En la mar ジュデズモ語(推定)メモ
ジュデズモ語とは、スペイン系ユダヤ人セファルディムの話す言語のこと。
スペイン(カスティーリャ)語と岐れて数百年経ってるけど、違いは方言程度。
cやquがkになってたりする綴りだときついけど、これだけカスティーリャに近いスペルならいけるだろ。
つーことで、「そうび:せいわじてん」だけで見切り発車してみました。
たぶん色々間違ってるぞ!
(11/06/25追記 ・・ところが歌詞カードも間違ってた。なんてこったい。
フランス盤にはエア歌詞が書かれてたりするんだぜ。)
・en(エン)・・「〜(の中)に」。前置詞。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・mar(マル)・・「浜、海」。ここでは女性名詞単数形。
※marは一般的に男性名詞。でも詩文及び学術、海事用語なんかのお堅い場面では性転換することも。
ラテン語時代は中性名詞だったmare。イタリアでは男になり、フランスでは女になり、スペインではどっちつかずのまんま・・
・hay(アイ)・・「(それは)〜がある」。英語のhave動詞っぽい(けど「持っている」意味はない)他動詞haberの直説法現在三人称単数形。後ろに名詞が続く時は必ず不定冠詞を伴う。
・una(ウナ)・・女性名詞(単数形)につく不定冠詞。
※hay unaの並びだと(アイユナ)っぽくなる。
・torre(トレ)・・「塔」。女性名詞単数形。
「(海辺/海の中)に塔があって」
・en(エン)・・「〜に」。前置詞。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・torre(トレ)・・「塔」。女性名詞単数形。
・una(ウナ)・・女性名詞(単数形)につく不定冠詞。
※何かここも(ユナ)っぽい。
・ventana(ヴェンタナ)・・「窓」。女性名詞単数形。
※カスティーリャ語ではvは[b]音で(ベンタナ)だけど、ジュデズモ語ではbとvを区別するらしい。
「その塔の窓に」
・en(エン)・・「〜に」。前置詞。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・ventana(ヴェンタナ)・・「窓」。女性名詞単数形。
・hay(アイ)・・「(それは)〜がある」。英語のhave動詞っぽい他動詞haberの直説法現在三人称単数形。
・una(ウナ)・・女性名詞(単数形)につく不定冠詞。
・hija(イハ)・・「娘、子ども」。女性単数形。
※ジュデズモ語では(イジャ)と発音するみたい。
セシルさんの発音はカスティーリャ風に(イハ)か、(ヒハ)っぽい。
「その窓に少女がいる」
・que(ケ)・・"that"。関係代名詞。
・a(ア)・・「〜を」。前置詞。
・los(ロス)・・男性名詞複数形につく定冠詞。
・marineros(マリネロス)・・「船乗りたち」。名詞。marineroの男性複数形。
・ama(アマ)・・「(それは)愛する」。他動詞amar(愛する)の三人称単数現在形。
※ジュデズモ語ではyama(ヤマ)となることも。
「船乗りたちを愛する(少女)が」
日本盤の訳詩では「そしてその娘に恋い焦がれる船乗りたち」になっている。正直スペイン語ジュデズモ語自信ないんだが、そうなの?
・las(ラス)・・女性名詞複数形につく定冠詞。
・estrellas(エストゥレヤス)・・「星々」。女性名詞estrella(星)の複数形。
※ジュデズモ語ではllはJ音らしい。カスティーリャ語なら地域によるけど(エストゥレリャス/エストゥレジャス)が主流?
・del(デル)・・「〜の」。縮約冠詞。前置詞de+男性名詞単数形につく定冠詞elの縮約。
・cielo(チエロ)・・「空」。男性名詞単数形。
※ジュデズモ語のcは、iかeの前で[ts]音。しかしセシルさんの発音は・・どうだろう?カスティーリャっぽく聴こえる。
カスティーリャ語のcだと、iかeの前で英語threeの[th]音だから、カナ当てるなら(シエロ)か(スィエロ)。
・una(ウナ)・・「1つ」。不定代名詞女性形。
・y(イ)・・「〜と」。"and"。接続詞。
・una(ウナ)
※ここも(ユナ)。
・s'hazen(サゼン)・・「(それらは)作られる」。他動詞hacer(する、作る)の再帰動詞形hacerse(行なわれる、作られる)の三人称複数現在形。
※カスティーリャ語ではse hacen(セ・アセン)。
セシルさんの発音は(サセン)のようにも聴こえる。
・dos(ドス)・・「2つ」。よく分からんけど、「1+1は2!」みたいな言い回しなのか?
