ドイツのペイガン・フォークグループFAUNさんの曲。
おとぎ話をコンセプトとしたアルバム、"Märchen & Mythen"収録曲。
シンデレラ!グリム童話と言えばこれ!
日本人にはあんまりピンと来ないけど、ドイツの人にとっては、
どうやらこれはクリスマスソングみたい。
YouTubeの公式ミュージックビデオだと、
元ネタ映画とも大元ネタ童話ともまたちょっと違う物語が展開されている!
ロケ地は、Rosenrotと同じくヴァーゲンフェルトのLarpdorf Bogenwald(LARP村ボーゲンヴァルト)。
※カタカナ読みは、あくまで目安程度のものです。
※動詞の法は、特に接続法とか命令法とか書いてなければ直接法です。
・Aschenbrödel(アッシェン・ブレーデル)・・「シンデレラ、灰かぶり姫(は)」。中性固有名詞。ここでは1格。人名。
 中高ドイツ語のaschenbrodeleは、Küchenjunge(厨房の見習い、下働きの少年)の賤称で、「灰を散らかす者、汚れ仕事をする者、社会的地位の低い賤しい者、貧しい者、勘当された者」のような意味を含んでいた。主に男性だけど、女性の場合も同じ呼称。女性名詞asche(灰)と自動詞brodelnに由来するみたい。
 グリム兄弟による„Kinder- und Hausmärchen(子供と家庭の童話集)“(1812)ではAschenputtel(アッシェン・プッテル)。ベヒシュタイン(Ludwig Bechstein)による„Deutsches Märchenbuch(ドイツ童話集)“(1845)ではAschenbrödelとなっている。
※方言によって、brodeln, putteln, buddelnが「掘る、かき回す、埃を出す」を意味するらしい。現代標準ドイツ語のbrodelnは「煮え滾る、沸騰する」。
『シンデレラ』
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・von(フォン)・・「~を持った、~のある」。3格支配の前置詞。ここでは性質、特性を指す。
・edler(エドラー)・・「上品な」。形容詞edel(高級な、気高い、上品な、端正な)の、ここでは女性単数3格強変化形。
 ・Gestalt(ゲシュタルト)・・「形、姿、体型、人物(に)」。女性名詞。ここでは単数3格。
 ・und(ウント)・・「そして、~と」。接続詞。
《Gestalt und(ゲシュタルトゥント)》
・mit(ミット)・・「~と一緒に」。3格支配の前置詞。
・Augen(アオゲン)・・「両目(に)」。中性名詞Auge(目)の、ここでは複数3格。
・so(ゾー)・・副詞。ここでは形容詞と共に「とても、本当に」。
・zart(ツァールト)・・「柔らかい、華奢な、愛情のこもった、優しい、ほのかな」。形容詞。ここでは原形で副詞的用法か。
『気品ある姿と、とても優しい目をしたあなたは、』
・musst(ムスト)・・「(君は)~しなければならない」。話法の助動詞müssen(~しなければならない、~に違いない)の、ここでは二人称単数現在形。
・Schürze(シュルツェ)・・「エプロンを」。女性名詞。ここでは単数4格。
・und(ウント)・・「そして、~と」。接続詞。
・Lumpen(ルンペン)・・「ぼろ、ぼろきれ、(複数形で)ぼろ服を」。男性名詞。ここでは複数4格。
・du(ドゥー)・・「君は」。二人称単数1格の人称代名詞。
・tragen(トラーゲン)・・「(4格)を運ぶ、抱える、(4格)を身に着けている、重量を支える」。自他動詞の不定詞。musstと共に「(君は)身に着けねばならない」。
『エプロンとぼろを着るしかない』
・mit(ミット)・・「~を持って、~を身に付けて」。3格支配の前置詞。
 ・Ruß(ルース)・・「煤(に)」。男性名詞。ここでは単数3格。
 ・auf(アオフ)・・「~の上に」。3格または4格支配の前置詞。ここでは3格支配。
《Ruß auf(ルーサオフ)》
・der(デア)・・ここでは女性単数3格を示す定冠詞。
 ・Haut(ハオト)・・「皮膚、肌(に)」。単数形のみの女性名詞。ここでは3格。
 ・und(ウント)・・「そして、~と」。接続詞。
《Haut und(ハオトゥント)》
・mit(ミット)・・「~を持って、~を身に付けて」。3格支配の前置詞。
・Asche(アッシェ)・・「灰(に)」。女性名詞。ここでは単数3格。
