的には無変化の基数詞。(無冠詞の2格名詞に形容詞的に付く場合と、名詞的に使う3格は格変化することもある。)
Schwestern(シュヴェスタン)・・「姉妹たち」。女性名詞Schwesterシュヴェスター(姉、妹、修道女)の、ここでは複数1格。
 ・sich(ズィヒ)・・「それ(ら)自身を」。三人称(または二人称敬称)の再帰代名詞。ここでは4格。
 ・im(ム)・・「~の中で、~で」。3格または4格支配の前置詞in+男性単数3格を示す定冠詞demの融合。
sich imズィヒム)》
Tanzeンツェ)・・「ダンス(に)」。男性名詞Tanzンツ(ダンス)の単数3格。
dreh'n(ドーン)・・自他動詞drehenーエン{回す、回転させる、(4格の)向きを変える、am+(3格)を回す}の、ここでは三人称複数現在形drehenーエンの略形。ここではsichと共に再帰動詞。"Schwestern sich im Tanze drehen"で「姉妹がダンスで回る」。

『幽霊が湿地を彷徨うろついて、二人の姉妹がくるくる踊る所』

Schwestern(シュヴェスタン)・・「姉妹たち」。女性名詞Schwesterシュヴェスター(姉、妹、修道女)の、ここでは複数1格。
 ・sich(ズィヒ)・・「それ(ら)自身を」。三人称(または二人称敬称)の再帰代名詞。ここでは4格。
 ・im(ム)・・「~の中で、~で」。3格または4格支配の前置詞in+男性単数3格を示す定冠詞demの融合。
sich imズィヒム)》
Tanzeンツェ)・・「ダンス(に)」。男性名詞Tanzンツ(ダンス)の単数3格。
dreh'n(ドーン)・・自他動詞drehenーエン{回す、回転させる、(4格の)向きを変える、am+(3格)を回す}の、ここでは三人称複数現在形drehenーエンの略形。ここではsichと共に再帰動詞。

『二人の姉妹がくるくる踊る所』

inン)・・「~の中に、~で」。前置詞。ここでは3格支配で場所を指す。
deinenイネン)・・「君の」。二人称単数の所有冠詞。ここでは複数3格形。
Wäldernヴェルダン)・・「森(複)(に)」。男性名詞Waldヴァルト(森)の複数3格。
 ・fand(ファント)・・「(私は)得た」。他動詞findenフィンデン{(4格を)見つける、得る}の、ここでは一人称単数過去形。目的語が文頭に来て、定動詞第2位の法則で主語は後ろに回る。
 ・ich(ヒ)・・「私は」。一人称単数1格の人称代名詞。
fand ichファディヒ)》
Ruhー)・・「休息を」。単数のみの女性名詞Ruheーエ(静けさ、休息、平穏、静止状態)の詩形または口語体。ここでは4格。

『君の森で、私は安息を得ました』

anン)・・「~によって」。前置詞。ここでは3格支配で手段を指す。
deinemイネム)・・「君の」。二人称単数の所有冠詞。ここでは中性単数3格形。
Feuerフォイアー)・・「火(に)」。中性名詞。ここでは単数3格。
Schutzシュッツ)・・「保護、防護、防御を」。男性名詞。ここでは単数4格。これもfandの目的語で「(私は)保護を得た」。
dazu(ダ・ー)・・「そういう結果に、それに加えて、その上」。副詞。

『その上、君の火で守って頂きました』

Zwergenlist(ツヴェルゲン・リスト)・・「小人(たち)の悪だくみは」。女性名詞。ここでは単数1格。男性名詞Zwergヴェルク(小人、ドワーフ、ちび、矮星)+接合辞-en-+女性名詞Listスト(策略、悪だくみ、ずる賢さ)。
hältルト)・・「(それは)押さえておく」。自他動詞haltenルテン{(4格)を持っている、(4格)を支えている、(4格)を~に保つ、(4格)を押さえておく、止まる、長持ちする、など}の三人称単数現在形。
 ・mich(ヒ)・・「私を」。一人称単数4格の人称代名詞。
 ・in(ン)・・「~で」。前置詞。ここでは3格支配で方法、手段を指す。
mich inミッヒン)》
Bannン)・・「魔力、呪縛、破門、追放(に)」。単数のみの男性名詞。ここでは3格。

