philosophilia ギリシア語メモ
love solfege 『philosophilia』より

何と言っていいのか、不可思議な曲。
私の好きなクラシカルな方向性じゃないんだけど、
ぞわぞわして正体を突き止めたくなる。
歌詞も大部分が暗号。
訳を書いてくれているギリシア語部分も、少なくとも古典(コイネー)じゃない。
全体としては現代語(ディモティキ)で、ところどころ古語が混じってて、
発音はどうやら古典式っぽい。とてもミステリアス。
あんまり詳しくないけど、ビザンツ帝国頃のイメージかも。
メモはギリシア語部分のみ。

歌手は真名辺あやさん。

※現代ギリシア(ギリシャ)語と古典ギリシア語で発音が違います。色々入り混じっています。
※古典語のアクセントは高低式です。母音には長いものと短いものがあります。
※現代語のアクセントは強弱式です。母音に長短の区別がありません。ただし、アクセントの母音を長めに発音する傾向があります。

philosophilia(フィロソフィア)・・女性名詞φιλοσοφία〔古:フィロソフィアー/ピロソアー〕〔現:フィロソフィア〕(哲学)に愛情、嗜好性を表す接尾辞-φιλίαをくっつけたもの。
 φιλοσοφίαがそもそも形容詞φίλος〔フィロス/ロス〕(愛しい、親しい)と形容詞σοφός〔ソフォス/ソス〕(巧みな、賢い、知恵のある)がくっついて、抽象概念型の女性名詞を作る接尾辞がついたやつ。
 ギリシア文字で書いたらφιλοσοφιλίαになるんかな。「知を愛することを愛する性癖」。
※古典語のφは[ph]ですが、カナで書く時ファフィフュフェフォの場合とパピピュペポの場合があるので、両方書いています。現代語では[f]です。

『哲学愛好癖』

κάθησαιテーサイ)(káthēsai)・・「(君は)座っている、留まっている」。古典語の中動型異態動詞κάθημαιテーマイ(座っている、着席する、住む、留まる)の直接法現在二人称単数形。
 現代語らしくするとκάθεσαιーセセ(辞書形κάθομαιーソメ)かな。
στην(ステーン)(stē´n)・・「~に、~で、~において、~の中で」。対格支配の前置詞σε(幅広くat in onの意味を持つ)と定冠詞τηνティン(女性単数対格につく)の省略形。
 現代語としては(スティン/stin)みたいに発音する。古典語っぽくするとεἰς τήν(エィス ーン/eis tē´n)。
κορυφή(コリュフェー/コリュー)(koruphē´)・・「頂点、頂上、てっぺん、先端(を)」。女性名詞。ここでは単数対格。
 現代語としては(コリフィー/korifí)みたいに発音する。「最高指導者、首脳」はともかく「牛乳に張った膜」みたいな意味でも使われる。古典語なら、単数対格はκορυφήν〔コリュフェーン/コリューン〕(辞書形κορυφή)。
 ・τηςース)(tē´s)・・女性名詞の単数属格につく定冠詞。
 現代語としては(ティス/tis)みたいに発音する。古典のアクセント記号つけるとτῆς。
 ・υψηλής(ヒュプセーース)(hupsēlês)・・「高い」。形容詞υψηλόςイプスィ{(位置、背、レベル、音などが)高い、高度な、気高い}の女性単数属格形。
 現代語としては(イプスィス/ipsilís)みたいに発音する。古典の気息、アクセント記号つけるとὑψηλῆς(辞書形ὑψηλόςヒュプセー)。
"της υψηλής(テースュプセーース)"
κολόνας(コナス)(korónas)・・「石柱の」。女性名詞κολόναーナ(柱、石柱)の単数属格。ラテン語のcolumna(柱、支柱)かイタリア語のcolonna(円柱)由来。
 ここを古典語に置き換えるなら、τοῦ ὑψηλοῦ στῦλου(トゥー ヒュプセーー ステュールー/toû hupsēloû stûlou)。

μα)(ma)・・「しかし、けれども」。接続詞。ラテン語のmagis(もっと、むしろ)とかイタリア語のma(しかし)に由来。
 古典語に置き換えるならἀλλάアッかな。