・im(イム)・・「~に」。3格または4格支配の前置詞in(ここでは場所を指す)+中性単数3格を示す定冠詞demの融合。
・Haar(ハール)・・「髪の毛、体毛(に)」。中性名詞。ここでは単数3格。
『肌には煤を、髪には灰を纏わりつかせ、』
・erträgst(エアトレークスト)・・「(君は)耐える」。他動詞ertragen{(4格)に耐える、(4格)を我慢する、辛抱する}の二人称単数現在形。
・du(ドゥー)・・「君は」。二人称単数1格の人称代名詞。
・geduldig(ゲドゥルディヒ)・・「忍耐強く、我慢強く」。形容詞。ここでは原形で副詞的用法。
・die(ディー)・・ここでは複数4格を示す定冠詞。
・Plagen(プラーゲン)・・「苦しみ(複)を」。女性名詞Plage(苦しみ、苦労、悩みの種)の、ここでは複数4格。
『辛抱強く苦難を耐え忍ぶ』
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・so(ゾー)・・副詞。ここでは「それゆえ、それなら」。
・wasch(ヴァッシュ)・・「(君が)洗い落とせ」。他動詞waschen{(4格)を洗う、洗濯する、(4格)をaus/von (3格)から洗い落とす}の命令法(二人称)単数形。
・dir(ディーア)・・「君自身に」。二人称単数3格の再帰代名詞。ここでは動詞wascheの対象Haut(肌)が主語du(君)の体の一部だと表す。
・den(デン)・・ここでは男性単数4格を示す定冠詞。
・Ruß(ルース)・・「煤を」。男性名詞。ここでは単数4格。
・von(フォン)・・「~から」。3格支配の前置詞。
・der(デア)・・ここでは女性単数3格を示す定冠詞。
・Haut(ハオト)・・「皮膚、肌(に)」。単数形のみの女性名詞。ここでは3格。
『ならば、肌の煤を洗い落としなさい』
・denn(デン)・・「というのは~だから、なぜなら~だから」。接続詞。定動詞の位置に影響しない。
・Wunder(ヴンダー)・・「奇跡、不思議なこと(複)は」。中性名詞。ここでは複数1格。
・geschehen(ゲシェーエン)・・「(それらは)起こる、生じる」。基本的には三人称のみで使われる自動詞。ここでは(三人称)複数現在形。
・wenn(ヴェン)・・「~するときに、~するときはいつでも、もし~であれば」。接続詞。英語のwhenとifの意味を持つ。
 ・man(マン)・・「人は、人々は」。1格の不定代名詞。三人称単数扱い。
 ・an(アン)・・「~(の存在)を」。3格または4格支配の前置詞。ここでは4格支配で思想、感情の対象を指す。
《man an(マナン)》
・sie(ズィー)・・「それら(を)」。ここでは三人称複数4格の人称代名詞。
・glaubt(グラオプト)・・「(それは)信じる」。自他動詞glauben{(4格)と思う、(4格)を信じる、(3格)の言うことを信じる、信用する、an (4格)の存在を信じる、信頼する}の三人称単数現在形。
『奇跡は信じれば起こるのだから』
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・weißt(ヴァイスト)・・「(君は)覚えているか?」。他動詞wissen{(4格)を知っている、覚えている}の二人称単数現在形。ここでは定動詞を文頭に置いて、ja(はい)かnein(いいえ)で答える決定疑問文。
・du(ドゥー)・・「君は」。二人称単数1格の人称代名詞。
・die(ディ)・・ここでは女性単数4格を示す定冠詞。
 ・Zeit(ツァイト)・・「時を」。女性名詞。ここでは単数4格。
 ・als(アルス)・・「~したときに」。接続詞。
《Zeit als(ツァイタルス)》
・die(ディー)・・ここでは複数4格を示す定冠詞。
・Eltern(エルターン)・・「両親、父母は」。基本的に複数形のみの(男性または中性?)名詞。ここでは1格。
・noch(ノホ)・・「まだ」。副詞。
・war'n(ヴァーン)・・「(それらが)いた」。英語のbe動詞に当たる自動詞seinの、三人称複数過去形warenの略形。
・und(ウント)・・「そして、~と」。接続詞。
・sorglose(ゾルク・ローゼ)・・「のんきな」。形容詞sorglos(心配のない、のんきな、迂闊な、無頓着な)の、ここでは複数4格強変化形。
・Träume(トロイメ)・・「夢(複)を」。男性名詞Träum(夢、憧れ)の、ここでは複数4格。