『小人の悪巧みが、私を魔法でいましめているのです』

bisス) ・・「~まで」。接続詞。定動詞は文末に置く。
ichヒ)・・「私は」。一人称単数1格の人称代名詞。
wiederヴィーダー)・・「再び、また、元通りに、他方では」。副詞。
Prinz(プンツ)・・「王子、皇子、プリンス(は)」。男性名詞単数1格。
seinイン)・・「~であること、存在すること」。英語のbe動詞に当たる自動詞の不定詞。
kannーン)・・「(私は)~できる」。話法の助動詞könnenンネン(~できる、~してもよい、~かもしれない)の、ここでは一人称単数現在形。

『元通り王子になれるまで』

Rosenrotーゼン・ロート)・・「ローゼンロート(は)」。中性固有名詞。ここでは1格。人名。女性名詞Roseーゼ(バラ)+接合辞n+中性名詞Rotート(赤)。

weißヴァイス)・・「白く」。形容詞。
wieヴィー)・・「~のように、~のような」。接続詞。
Schnee(シュー)・・「雪」。複数形のない男性名詞。ここでは1格。

薔薇の如き紅ローゼンロート――白きことは雪の如し』

Königinーニギン)・・「女王、王妃」。女性名詞。ここでは単数1格。

vonフォン)・・「~の」。3格支配の前置詞。
Waldヴァルト)・・「森(に)」。男性名詞。ここでは単数3格。
undント)・・「そして、~と」。接続詞。
Klee(クー)・・「クローバー(に)」。複数形のない男性名詞。ここでは単数3格。

『森とクローバーの女王よ』

meinイン)・・「私の」。一人称単数の所有冠詞。ここでは中性単数4格を示す。
Herzルツ)・・「心臓、心を」。・・中性名詞。ここでは単数4格。
 ・hab(ブ)・・英語のhave動詞に当たる助動詞habenーベンの一人称単数現在形habeーベの口語体。ここでは文末の過去分詞と共に現在完了を作っている。
 ・ich(ヒ)・・「私は」。一人称単数1格の人称代名詞。
hab ichハビッヒ)》
dirディーア)・・「君に」。二人称単数3格の人称代名詞。
anvertrautン・フェアトラオト)・・他動詞anvertrauenン・フェアトラオエン{(3格)に(4格)を委ねる、任せる、(3格)に(4格)を打ち明ける}の過去分詞。"Ich hab anvertraut"で「私は委ねた」。

『私の心は君のもの』

Rosenrotーゼン・ロート)・・「ローゼンロート(は)」。中性固有名詞。ここでは1格。人名。

『ローゼンロートよ』

so(ゾー)・・副詞。ここでは「それゆえ、それなら」。
werdeヴェーアデ)・・「(君が)なれ」。自動詞werdenヴェーアデン(~になる)の命令法(二人称)単数形。
meineイネ)・・「私の」。一人称単数の所有冠詞。ここでは女性単数1格を示す。
Braut(ブオト)・・「花嫁、新婦、婚約者(女性)(は)」。女性名詞。ここでは単数1格。

『ですから、私の花嫁になって下さい』

heyイ)・・英語由来の間投詞。人の注意を引く呼び声、驚きや怒りや弁解の際に発する声、挨拶の呼び声。

dreimal(ドイ・マール)・・「3回」。副詞。基本的には無変化の基数詞drei(3)+中性名詞malール(回、度、倍)。副詞が文頭に来て、定動詞第2位の法則で主語は後ろに回る。
 ・muss(ス)・・「(私は)~しなければならない」。話法の助動詞müssenミュッセン(~しなければならない、~に違いない)の、ここでは一人称単数現在形。
 ・ich(ヒ)・・「私は」。一人称単数1格の人称代名詞。
muss ichムッスィヒ)》
michヒ)・・「私自身を」。一人称単数4格の再帰代名詞。
bewähr'n(ベヴェーン)・・他動詞bewährenヴェーレン(実証する)の不定詞の略形。現代語ではほぼ再帰動詞でしか使われない。ここではmichと共に再帰動詞で「(有能、有効だと)実証される」なんだけど、そのまま「自身を実証する」とした方が日本語としては自然かな。