『あなたは高き柱の頂に座して されど』

το)(tó)・・中性名詞の単数主格か対格につく定冠詞。古典のアクセント記号つけるとτό。
μυαλό(ミュア)(mualó)・・「髄、脳、頭脳、理性は」。中性名詞。ここでは単数主格。古典語のμυελόςミュエ(髄、脳)に由来する。
 現代語としては(ミャ/myaló)みたいに発音する。ここを古典語に置き換えるなら、男性名詞νόοςオス(心、知性)を使ってὁ νόος(ホ オス/ho noos)かな。
σου(スー)(soû)・・「君の」。二人称単数の人称代名詞。属格弱形。後接する。
 現代語としては(ス/su)みたいに発音する。古典のアクセント記号つけるとσοῦだけど、普通、前置詞の後とか強調する時じゃないとアクセントつかない。
πετά(ペ)(petá)・・「(それは)飛ぶ、飛んでいる」。自動詞πετώまたはπετάω(飛ぶ、飛ぶように走る、靡く)の直接法能動現在三人称単数形。
 古典語なら中動型異態動詞でπέτεταιテタイ(辞書形πέτομαιトマイ)かな。
σε(セ)(se)・・「~の中を」。対格支配の前置詞。幅広くat in onの意味を持つ。古典語ならεἰςエィス
όληレー)(hólē)・・「~の全て(を)」。形容詞όλοςーロス(全ての)の女性単数主格または対格形。ここでは対格。
 現代語としては(ーリ/óli)みたいに発音する。古典語なら、女性単数対格はὅληνレーン(辞書形:ὅλοςロス)。
τηνーン)(tē´n)・・女性単数対格につく定冠詞。現代語としては(ティン/tin)みたいに発音する。古典のアクセント記号つけるとτήν。
οικουμένη(オィクーネー)(oikouménē)・・「全世界、現世(を)」。女性名詞単数対格。古語文語的。
 現代語としては(イクニ/ikuméni)みたいに発音する。古典語なら、単数対格はοἰκουμένηνオィクーネーン(辞書形οἰκουμένη)

『その理性はあまねく世界を飛び回る』



ζήτειーテイ)(zē´tei)・・「(君は)探し求めよ」。古典語の他動詞ζητέωゼーオーまたはζητῶゼー(探し求める、探究する)の命令法能動現在二人称単数形。
 現代語だとζήταズィータ(辞書形ζητώズィまたはζητάωズィ)かな。
ζήτειーテイ)(zē´tei)

『探求せよ 探求せよ』

κάθησαιテーサイ)(káthēsai)・・「(君は)座っている、留まっている」。古典語の中動型異態動詞κάθημαιテーマイ(座っている、着席する、住む、留まる)の直接法現在二人称単数形。
στην(ステーン)(stē´n)・・「~に、~で、~において、~の中で」。対格支配の前置詞σε(幅広くat in onの意味を持つ)と定冠詞τηνティン(女性単数対格につく)の省略形。
κορυφή(コリュフェー/コリュー)(koruphē´)・・「頂点、頂上、てっぺん、先端(を)」。女性名詞。ここでは単数対格。
 ・τηςース)(tē´s)・・女性名詞の単数属格につく定冠詞。
 ・υψηλής(ヒュプセーース)(hupsēlês)・・「高い」。形容詞υψηλόςイプスィ{(位置、背、レベル、音などが)高い、高度な、気高い}の女性単数属格形。
"της υψηλής(テースュプセーース)"
κολόνας(コナス)(korónas)・・「石柱の」。女性名詞κολόναーナ(柱、石柱)の単数属格。

μα)(ma)・・「しかし、けれども」。接続詞。ラテン語のmagis(もっと、むしろ)とかイタリア語のma(しかし)に由来。

『あなたは高き柱の頂に座して されど』

το)(tó)・・中性名詞の単数主格か対格につく定冠詞。
μυαλό(ミュア)(mualó)・・「髄、脳、頭脳、理性は」。中性名詞。ここでは単数主格。古典語のμυελόςミュエ(髄、脳)に由来する。
σου(スー)(soû)・・「君の」。二人称単数の人称代名詞。属格弱形。後接する。
πετά(ペ)(petá)・・「(それは)飛ぶ、飛んでいる」。自動詞πετώまたはπετάω(飛ぶ、飛ぶように走る、靡く)の直接法能動現在三人称単数形。
σε(セ)(se)・・「~の中を」。対格支配の前置詞。幅広くat in onの意味を持つ。
όληレー)(hólē)・・「~の全て(を)」。形容詞όλοςーロス(全ての)の女性単数主格または対格形。ここでは対格。
τηνーン)(tē´n)・・女性単数対格につく定冠詞。
οικουμένη(オィクーネー)(oikouménē)・・「全世界、現世(を)」。女性名詞単数対格。文語的。