・du(ドゥー)・・「君は」。二人称単数1格の人称代名詞。
・kanntest(カンテスト)・・「(それは)持っていた」。他動詞kennen{(4格)を知っている、(4格)と知り合いである、(4格)を持っている、ある、(4格)をan (3格)で識別する}の二人称単数過去形。※wissenは知識的、kennenは体験的な「知っている」。
『まだ両親がいて、のんきな夢を見てた頃を覚えてる?』
・weißt(ヴァイスト)・・「(君は)覚えているか?」。他動詞wissen{(4格)を知っている、覚えている}の二人称単数現在形。ここでは決定疑問文。
・du(ドゥー)・・「君は」。二人称単数1格の人称代名詞。
・die(ディ)・・ここでは女性単数4格を示す定冠詞。
 ・Zeit(ツァイト)・・「時を」。女性名詞。ここでは単数4格。
 ・als(アルス)・・「~したときに」。接続詞。
《Zeit als(ツァイタルス)》
・mit(ミット)・・「~(の状態)で」。3格支配の前置詞。
・offenen(オッフェンネン)・・「解いた、下ろした」。形容詞offen(開いている、鍵が掛かっていない、遮るもののない、解放された、率直な)の、ここでは複数3格強変化形。
・Haar'n(ハーン)・・「髪の毛(複)(に)」。中性名詞Haar(髪の毛、体毛)の複数3格Haarenの略形。
・jene(イェーネ)・・「あの、例の」。ここでは女性単数4格を示す指示定冠詞。
・magische(マーギッシェ)・・「魔法の」。形容詞magisch(魔法の、魔術的な、不可思議な)の、ここでは女性単数4格弱変化形。
・Hasel(ハーゼル)・・「セイヨウハシバミを」。ここでは女性名詞(男性名詞のことも)で、単数4格。
・du(ドゥー)・・「君は」。二人称単数1格の人称代名詞。
・fandest(ファンデスト)・・「(君は)得た」。他動詞finden{(4格を)見つける、得る}の二人称単数過去形。
『髪を下ろして、あの魔法の榛を手に入れた時を覚えてる?』
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・so(ゾー)・・副詞。ここでは「それゆえ、それなら」。
・wasch(ヴァッシュ)・・「(君が)洗い落とせ」。他動詞waschen{(4格)を洗う、洗濯する、(4格)をaus/von (3格)から洗い落とす}の命令法(二人称)単数形。
・dir(ディーア)・・「君自身に」。二人称単数3格の再帰代名詞。ここでは動詞wascheの対象Haut(肌)が主語du(君)の体の一部だと表す。
・den(デン)・・ここでは男性単数4格を示す定冠詞。
・Ruß(ルース)・・「煤を」。男性名詞。ここでは単数4格。
・von(フォン)・・「~から」。3格支配の前置詞。
・der(デア)・・ここでは女性単数3格を示す定冠詞。
・Haut(ハオト)・・「皮膚、肌(に)」。単数形のみの女性名詞。ここでは3格。
『ならば、肌の煤を洗い落としなさい』
・denn(デン)・・「というのは~だから、なぜなら~だから」。接続詞。定動詞の位置に影響しない。
・Wunder(ヴンダー)・・「奇跡、不思議なこと(複)は」。中性名詞。ここでは複数1格。
・geschehen(ゲシェーエン)・・「(それらは)起こる、生じる」。基本的には三人称のみで使われる自動詞。ここでは(三人称)複数現在形。
・wenn(ヴェン)・・「~するときに、~するときはいつでも、もし~であれば」。接続詞。英語のwhenとifの意味を持つ。
 ・man(マン)・・「人は、人々は」。1格の不定代名詞。三人称単数扱い。
 ・an(アン)・・「~(の存在)を」。3格または4格支配の前置詞。ここでは4格支配で思想、感情の対象を指す。
《man an(マナン)》
・sie(ズィー)・・「それら(を)」。ここでは三人称複数4格の人称代名詞。
・glaubt(グラオプト)・・「(それは)信じる」。自他動詞glauben{(4格)と思う、(4格)を信じる、(3格)の言うことを信じる、信用する、an (4格)の存在を信じる、信頼する}の三人称単数現在形。
『奇跡は信じれば起こるのだから』
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 ・und(ウント)・・「そして、~と」。接続詞。定動詞の位置に影響しない。