『三度、私は自分を証明してみせねばならない』

drei(ドイ)・・「3に」。基本的には無変化の基数詞。ここでは3格かな。(無冠詞の2格名詞に形容詞的に付く場合と、名詞的に使う3格は格変化することもある。)
derア)・・ここでは複数2格を示す定冠詞。
Segenーゲン)・・「祝福、神の恵み、幸福(複)の」。男性名詞。ここでは複数2格。
drei(ドイ)・・「3に」。基本的には無変化の基数詞。
derア)・・ここでは複数2格を示す定冠詞。
Lehr'nーン)・・「教訓の」。女性名詞Lehreーレ(教訓、学説、見習い修行、実習、計量器)の、ここでは複数2格Lehrenーレンの略形。

『三つの祝福、三つの課題に』

erwarte(エアヴァルテ)・・「(私は)待つ」。他動詞erwartenエアヴァルテン{(4格)を待つ、待ち望む、(4格)を期待する、予期する}の、ここでは一人称単数現在形。主語ich(私は)が省略されてる。
 ・dich(ディヒ)・・「君を」。二人称単数4格の人称代名詞。
 ・im(ム)・・「~の中で、~で」。3格または4格支配の前置詞in+男性単数3格を示す定冠詞demの融合。
dich imディッヒム)》
Waldesschoßヴァルデス・ショース)・・「森の内部(に)」。男性名詞。ここでは単数3格。男性名詞Waldヴァルト(森)+接合辞-es-+男性名詞Schoßショース{膝、(文語的に、単数のみ)母胎、懐、内部、庇護}。

『森の懐であなたを待って、』

wandelヴァンデル)・・「(私は)逍遥する」。自他動詞wandelnヴァンデルン{(4格)を変える、変化させる、ゆっくり歩く、そぞろ歩きをする、逍遥する}の、ここでは一人称単数現在形。主語ich(私は)が省略されてる。
dortルト)・・「あそこに、そこに、そこで」。副詞。
durchドゥルヒ)・・「~を通って、(いたるところ)~の中を(あちこちと)、~を通して、~を通じて」。4格支配の前置詞。
 ・Farn(ファルン)・・「シダ(植物)(を)」。男性名詞。ここでは単数4格。
 ・und(ント)・・「そして、~と」。接続詞。
Farn undファールント)》
Moosース)・・「苔(を)」。中性名詞。ここでは単数4格。

羊歯しだこけの間をそぞろ歩く』

wandelヴァンデル)・・「(私は)逍遥する」。自他動詞wandelnヴァンデルン{(4格)を変える、変化させる、ゆっくり歩く、そぞろ歩きをする、逍遥する}の、ここでは一人称単数現在形。
durchドゥルヒ)・・「~を通って、(いたるところ)~の中を(あちこちと)、~を通して、~を通じて」。4格支配の前置詞。
 ・Farn(ファルン)・・「シダ(植物)(を)」。男性名詞。ここでは単数4格。
 ・und(ント)・・「そして、~と」。接続詞。
Farn undファールント)》
Moosース)・・「苔(を)」。中性名詞。ここでは単数4格。

『羊歯と苔の間を漫ろ歩く』

derア)・・ここでは男性単数1格を示す定冠詞。
 ・Weg(ヴィーク)・・「(自然のままの、舗装が最低限か全くされていない)道、経路、通り道は」。男性名詞。ここでは単数1格。
 ・ist(スト)・・「(それは)~である」。英語のbe動詞に当たる自動詞seinインの、三人称単数現在形。
Weg istヴィーキスト)》
weitヴァイト)・・「広い、遠い、離れた」。形容詞。述語なので格変化はしない。

derア)・・ここでは男性単数1格を示す定冠詞。
 ・Wind(ヴィント)・・「風は」。男性名詞。ここでは単数1格。
 ・ist(スト)・・「(それは)~である」。英語のbe動詞に当たる自動詞seinインの、三人称単数現在形。
Wind istヴィディスト)》
kaltルト)・・「寒い、冷たい」。形容詞。

『道は遠く、風は冷たい』

führeフューレ)・・「(君が)連れて行け」。自他動詞führenフューレン{(4格)を連れて行く、率いる、指導する、(4格)を~へ持っていく、携帯している、(道などが)~へ通じる、zu+(3格)の結果になる、など}の命令法(二人称)単数形。
 ・mich(ヒ)・・「私を」。一人称単数4格の人称代名詞。
 ・in(ン)・・「~の中へ、~へ」。前置詞。ここでは4格支配で方向を指す。
mich inミッヒン)》
deinenイネン)・・「君の」。二人称単数の所有冠詞。ここでは男性単数4格形。
Waldヴァルト)・・「森(を)」。男性名詞。ここでは単数4格。