「空の星々は、1つと1つで2つになる」
・no(ノ)・・「〜ない」。否定の副詞。 「僕たち二人にある強さは、君(一人)にはない」 |
※枠内は、仏盤歌詞カードにはあるけど歌っていない歌詞。??だったけど、日本盤歌詞カード確認すると、そもそもこの部分書いてなかった。
・・ええと。単にミスってことでいいのかな?
・dame(ダメ)・・「(君が)私に与えろ」。他動詞dar(与える)の命令法二人称単数形da+一人称単数の人称代名詞me(私に)。
・tu(トゥ)・・「君の」。二人称単数の所有形容詞単数形。
・mano(マノ)・・「手」。女性名詞単数形。
・palomba(パロンバ)・・「ハト」。女性名詞単数形。ここでは女性に対して「可愛い君」の意味。
※セシルさんの発音は(パルンバ)っぽい。
カスティーリャ語だとpaloma(パロマ)。ラテン語のpalumbēs由来なら、ジュデズモ語の方が原型を維持してると言えるかな?ラテン男は2千年前から恋人に"palumbule!"(小鳩ちゃんv)とか言うとったんかい。
「手を貸しておくれ、小鳩ちゃん」
・para(パラ)・・前置詞。後ろに不定詞を伴って「〜するために」。
・suvir(スヴィル)・・「上がること」。自動詞の不定詞。
※カスティーリャ語ではsubir(スビル)。
・a(ア)・・「〜に」。前置詞。
・tu(トゥ)・・「君の」。二人称単数の所有形容詞単数形。
・nido(ニド)・・「巣、家庭」。男性名詞単数形。
「君の巣へ登るのに」
・maldicha(マルディチャ)・・「呪われた(女?)」。他動詞maldecir(呪う、罵倒する)の過去分詞・・だと思う。女性単数形。この場合は・・名詞化した形容詞と捉えて良いのか?
※カスティーリャ語ではmaldecido(マルデシド)。maldichaだと、なんかdecirの活用っぽいぞ。
・que(ケ)・・"that"。関係代名詞。
・durmes(ドゥルメス)・・「(君は)眠る」。自動詞dormir(眠る)の二人称単数現在形。
※カスティーリャ語ではduermes(ドゥエルメス)
・sola(ソラ)・・「一人きりで」。形容詞solo(一人きりの)の女性形。副詞的用法。
・vengo(ヴェンゴ)・・「(私が)来る」。自動詞venir(来る)の一人称単数現在形。
・a(ア)・・前置詞。後ろに不定詞を伴って「〜しよう」。あるいは、vengoと繋がって「(私が)〜しに来る」。
・durmir(ドゥルミル)・・「眠ること」。自動詞の不定詞。
※カスティーリャ語ではdormir(ドルミル)。
・contigo(コンティゴ)・・「君と共に」。前置詞con(〜と)+二人称単数の人称代名詞tiの合体。
「一人きりで眠る呪いにかけられた(君)、私が一緒に眠りに来る(そこに行く)よ」
・si(シ)・・「もし〜なら」。接続詞。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・mar(マル)・・「海」。ここでは女性名詞単数形。
・era(エラ)・・英語のbe動詞に当たる自動詞serの三人称単数線過去形。
※(直説法)線過去とは、イタリア語の半過去と同じく、過去に継続していた動作やら習慣的な動作を語る時制。
カスティーリャ語なら、こういう実現不可能な仮定には接続法過去fueraを使うのが普通。
・de(デ)・・前置詞。"ser de 〜"で「〜産、〜でできている」。
・leche(レチェ)・・「ミルク」。女性名詞単数形。
「もし海がミルクで出来ていたら」
・los(ロス)・・男性名詞複数形につく定冠詞。
・barquitos(バルキトス)・・「小舟(複)」。男性名詞barca(舟)に指小辞がついて可愛くなったbarquito(小舟)の複数形。
・de(デ)・・「〜の」。前置詞。
・canela(カネラ)・・「シナモン」。女性名詞単数形。
「小舟がシナモンでできていたら/シナモンの小舟が/シナモンの小舟(に乗って)」
ええと・・ここはどう繋がるの?berquitosの前で"en"、deの前で"era"が省略されてるの?pexcaríaの主語で「私」=「シナモンの小舟」ってこたぁないよな。
・pexcaría(ペスカリア)・・「(私が)釣るのに」。他動詞pescar(釣る、手に入れる)の一人称か三人称単数過去未来形。ここでは条件文の従属節なので、「海がミルクだったら」という仮定が現実だったとしての現在について語っている。
※過去未来とは、「過去から見た未来」、「過去の想像」、「現在の事実に反する仮定」を語る時に取る時制。
ジュデズモ語pexcaríaのxは英語wishの[sh]音。
カスティーリャ語ならpescaría(ペスカリア)。sは[s]音。
・las(ラス)・・「それ(彼女)らを」。三人称複数女性を指す人称代名詞。女性名詞複数形につく定冠詞。
・mis(ミス)・・「私の」。一人称単数の所有形容詞複数形。
・dolores(ドロレス)・・「痛み、苦悩(複)」。男性名詞dolorの複数形・・あれ?ここでは女性名詞扱い?