 ・im(イム)・・「~の中で」。3格または4格支配の前置詞in(ここでは場所を指す)+中性単数3格を示す定冠詞demの融合。
《und im(ウンディム)》
・Dunkeln(ドゥンケルン)・・「暗さ、暗黒(に)」。単数のみの中性名詞Dunkel(暗さ、暗黒)の、ここでは3格。
・leuchtet(ロイヒテト)・・「(それは)輝く」。自動詞leuchten{光る、輝く、~を照らす、(3格)の足元を照らす}の三人称単数現在形。
・dein(ダイン)・・「君の」。二人称単数の所有冠詞。ここでは中性単数1格形。
・Lichd(リヒト)・・「光、明かり、灯火は」。中性名詞。ここでは単数1格。
『そうして、暗闇の中であなたの光は輝く』
・ein(アイン)・・「一人の、ある」。ここでは男性単数1格を示す不定冠詞。
・Prinz(プリンツ)・・「王子、皇子、プリンスは」。男性名詞単数1格。
・hat(ハット)・・英語のhave動詞に当たる助動詞habenの三人称単数現在形。ここでは文末の過去分詞と共に現在完了を作っている。
 ・dich(ディヒ)・・「君を」。二人称単数4格の人称代名詞。
 ・erlöst(エアレースト)・・他動詞erlösen{(4格)を救い出す、解放する、(物を売って)(4格)を得る}の過去分詞。"Ein Prinz hat dich erlöst"で「ある王子が君を救い出した」。
《dich erlöst(ディヘアレースト)》
・und(ウント)・・「そして、~と」。接続詞。
 ・mit(ミット)・・「~と一緒に」。3格支配の前置詞。
 ・ihm(イーム)・・「彼(と)」。三人称単数、ここでは男性3格の人称代名詞。
《mit ihm(ミッティーム)》
『王子があなたを救い出した。彼と一緒なら、』
・weißt(ヴァイスト)・・「(君は)知っている」。他動詞wissen{(4格)を知っている、覚えている}の二人称単数現在形。
・von(フォン)・・「~について」。3格支配の前置詞。
・den(デン)・・ここでは複数3格を示す定冠詞。
・Schatten(シャッテン)・・「影、日陰、人影、物影(複)(に)」。男性名詞。ここでは複数3格。
・du(ドゥー)・・「君は」。二人称単数1格の人称代名詞。
・nicht(ニヒト)・・「~ない」。否定の副詞。
『あなたが暗い影を知ることはない』
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・weißt(ヴァイスト)・・「(君は)覚えているか?」。他動詞wissen{(4格)を知っている、覚えている}の二人称単数現在形。ここでは決定疑問文。
・du(ドゥー)・・「君は」。二人称単数1格の人称代名詞。
・die(ディ)・・ここでは女性単数4格を示す定冠詞。
 ・Zeit(ツァイト)・・「時を」。女性名詞。ここでは単数4格。
 ・als(アルス)・・「~したときに」。接続詞。
 ・im(イム)・・「~を身に着けて」。3格または4格支配の前置詞in+中性単数3格を示す定冠詞demの融合。
《Zeit als im(ツァイタルスィム)》
・Jägersgewand(イェーガース・ゲヴァント)・・「狩人の衣装(に)」。中性名詞。ここでは単数3格。男性名詞Jäger(猟師、狩人、ハンター)+接合辞s+中性名詞Gewand{(裾の長い豪華な)礼服、法衣、衣装、装い}。
・geschickt(ゲシックト)・・「巧みに」。形容詞。「器用な、熟練した、如才ない」を意味する。ここでは原形で副詞的用法。
・du(ドゥー)・・「君は」。二人称単数1格の人称代名詞。
・den(デン)・・ここでは男性単数4格を示す定冠詞。
・Prinzen(プリンツェン)・・「王子を」。男性名詞Prinz(王子、皇子、プリンス)の、ここでは単数4格。
・besiegtest(ベズィークテスト)・・「(君は)打ち負かした」。他動詞besiegen{(4格)を打ち負かす、克服する}の二人称単数過去形。
『狩人の恰好をして、王子様を見事打ち負かしたことを覚えてる?』
・weißt(ヴァイスト)・・「(君は)覚えているか?」。他動詞wissen{(4格)を知っている、覚えている}の二人称単数現在形。ここでは決定疑問文。
・du(ドゥー)・・「君は」。二人称単数1格の人称代名詞。
・die(ディ)・・ここでは女性単数4格を示す定冠詞。
 ・Nacht(ナハト)・・「夜を」。女性名詞。こでは単数4格。
 ・als(アルス)・・「~したときに」。接続詞。