『君の森へ導いて下さい』

Hüterinヒューテリン)・・「(女性の)番人、監視人、見張り(は)」。女性名詞。ここでは単数1格。
vonフォン)・・「~の」。3格支配の前置詞。
 ・Baum(オム)・・「木、樹木(に)」。男性名詞。ここでは単数3格。
 ・und(ント)・・「そして、~と」。接続詞。
Baum undント)》
Tierティーア)・・「動物、獣(に)」。中性名詞。ここでは単数3格。

『木と獣の守り人よ』

nimmム)・・「(君が)取り除け、奪い取れ」。英語のtakeに当たる他動詞nehmenーメンの命令法(二人称)単数形。
dasス)・・ここでは中性単数4格を示す定冠詞。
Bärenkleidーレン・クライト)・・「熊の服(毛皮)を」。中性名詞。ここでは単数4格。男性名詞Bärーア(クマ)+接合辞-en-+中性名詞Kleidイト(ワンピース、ドレス)。呪いをかけられて熊のガワを被されてるからBärenhautーレン・ハオト(熊の毛皮)じゃなくてBärenkleidなのか。ちなみにBärenkleidでぐぐったら「テディベア用の服」、「クマの着ぐるみ」、「クマさん柄のワンピース」なんかが出て来る。確かに全部「クマの服」だわ。
vonフォン)・・「~から」。3格支配の前置詞。
mirーア)・・「私(に)」。一人称単数3格の人称代名詞。

『私から熊の衣を取り去って下さい』

Rosenrotーゼン・ロート)・・「ローゼンロート(は)」。中性固有名詞。ここでは1格。人名。女性名詞Roseーゼ(バラ)+接合辞n+中性名詞Rotート(赤)。

weißヴァイス)・・「白く」。形容詞。
wieヴィー)・・「~のように、~のような」。接続詞。
Schnee(シュー)・・「雪」。複数形のない男性名詞。ここでは1格。

薔薇の如き紅ローゼンロート――白きことは雪の如し』

Königinーニギン)・・「女王、王妃」。女性名詞。ここでは単数1格。

vonフォン)・・「~の」。3格支配の前置詞。
Waldヴァルト)・・「森(に)」。男性名詞。ここでは単数3格。
undント)・・「そして、~と」。接続詞。
Klee(クー)・・「クローバー(に)」。複数形のない男性名詞。ここでは単数3格。

『森とクローバーの女王よ』

meinイン)・・「私の」。一人称単数の所有冠詞。ここでは中性単数4格を示す。
Herzルツ)・・「心臓、心を」。・・中性名詞。ここでは単数4格。
 ・hab(ブ)・・英語のhave動詞に当たる助動詞habenーベンの一人称単数現在形habeーベの口語体。ここでは文末の過去分詞と共に現在完了を作っている。
 ・ich(ヒ)・・「私は」。一人称単数1格の人称代名詞。
hab ichハビッヒ)》
dirディーア)・・「君に」。二人称単数3格の人称代名詞。
anvertrautン・フェアトラオト)・・他動詞anvertrauenン・フェアトラオエン{(3格)に(4格)を委ねる、任せる、(3格)に(4格)を打ち明ける}の過去分詞。"Ich hab anvertraut"で「私は委ねた」。

『私の心は君のものです』

Rosenrotーゼン・ロート)・・「ローゼンロート(は)」。中性固有名詞。ここでは1格。人名。

『ローゼンロートよ』

hundertンダート)・・「100、多数の、無数の」。無変化の基数詞。
Jahreーレ)・・「年を」。中性名詞Jahrール(年、年齢)の、ここでは複数4格。
 ・war(ヴァール)・・「(私は)いた」。英語のbe動詞に当たる自動詞seinインの、ここでは一人称単数過去形。
 ・ich(ヒ)・・「私は」。一人称単数1格の人称代名詞。
war ichヴァーリッヒ)》
fortフォルト)・・「去って、いなくなって、離れて、更に先へ」。副詞。
vonフォン)・・「~から」。3格支配の前置詞。
hierーア)・・「ここに、ここで、今、この時」。副詞。

『百年の間、私はここから離れていました』

warstヴァールスト)・・「(君は)いた」。英語のbe動詞に当たる自動詞seinインの、ここでは二人称単数過去形。
duドゥー)・・「君は」。二人称単数1格の人称代名詞。
fortフォルト)・・「去って、いなくなって、離れて、更に先へ」。副詞。
vonフォン)・・「~から」。3格支配の前置詞。
mirーア)・・「私(に)」。一人称単数3格の人称代名詞。