「私の(恋の)痛みを釣り上げるのに」
・con(コン)・・「〜で」。前置詞。
・palavricas(パラヴリカス)・・「(短い)言葉(複)」。女性名詞palabraに指小辞がついて複数形、だよな?「ちょっとした台詞」ってニュアンスになるのかな?
※カスティーリャ語ならpalabrillas(パラブリリャス/パラブリジャス)。
・de(デ)・・「〜の」。前置詞
・amor(アモル)・・「愛すること」。他動詞の不定詞。
※セシルさんの発音は(ラモル)っぽい。
「愛の言葉で」
・las(ラス)・・女性名詞複数形につく定冠詞。
・estrellas(エストゥレヤス)・・「星々」。女性名詞estrella(星)の複数形。
・del(デル)・・「〜の」。縮約冠詞。前置詞de+男性名詞単数形につく定冠詞elの縮約。
・cielo(シエロ)・・「空」。男性名詞単数形。
・una(ウナ)・・「1つ」。不定代名詞女性形。
・y(イ)・・「〜と」。"and"。接続詞。
・una(ユナ)
・s'hazen(サゼン)・・「(それらは)作られる」。他動詞hacer(する、作る)の再帰動詞形hacerse(行なわれる、作られる)の三人称複数現在形。
・dos(ドス)・・「2つ」。
「空の星々は、1つと1つで2つになる」
・dame(ダメ)・・「(君が)私に与えろ」。他動詞dar(与える)の命令法二人称単数形da+一人称単数の人称代名詞me(私に)。
・tu(トゥ)・・「君の」。二人称単数の所有形容詞単数形。
・mano(マノ)・・「手」。女性名詞単数形。
・palomba(パルンバ)・・「ハト」。女性名詞単数形。ここでは女性に対して「可愛い君」の意味。
「手を貸しておくれ、小鳩ちゃん」
・para(パラ)・・前置詞。後ろに不定詞を伴って「〜するために」。
・suvir(スヴィル)・・「上がること」。自動詞の不定詞。
・a(ア)・・「〜に」。前置詞。
・tu(トゥ)・・「君の」。二人称単数の所有形容詞単数形。
・nido(ニド)・・「巣、家庭」。男性名詞単数形。
「君の巣へ登るのに」
・maldicha(マルディチャ)・・「呪われた(女?)」。他動詞maldecir(呪う、罵倒する)の過去分詞・・だと思う。女性単数形。
・que(ケ)・・"that"。関係代名詞。
・durmes(ドゥルメス)・・「(君は)眠る」。自動詞dormir(眠る)の二人称単数現在形。
・sola(ソラ)・・「一人きりで」。形容詞solo(一人きりの)の女性形。副詞的用法。
・vengo(ヴェンゴ)・・「(私が)来る」。自動詞venir(来る)の一人称単数現在形。
・a(ア)・・前置詞。後ろに不定詞を伴って「〜しよう」。あるいは、vengoと繋がって「(私が)〜しに来る」。
・durmir(ドゥルミル)・・「眠ること」。自動詞の不定詞。
・contigo(コンティゴ)・・「君と共に」。前置詞con(〜と)+二人称単数の人称代名詞tiの合体。
「一人きりで眠る呪いにかけられた(君)、私が一緒に眠りに来る(そこに行く)よ」
・las(ラス)・・女性名詞複数形につく定冠詞。
・estrellas(エストゥレヤス)・・「星々」。女性名詞estrella(星)の複数形。
・del(デル)・・「〜の」。縮約冠詞。前置詞de+男性名詞単数形につく定冠詞elの縮約。
・cielo(シエロ)・・「空」。男性名詞単数形。
・una(ウナ)・・「1つ」。不定代名詞女性形。
・y(イ)・・「〜と」。"and"。接続詞。
・una(ユナ)
・s'hazen(サゼン)・・「(それらは)作られる」。他動詞hacer(する、作る)の再帰動詞形hacerse(行なわれる、作られる)の三人称複数現在形。
・dos(ドス)・・「2つ」。
「空の星々は、1つと1つで2つになる」