 ・in(イン)・・「~を身に着けて」。3格または4格支配の前置詞。ここでは3格支配。
《Nacht alsin(ナハタルスィン)》
・Seide(ザイデ)・・「絹、絹糸、絹織物(に)」。女性名詞。ここでは単数3格。
・und(ウント)・・「そして、~と」。接続詞。
・Samt(ザムト)・・「ビロード、ベルベット(に)」。男性名詞。ここでは単数3格。"in Samt und Seide"で「上等な服を身に着けて」の慣用表現。
・du(ドゥ)・・「君は」。二人称単数1格の人称代名詞。
・im(イム)・・「~で」。3格または4格支配の前置詞in+中性単数3格を示す定冠詞demの融合。
・Tanze(タンツェ)・・男性名詞Tanz(ダンス)の単数3格。
・mit(ミット)・・「~と一緒に」。3格支配の前置詞。
・ihm(イーム)・・「彼(と)」。三人称単数、ここでは男性3格の人称代名詞。
・dich(ディヒ)・・「君自身を」。二人称単数3格の再帰代名詞。
・wiegtest(ヴィークテスト)・・他動詞wiegen{(4格)を揺り動かす、(4格)を微塵切りにする}の二人称単数過去形。ここではdichと共に再帰動詞。「君が彼と一緒にダンスで体を揺り動かした」。
『絹とベルベットを纏って、彼とダンスを踊った夜を覚えてる?』
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・so(ゾー)・・副詞。ここでは「それゆえ、それなら」。
・geh'(ゲー)・・「(君が)行け、歩け」。自他動詞gehen(行く、通う、去る、進む、可能である、歩く、など)の、ここでは命令法(二人称)単数形geheの略形。
 ・mit(ミット)・・「~(の状態)で」。3格支配の前置詞。
 ・erhobenem(エアホーベネム)・・「上げられた」。他動詞erheben{(4格)を持ち上げる、(4格)をzu (3格)に格上げする、(4格)を申し立てる、(4格)を取り立てる}の過去分詞erhobenを形容詞として、ここでは中性3格強変化形。
《mit erhobenem(ミッテアホーベネム)》
・Haupt(ハオプト)・・「頭(に)」。中性名詞。ここでは単数3格。"erhobenen Hauptes"で「頭を擡げて、昂然と」。
『ならば、誇らしく顔を上げて歩みなさい』
・denn(デン)・・「というのは~だから、なぜなら~だから」。接続詞。定動詞の位置に影響しない。
・Wunder(ヴンダー)・・「奇跡、不思議なこと(複)は」。中性名詞。ここでは複数1格。
・geschehen(ゲシェーエン)・・「(それらは)起こる、生じる」。基本的には三人称のみで使われる自動詞。ここでは(三人称)複数現在形。
・wenn(ヴェン)・・「~するときに、~するときはいつでも、もし~であれば」。接続詞。英語のwhenとifの意味を持つ。
 ・man(マン)・・「人は、人々は」。1格の不定代名詞。三人称単数扱い。
 ・an(アン)・・「~(の存在)を」。3格または4格支配の前置詞。ここでは4格支配で思想、感情の対象を指す。
《man an(マナン)》
・sie(ズィー)・・「それら(を)」。ここでは三人称複数4格の人称代名詞。
・glaubt(グラオプト)・・「(それは)信じる」。自他動詞glauben{(4格)と思う、(4格)を信じる、(3格)の言うことを信じる、信用する、an (4格)の存在を信じる、信頼する}の三人称単数現在形。
『奇跡は信じれば起こるのだから』
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 ・und(ウント)・・「そして、~と」。接続詞。
 ・im(イム)・・「~の中で」。3格または4格支配の前置詞in(ここでは場所を指す)+中性単数3格を示す定冠詞demの融合。
《und im(ウンディム)》
・Dunkeln(ドゥンケルン)・・「暗さ、暗黒(に)」。単数のみの中性名詞Dunkel(暗さ、暗黒)の、ここでは3格。
・leuchtet(ロイヒテト)・・「(それは)輝く」。自動詞leuchten{光る、輝く、~を照らす、(3格)の足元を照らす}の三人称単数現在形。
・dein(ダイン)・・「君の」。二人称単数の所有冠詞。ここでは中性単数1格形。
・Lichd(リヒト)・・「光、明かり、灯火は」。中性名詞。ここでは単数1格。
『そうして、暗闇の中であなたの光は輝く』