『あなたは私の元から離れていたわね』

undント)・・「そして、~と」。接続詞。
so(ゾー)・・副詞。ここでは「そのように、このように」。
fälltフェールト)・・「(それは)解ける、破れる」。自動詞fallenファレン(落ちる、倒れる、垂れる、戦死する、廃止される、など)の三人称単数現在形。
derア)・・ここでは男性単数1格を示す定冠詞。
Bannーン)・・「魔力、呪縛、破門、追放は」。単数のみの男性名詞。ここでは1格。

『斯くして、魔法は破られた』

Rosenrotーゼン・ロート)・・「ローゼンロート(は)」。中性固有名詞。ここでは1格。人名。女性名詞Roseーゼ(バラ)+接合辞n+中性名詞Rotート(赤)。

weißヴァイス)・・「白く」。形容詞。
wieヴィー)・・「~のように、~のような」。接続詞。
Schnee(シュー)・・「雪」。複数形のない男性名詞。ここでは1格。

薔薇の如き紅ローゼンロート――白きことは雪の如し』

Königinーニギン)・・「女王、王妃」。女性名詞。ここでは単数1格。

vonフォン)・・「~の」。3格支配の前置詞。
Waldヴァルト)・・「森(に)」。男性名詞。ここでは単数3格。
undント)・・「そして、~と」。接続詞。
Klee(クー)・・「クローバー(に)」。複数形のない男性名詞。ここでは単数3格。

『森とクローバーの女王よ』

meinイン)・・「私の」。一人称単数の所有冠詞。ここでは中性単数4格を示す。
Herzルツ)・・「心臓、心を」。・・中性名詞。ここでは単数4格。
 ・hab(ブ)・・英語のhave動詞に当たる助動詞habenーベンの一人称単数現在形habeーベの口語体。ここでは文末の過去分詞と共に現在完了を作っている。
 ・ich(ヒ)・・「私は」。一人称単数1格の人称代名詞。
hab ichハビッヒ)》
dirディーア)・・「君に」。二人称単数3格の人称代名詞。
anvertrautン・フェアトラオト)・・他動詞anvertrauenン・フェアトラオエン{(3格)に(4格)を委ねる、任せる、(3格)に(4格)を打ち明ける}の過去分詞。"Ich hab anvertraut"で「私は委ねた」。

『私の心は君のもの』

Rosenrotーゼン・ロート)・・「ローゼンロート(は)」。中性固有名詞。ここでは1格。人名。

『ローゼンロートよ』

Rosenrotーゼン・ロート)・・「ローゼンロート(は)」。中性固有名詞。ここでは1格。人名。女性名詞Roseーゼ(バラ)+接合辞n+中性名詞Rotート(赤)。

weißヴァイス)・・「白く」。形容詞。
wieヴィー)・・「~のように、~のような」。接続詞。
Schnee(シュー)・・「雪」。複数形のない男性名詞。ここでは1格。

薔薇の如き紅ローゼンロート――白きことは雪の如し』

Königinーニギン)・・「女王、王妃」。女性名詞。ここでは単数1格。

vonフォン)・・「~の」。3格支配の前置詞。
Waldヴァルト)・・「森(に)」。男性名詞。ここでは単数3格。
undント)・・「そして、~と」。接続詞。
Klee(クー)・・「クローバー(に)」。複数形のない男性名詞。ここでは単数3格。

『森とクローバーの女王よ』

meinイン)・・「私の」。一人称単数の所有冠詞。ここでは中性単数4格を示す。
Herzルツ)・・「心臓、心を」。・・中性名詞。ここでは単数4格。
 ・hab(ブ)・・英語のhave動詞に当たる助動詞habenーベンの一人称単数現在形habeーベの口語体。ここでは文末の過去分詞と共に現在完了を作っている。
 ・ich(ヒ)・・「私は」。一人称単数1格の人称代名詞。
hab ichハビッヒ)》
dirディーア)・・「君に」。二人称単数3格の人称代名詞。
anvertrautン・フェアトラオト)・・他動詞anvertrauenン・フェアトラオエン{(3格)に(4格)を委ねる、任せる、(3格)に(4格)を打ち明ける}の過去分詞。"Ich hab anvertraut"で「私は委ねた」。