『その理性はあまねく世界を飛び回る』



ζήτειーテイ)(zē´tei)・・「(君は)探し求めよ」。古典語の他動詞ζητέωゼーオーまたはζητῶゼー(探し求める、探究する)の命令法能動現在二人称単数形。
ζήτειーテイ)(zē´tei)

『探求せよ 探求せよ』

στυλίτης(ステューーテース)(stūlī´tēs)・・「登柱者(は)」。男性名詞単数主格。男性名詞στῦλοςテューロス(柱)に動作主体型の男性名詞を作る接尾辞をつけたもの。
 「柱野郎」だとかっこ悪いので、「登塔者、柱頭行者」などと訳される。4~5世紀頃、柱、塔の上で生活する苦行を行った修道士のこと。
 現代語だと(スティティス/stilítis)みたいに発音する。呼びかけっぽくなってる訳に合わせて単数呼格にするなら、現代語だとστυλίτηスティティ、古典語だとστυλίταステューータ
στυλίτης(ステューーテース)(stūlī´tēs)

『登柱者は 登柱者は』


τιティ)(tí)・・「何が、何を」。現代語では不変化の疑問代名詞。古典語のτίς(誰が、何が)の中性単数主格形τίに由来する。
κοιτάς(コイス)(koitás)・・「(君は)見る、見ている」。他動詞κοιτάζωーゾの異形κοιτώまたはκοιτάω(見る、注視する、診察する、調べる)の直接法能動現在二人称単数形。
 現代語としては(キース/kjitás)みたいに発音する。古典語に置き換えるなら、現代にもある単語だけどβλέπειςペイス(辞書形βλέπωポー/見る)かな。
 中サイズの辞書にはκοιτάζωしか載ってない。ちなみにκοιτάζωコイゾー、古くは「寝かしつける、ベッドに寝かせる」って意味だった。何でや。そもそも「寝台」って意味のκοῖτοςイトスとかκοίτη〔古:コイテー/現:ーティ〕から派生した動詞っぽい。「医者が患者を寝かせて診察する」→「よく見る」みたいに変化したの?知らんけど。
από(ア)(apó)・・「~から」。対格(たまに主格)支配の前置詞。古典語の ἀπόは属格支配。
εκεί(エイ)(ekeî)・・「そこ、あそこ」。副詞。
 現代語としては(エ/ekjí)みたいに発音する。古典の気息、アクセント記号つけるとἐκεῖ。

『あなたはそこから何を見るのか』

ασκητής(アスケーース)(askētē´s)・・「修行者、隠者、修道士」。男性名詞単数主格。動詞ἀσκέωアスオー(訓練する、鍛錬する)に動作主体型の男性名詞を作る接尾辞をつけたもの。
 現代語としては(アスキティース/askjitís)みたいに発音する。古典の気息記号つけるとἀσκητής。ここも訳に合わせて単数呼格にするなら、現代語だとασκητήアスキティ、古典語だとἀσκητάアスケー
ασκητής(アスケーース)(askētēs)

『修行者は 修行者は』

τιティ)(tí)・・「何が、何を」。現代語では不変化の疑問代名詞。古典語のτίς(誰が、何が)の中性単数主格形τίに由来する。
ακούς(アース)(akoús)・・「(君は)聞く、聞いている」。自・他動詞ακούω(聞く、聞こえる、耳が聞こえる、有名である)の直接法能動現在二人称単数形。
 現代語としては(アス/akús)みたいに発音する。古典語だとἀκούειςーエイス(辞書形ἀκούωーオー)。
εκεί(エイ)(ekeî)・・「そこ、あそこ」。副詞。
 現代語としては(エ/ekjí)みたいに発音する。古典の気息、アクセント記号つけるとἐκεῖ。
μόλιςリス)(mólis)・・「たった今、今しがた、やっとのことで」。副詞。