・ein(アイン)・・「一人の、ある」。ここでは男性単数1格を示す不定冠詞。
・Prinz(プリンツ)・・「王子、皇子、プリンスは」。男性名詞単数1格。
・hat(ハット)・・英語のhave動詞に当たる助動詞habenの三人称単数現在形。ここでは文末の過去分詞と共に現在完了を作っている。
 ・dich(ディヒ)・・「君を」。二人称単数4格の人称代名詞。
 ・erlöst(エアレースト)・・他動詞erlösen{(4格)を救い出す、解放する、(物を売って)(4格)を得る}の過去分詞。"Ein Prinz hat dich erlöst"で「ある王子が君を救い出した」。
《dich erlöst(ディヘアレースト)》
・und(ウント)・・「そして、~と」。接続詞。
 ・mit(ミット)・・「~と一緒に」。3格支配の前置詞。
 ・ihm(イーム)・・「彼(と)」。三人称単数、ここでは男性3格の人称代名詞。
《mit ihm(ミッティーム)》
『王子があなたを救い出した。彼と一緒なら、』
・weißt(ヴァイスト)・・「(君は)知っている」。他動詞wissen{(4格)を知っている、覚えている}の二人称単数現在形。
・von(フォン)・・「~について」。3格支配の前置詞。
・den(デン)・・ここでは複数3格を示す定冠詞。
・Schatten(シャッテン)・・「影、日陰、人影、物影(複)(に)」。男性名詞。ここでは複数3格。
・du(ドゥー)・・「君は」。二人称単数1格の人称代名詞。
・nicht(ニヒト)・・「~ない」。否定の副詞。
『あなたが暗い影を知ることはない』
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 ・und(ウント)・・「そして、~と」。接続詞。
 ・im(イム)・・「~の中で」。3格または4格支配の前置詞in(ここでは場所を指す)+中性単数3格を示す定冠詞demの融合。
《und im(ウンディム)》
・Dunkeln(ドゥンケルン)・・「暗さ、暗黒(に)」。単数のみの中性名詞Dunkel(暗さ、暗黒)の、ここでは3格。
・leuchtet(ロイヒテト)・・「(それは)輝く」。自動詞leuchten{光る、輝く、~を照らす、(3格)の足元を照らす}の三人称単数現在形。
・dein(ダイン)・・「君の」。二人称単数の所有冠詞。ここでは中性単数1格形。
・Lichd(リヒト)・・「光、明かり、灯火は」。中性名詞。ここでは単数1格。
『そうして、暗闇の中であなたの光は輝く』
・ein(アイン)・・「一人の、ある」。ここでは男性単数1格を示す不定冠詞。
・Prinz(プリンツ)・・「王子、皇子、プリンスは」。男性名詞単数1格。
・hat(ハット)・・英語のhave動詞に当たる助動詞habenの三人称単数現在形。ここでは文末の過去分詞と共に現在完了を作っている。
 ・dich(ディヒ)・・「君を」。二人称単数4格の人称代名詞。
 ・erlöst(エアレースト)・・他動詞erlösen{(4格)を救い出す、解放する、(物を売って)(4格)を得る}の過去分詞。"Ein Prinz hat dich erlöst"で「ある王子が君を救い出した」。
《dich erlöst(ディヘアレースト)》
・und(ウント)・・「そして、~と」。接続詞。
 ・mit(ミット)・・「~と一緒に」。3格支配の前置詞。
 ・ihm(イーム)・・「彼(と)」。三人称単数、ここでは男性3格の人称代名詞。
《mit ihm(ミッティーム)》
『王子があなたを救い出した。彼と一緒なら、』
・weißt(ヴァイスト)・・「(君は)知っている」。他動詞wissen{(4格)を知っている、覚えている}の二人称単数現在形。
・von(フォン)・・「~について」。3格支配の前置詞。
・den(デン)・・ここでは複数3格を示す定冠詞。
・Schatten(シャッテン)・・「影、日陰、人影、物影(複)(に)」。男性名詞。ここでは複数3格。
・du(ドゥー)・・「君は」。二人称単数1格の人称代名詞。
・nicht(ニヒト)・・「~ない」。否定の副詞。
『あなたが暗い影を知ることはない』
 ・und(ウント)・・「そして、~と」。接続詞。
 ・im(イム)・・「~の中で」。3格または4格支配の前置詞in(ここでは場所を指す)+中性単数3格を示す定冠詞demの融合。
《und im(ウンディム)》