・dame(ダメ)・・「(君が)私に与えろ」。他動詞dar(与える)の命令法二人称単数形da+一人称単数の人称代名詞me(私に)。
・tu(トゥ)・・「君の」。二人称単数の所有形容詞単数形。
・mano(マノ)・・「手」。女性名詞単数形。
・palomba(パルンバ)・・「ハト」。女性名詞単数形。ここでは女性に対して「可愛い君」の意味。
「手を貸しておくれ、小鳩ちゃん」
・para(パラ)・・前置詞。後ろに不定詞を伴って「〜するために」。
・suvir(スヴィル)・・「上がること」。自動詞の不定詞。
・a(ア)・・「〜に」。前置詞。
・tu(トゥ)・・「君の」。二人称単数の所有形容詞単数形。
・nido(ニド)・・「巣、家庭」。男性名詞単数形。
「君の巣へ登るのに」
・maldicha(マルディチャ)・・「呪われた(女?)」。他動詞maldecir(呪う、罵倒する)の過去分詞・・だと思う。女性単数形。
・que(ケ)・・"that"。関係代名詞。
・durmes(ドゥルメス)・・「(君は)眠る」。自動詞dormir(眠る)の二人称単数現在形。
・sola(ソラ)・・「一人きりで」。形容詞solo(一人きりの)の女性形。副詞的用法。
・vengo(ヴェンゴ)・・「(私が)来る」。自動詞venir(来る)の一人称単数現在形。
・a(ア)・・前置詞。後ろに不定詞を伴って「〜しよう」。あるいは、vengoと繋がって「(私が)〜しに来る」。
・durmir(ドゥルミル)・・「眠ること」。自動詞の不定詞。
・contigo(コンティゴ)・・「君と共に」。前置詞con(〜と)+二人称単数の人称代名詞tiの合体。
「一人きりで眠る呪いにかけられた(君)、私が一緒に眠りに来る(そこに行く)よ」
・dame(ダメ)・・「(君が)私に与えろ」。他動詞dar(与える)の命令法二人称単数形da+一人称単数の人称代名詞me(私に)。 「手を貸しておくれ、小鳩ちゃん」 ・para(パラ)・・前置詞。後ろに不定詞を伴って「〜するために」。 「君の巣へ登るのに」 ・maldicha(マルディチャ)・・「呪われた(女?)」。他動詞maldecir(呪う、罵倒する)の過去分詞・・だと思う。女性単数形。 「一人きりで眠る呪いにかけられた(君)、私が一緒に眠りに来る(そこに行く)よ」 |
※枠内繰り返し
歌詞は、セファルディムの民謡から。男性から女性への愛の歌。
http://muryoukabegami.com/
↑背景素材を(加工の上)お借りしました。
ブルターニュの海辺。
参考資料
・『ポケットプログレッシブ 西和・和西辞典』(小学館 2003)
厳選された必要最低限の語彙が収録された便利辞書。ポケットだからって侮れないけど、本気でスペイン語やってる人はもっと大きな辞書使ってるよ!箱から出すと、ピンクの表紙でおねーちゃんがフラメンコ踊ってるよ。
・『CDレッスン 驚くほど身につくスペイン語』(高橋書店 2008)
古本屋でてきとーに見つけて、てきとーに買った入門書。あんま真面目に読んでないんで(ごめんなさい)評価のしようもないけど、悪書ではないと思う。
・Wikipedia
・・まぁ、基本。"Judaeo-Spanish"の項を参照。つーか、これだけで翻訳&ルビ付けって、我ながら豪快にも程がある。
「ブルターニュ出身の歌手がフランス語訛り且つカスティーリャ寄りの発音でジュデズモ語を歌っているところに、
ボロ耳の日本人が無理矢理カタカナ読みを当てつつ直訳した」らこうなった。
特にボロ耳の日本人はカスティーリャ・スペイン語さえよく分かってないド素人だよ!色々とこいつのせいだよ!
このページはあくまで"CECILE CORBEL Song Book vol.2"買った人向け(とも言い難い)、自己満足なメモ書きであって、
著作権侵害の意図はないけど・・場合によってはすぐ消すかも。