『私の心は君のもの』

Rosenrotーゼン・ロート)・・「ローゼンロート(は)」。中性固有名詞。ここでは1格。人名。

『ローゼンロートよ』

so(ゾー)・・副詞。ここでは「それゆえ、それなら」。
werdeヴェーアデ)・・「(君が)なれ」。自動詞werdenヴェーアデン(~になる)の命令法(二人称)単数形。
meineイネ)・・「私の」。一人称単数の所有冠詞。ここでは女性単数1格を示す。
Braut(ブオト)・・「花嫁、新婦、婚約者(女性)(は)」。女性名詞。ここでは単数1格。

『ですから、私の花嫁になって下さい』

so(ゾー)・・副詞。ここでは「それゆえ、それなら」。
werdeヴェーアデ)・・「(君が)なれ」。自動詞werdenヴェーアデン(~になる)の命令法(二人称)単数形。
meineイネ)・・「私の」。一人称単数の所有冠詞。ここでは女性単数1格を示す。
Braut(ブオト)・・「花嫁、新婦、婚約者(女性)(は)」。女性名詞。ここでは単数1格。

『ですから、私の花嫁になって下さい』

 私たちの歌「Rosenrot」は、童話『しらゆき べにばら(雪白と薔薇紅)』(原題:„Schneeweißchen und Rosenrot“)を基にしている。この童話は、しばしば、少女から大人の女性への成長過程を二人の姉妹が象徴していると解釈される。お話では、熊、小人、王子との出会いを通して、3種の試練に打ち勝たねばならない。そのことから、私たちは歌の中で二人の姉妹を一人の人物として捉えている。彼女の自然との強い絆によって、私たちには、彼女がまさに森の保護者であり、女神であるように見えるのだ。

――『Märchen & Mythen』ブックレットより


 この時の演奏メンバーと担当は、
 Oliver Satyr(s. Tyr)さん(ボーカル、アイリッシュ・ブズーキ、ニッケルハルパ)、
 Fiona Rüggebergさん(ボーカル、リコーダー)、
 Laura Fellaさん(ボーカル)、
 Stephan Grothさん(ボーカル、ハーディ・ガーディ)、
 Rüdiger Maulさん(パーカッション、ドラムス)、
 Niel Mitraさん(シンセサイザー、サンプラー、キーボード)、
 
 歌詞はボーカル4人(敬称略)(Oliver, Fiona, Laura, Stephan)の合作。

 グリム童話の元ネタ知ってこの歌聴くと、あれ?べにばら(Rosenrot)ちゃんしかいなくね?しらゆき(Schneeweißchenシューヴァイスヒェン)ちゃんどこ行った?形容詞でそれっぽいの出て来るだけで、消えてない?熊にされてた王子、あんたのステディはしらゆきちゃんでは?べにばらちゃんのお相手は最後にポッと出て来る弟王子では?Königin(女王)って単数形だし、やっぱり一人しかいないのに歌詞の中に二人の姉妹が出て来る。どういうこと?ってなる。
 解説を読んで腑に落ちた。この歌では、SchneeweißchenとRosenrotは合体して一人になってるのね。一人(一柱)の女神が持つ多様な側面が姉妹として現れてはいるけど、本質は一人なのか。
 このアルバムで、Oliverさんは、童話や神話に登場するヒロインたちを通して、古い物語の中に息づく健全なアニミズムに触れよう、おとぎ話の神殿を建てよう、と呼びかけている。その辺りの思想が歌詞にも窺えるな。

 MVだと、王子が姉妹(女神)に出会い、(時が止められていたっぽい?)村の魔法を解いて、最後は皆で踊ってめでたしめでたし、みたいな感じなのかな?

 この曲、歌も素晴らしいんだけど、間奏がすごく好き。特に1:13~と3:09~が!特にハーディ・ガーディがたまらない!

参考資料
・"Grimmstories.com"日本語版"雪白と薔薇紅"
https://www.grimmstories.com/ja/grimm_dowa/seppaku_to_bara_kurenai

・『新アクセス独和辞典』(三修社 2004)

・『これならわかるドイツ語文法』(NHK出版 2016)
・"Wörterbücher im DWDS" https://www.dwds.de/d/woerterbuecher
 オンライン現代独独辞典。

この文章書いてる人はドイツ語に関してド素人です。間違ってるかもしれません。
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