・Dunkeln(ドゥンケルン)・・「暗さ、暗黒(に)」。単数のみの中性名詞Dunkel(暗さ、暗黒)の、ここでは3格。
・leuchtet(ロイヒテト)・・「(それは)輝く」。自動詞leuchten{光る、輝く、~を照らす、(3格)の足元を照らす}の三人称単数現在形。
・dein(ダイン)・・「君の」。二人称単数の所有冠詞。ここでは中性単数1格形。
・Lichd(リヒト)・・「光、明かり、灯火は」。中性名詞。ここでは単数1格。
『そうして、暗闇の中であなたの光は輝く』
・ein(アイン)・・「一人の、ある」。ここでは男性単数1格を示す不定冠詞。
・Prinz(プリンツ)・・「王子、皇子、プリンスは」。男性名詞単数1格。
・hat(ハット)・・英語のhave動詞に当たる助動詞habenの三人称単数現在形。ここでは文末の過去分詞と共に現在完了を作っている。
 ・dich(ディヒ)・・「君を」。二人称単数4格の人称代名詞。
 ・erlöst(エアレースト)・・他動詞erlösen{(4格)を救い出す、解放する、(物を売って)(4格)を得る}の過去分詞。"Ein Prinz hat dich erlöst"で「ある王子が君を救い出した」。
《dich erlöst(ディヘアレースト)》
・und(ウント)・・「そして、~と」。接続詞。
 ・mit(ミット)・・「~と一緒に」。3格支配の前置詞。
 ・ihm(イーム)・・「彼(と)」。三人称単数、ここでは男性3格の人称代名詞。
《mit ihm(ミッティーム)》
『王子があなたを救い出した。彼と一緒なら、』
・weißt(ヴァイスト)・・「(君は)知っている」。他動詞wissen{(4格)を知っている、覚えている}の二人称単数現在形。
・von(フォン)・・「~について」。3格支配の前置詞。
・den(デン)・・ここでは複数3格を示す定冠詞。
・Schatten(シャッテン)・・「影、日陰、人影、物影(複)(に)」。男性名詞。ここでは複数3格。
・du(ドゥー)・・「君は」。二人称単数1格の人称代名詞。
・nicht(ニヒト)・・「~ない」。否定の副詞。
『あなたが暗い影を知ることはない』
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 アッシェンブレーデル(Aschenbrödel)、あるいはアッシェンプッテル(Aschenputtel)(シンデレラ)は、グリム兄弟のおとぎ話で最も有名なものの一つである。殊に、チェコの映画化作品※„Drei Haselnüsse für Aschenbrödel(アッシェンブレーデルへの3つのヘーゼルナッツ)“と、カレル・スヴォボダ(Karel
Svoboda)による素晴らしい劇伴音楽は、このおとぎ話を、他にないほど息づいたものとするのに寄与した。特に私たちがインスピレーションを受けたのは、女性主人公の役割である。彼女は苦難にも挫けることなく、自然との絆と不屈の姿勢で形勢をひっくり返し、最終的にプリンセスとなるのだ。
※チェコ語ではTři oříšky pro Popelku(ポペルカへの3つの木の実)。
――『Märchen & Mythen』ブックレットより
 この時の演奏メンバーと担当は、
 Oliver Satyr(s. Tyr)さん(アイリッシュ・ブズーキ、ボーカル)、
 Fiona Rüggebergさん(リコーダー、※シェーファー・プファイフェ、ボーカル)、
 Laura Fellaさん(ボーカル)、
 Stephan Grothさん(ハーディ・ガーディ、ボーカル)、
 Rüdiger Maulさん(ドラムス&パーカッション)、
 Niel Mitraさん(シンセサイザー、サンプラー、キーボード)、
※Schäferpfeife。ドイツのバグパイプ。
 作曲:Karel Svobodaさん
 編曲:FAUN
 作詞はOliverさんとLauraさん。
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 この歌の原曲は、1973年に公開された旧チェコスロバキアと旧東ドイツによる合作映画„Drei Haselnüsse für Aschenbrödel(アッシェンブレーデルへの3つのヘーゼルナッツ)“(邦題:『灰かぶり姫の三つの願い』)のために作られた。チェコの作家ボジェナ・ニェムツォヴァー(Božena