『あなたは今そこで何を聞くのか』

κάθησαιテーサイ)(káthēsai)・・「(君は)座っている、留まっている」。古典語の中動型異態動詞κάθημαιテーマイ(座っている、着席する、住む、留まる)の直接法現在二人称単数形。
στην(ステーン)(stē´n)・・「~に、~で、~において、~の中で」。対格支配の前置詞σε(幅広くat in onの意味を持つ)と定冠詞τηνティン(女性単数対格につく)の省略形。
κορυφή(コリュフェー/コリュー)(koruphē´)・・「頂点、頂上、てっぺん、先端(を)」。女性名詞。ここでは単数対格。
 ・τηςース)(tē´s)・・女性名詞の単数属格につく定冠詞。
 ・υψηλής(ヒュプセーース)(hupsēlês)・・「高い」。形容詞υψηλόςイプスィ{(位置、背、レベル、音などが)高い、高度な、気高い}の女性単数属格形。
"της υψηλής(テースュプセーース)"
κολόνας(コナス)(korónas)・・「石柱の」。女性名詞κολόναーナ(柱、石柱)の単数属格。

μα)(ma)・・「しかし、けれども」。接続詞。ラテン語のmagis(もっと、むしろ)とかイタリア語のma(しかし)に由来。

『あなたは高き柱の頂に座して されど』

το)(tó)・・中性名詞の単数主格か対格につく定冠詞。
μυαλό(ミュア)(mualó)・・「髄、脳、頭脳、理性は」。中性名詞。ここでは単数主格。古典語のμυελόςミュエ(髄、脳)に由来する。
σου(スー)(soû)・・「君の」。二人称単数の人称代名詞。属格弱形。後接する。
πετά(ペ)(petá)・・「(それは)飛ぶ、飛んでいる」。自動詞πετώまたはπετάω(飛ぶ、飛ぶように走る、靡く)の直接法能動現在三人称単数形。
σε(セ)(se)・・「~の中を」。対格支配の前置詞。幅広くat in onの意味を持つ。
όληレー)(hólē)・・「~の全て(を)」。形容詞όλοςーロス(全ての)の女性単数主格または対格形。ここでは対格。
τηνーン)(tē´n)・・女性単数対格につく定冠詞。
οικουμένη(オィクーネー)(oikouménē)・・「全世界、現世(を)」。女性名詞単数対格。文語的。

『その理性はあまねく世界を飛び回る』


ζήτειーテイ)(zē´tei)・・「(君は)探し求めよ」。古典語の他動詞ζητέωゼーオーまたはζητῶゼー(探し求める、探究する)の命令法能動現在二人称単数形。
ζήτειーテイ)(zē´tei)

『探求せよ 探求せよ』


ζήτειーテイ)(zē´tei)
ζήτειーテイ)(zē´tei)

『探求せよ 探求せよ』

 えー、個人的な勉強メモにつき、いらんことごちゃごちゃ書いとります。
 スルー推奨なれど、間違い、見当違いの記述につっこんでくれたら書いた奴が喜びます。



素材をお借りしています↑

この文章書いてる人はギリシア語に関して現代も古典もそれ以外もド素人です。
このページはあくまで『philosophilia』CD買った人向け、
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参考文献
 ・.『現代ギリシア語辞典』(リーベル出版 第3版増補版 2004)

 ・.『現代ギリシア語文法ハンドブック』(白水社 2009)

 ・"Pocket Oxford Greek Dictionary"(Oxford Univ Pr. 2000 2nd Edition)
 現代ギリシア語⇔英語辞書

 ・"Welcome to Modern Greek Verbs" https://moderngreekverbs.com/index.html
 現代ギリシア語のオンライン動詞活用表

 ・『古典ギリシア語入門』(白水社 2006)

 ・『ギリシア語入門 新装版』(岩波書店 2012)

 ・"An intermediate LIDELL AND SCOTT'S Greek-English Lexicon"(Oxford Univ Pr. 1945 7th Edition)
 古典ギリシア語→英語辞書