Němcová)さんによる、ボヘミア版『シンデレラ』の翻案"O Popelce"をアレンジしたもの。
 アッシェンブレーデル(ポペルカ)は、継母の召使ヴィンチェクから、三つの木の実がついたハシバミの枝を贈られる。理不尽に扱き使われる可哀想な少女に何かしてやりたいと思ったヴィンチェクは、彼の鼻先に落ちてきたものを彼女にやると約束していたのだ。
 継母のお遣いから戻る途中、橇を馬に牽かせながら居眠りをするヴィンチェクの頭に鳥の巣が落ちて来た。それは偶然彼を見かけた王子のクロスボウによる悪ふざけだったのだが、驚いて目を覚ましたヴィンチェクは、巣の中にハシバミの枝を見つけ、アッシェンブレーデルに渡す。
 このハシバミについた三つの木の実(ヘーゼルナッツ)には、魔法がかかっていた。
 アッシェンブレーデルがフクロウのように自由に行き来したい、変装して出かけたいと願ったところ、一つ目の木の実から狩猟服が出て来た。彼女はそれを着て森に出かけ、狩猟中の王子一行に出会う。狩りの勝負に飛び入りして見事なクロスボウの腕前を見せつけたアッシェンブレーデルは、王子から賞品の指輪を貰う。
 次に、アッシェンブレーデルがお城の舞踏会に行きたいと願うと、二つ目の木の実から豪華なドレスが出て来て、彼女の馬にもいつの間にか横乗り用の鞍がつけられていた。ドレスを着て舞踏会に赴いた彼女は、ヴェールで顔を隠して王子と踊る。彼女に魅了された王子の求婚に謎かけを返したアッシェンブレーデルは、靴を片方残してお城から逃げ去った。
 さて、三つ目の木の実は――
 ドイツ、チェコ、スロバキア、ノルウェーだと、毎年クリスマス時期にテレビで放送される定番の映画なんだって。アッシェンブレーデルはキュートで凛々しいし、ヴィンチェクはユーモラスだし、ロケ地になったシュヴィホフ城もモーリッツブルク城も雰囲気ばっちりだし、衣装も歴史物よりメルヒェンっぽさを感じさせつつチープじゃなくて素敵なんだよな。ドイツ語全然聞き取れんけど!チェコ語よりは、うん。2021年には、ノルウェーで"Tre
nøtter til Askepott"(邦題『シンデレラ 3つの願い』)としてリメイクもされた。
 このお話では、グリム童話ではシンデレラにハシバミの枝を渡す父親は既に亡くなっている。実の娘がいじめられているのも気にしないボンクラ親父なんておらんかったんや。アッシェンブレーデルさん、乗馬やクロスボウの腕前が凄まじい。その気になれば継母と姉ぐらいしばき倒せたんじゃなかろうか?王子やその付き人を凌駕するその技は一体どこで習得したんだ?王子に少しばかり立場を弁えないやんちゃさを感じなくもないけど、たぶんこのおもしれー女と一緒なら末永くうまくやって行くだろう。
 これもまた、長く語り継がれ、変遷する多くの『シンデレラ』像の一つ。フィジカル強いだけじゃなく、動物たちにも愛されて不可思議な手助けを受けるアッシェンブレーデル。魔法はひどい状況を変えるきっかけを与えてくれるけど、このアッシェンブレーデル、強過ぎて、この先魔法の手助けがなくても問題なく自分の運命を切り開いて行くだろうなと思わせる。FAUNがこのアルバムで語りたいテーマにぴったりな主人公。この歌には、Lauraさんの可愛らしいポップス寄りの歌声がよく合ってる気がする。
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参考資料
・"Grimmstories.com"日本語版"シンデレラ" https://www.grimmstories.com/ja/grimm_dowa/shinderera
・Wikipediaドイツ語版"Drei Haselnüsse für Aschenbrödel" https://de.wikipedia.org/wiki/Drei_Haseln%C3%BCsse_f%C3%BCr_Aschenbr%C3%B6del
・『新アクセス独和辞典』(三修社 2004)
・『これならわかるドイツ語文法』(NHK出版 2016)
・"Wörterbücher im DWDS" https://www.dwds.de/d/woerterbuecher
 オンライン現代独独辞典。
この文章書いてる人はドイツ語に関してド素人です。間違ってるかもしれません。
このページはFAUNさんの歌に惹かれたアホによる、参考にならない辞書もどきであって、
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