Trois Gouttes de Sang (Perceval) フランス語メモ
Cécile Corbel " Graal "より
" Graal "7曲目、パーシヴァルの歌。
漁夫王の歌と同じく、
出典は" Perceval ou le Conte du Graal(ペルスヴァルまたはグラアルの物語) "
※動詞の法は、特に断りがない限り直説法です。
・trois(トロワ)・・「3」。基数詞。無変化。
・gouttes(グット)・・「しずく(複)」。女性名詞goutte(しずく)の複数形。
・de(ドゥ)・・「~の」。前置詞。
・sang(サン)・・「血、血液」。男性名詞単数形。
・Perceval(ペルスヴァル)・・「ペルスヴァル、パーシヴァル」。男性固有名詞。人名。
『三滴の血(パーシヴァル)』
・sur(スュル)・・「~の上に」。前置詞。
・le(ル)・・男性名詞単数形につく定冠詞。
・chemin(シュマン)・・「道」。男性名詞単数形。"sur le chemin"で「途中で、通り道に」。
『旅の途上』
・dans(ダン)・・「~の中に」。
・le(ル)・・男性名詞単数形につく定冠詞。
・soleil(ソレイユ)・・「太陽、日光、日差し、ひなた」。男性名詞単数形。
・d'hiver(ディヴェール)・・「冬の」。前置詞de+男性名詞hiver(冬)の単数形。
『冬の日差しの中』
・je(ジュ)・・「私は」。一人称単数主格の人称代名詞。
・marchais(マルシェ)・・「(私は)歩いていた」。自動詞marcher(歩く、踏む、進む、作動する、うまく運ぶ、話に乗る)の一人称単数半過去形。
・sans(サン)・・「~なしに」。前置詞。
・repos(ルポ)・・「休み、活動の停止、安らぎ、平和」。無変化の男性名詞。
『私は休みなく歩いていた』
・quand(カン)・・「~の時、~する時」。接続詞。
・j'ai(ジェ)・・一人称単数主格の人称代名詞je(私は)+英語のhave動詞に当たる助動詞avoirの一人称単数現在形。ここでは過去分詞を伴って複合過去を作っている。
・vu(ヴュ)・・他動詞voir(見る)の過去分詞。"j'ai vu"で「私は見た」。
・soudain(スダン)・・「突然、不意に」。副詞。
・baissant(ベサン)・・「下げて」。自他動詞baisser(~を低くする、下げる、弱める、低くなる、下がる、弱まる)の現在分詞。
・les(レ)・・名詞の複数形につく定冠詞。
・yeux(イユー)・・「両目」。男性名詞œil(目、視線、観察眼、見解)の複数形。
《les yeux(レズィユー)》
・à(ア)・・「~へ、~に」。前置詞。
・terre(テール)・・「大地、地球、土地、地面」。女性名詞単数形。
『ふと、視線を地に落とした時』
・le(ル)・・男性名詞単数形につく定冠詞。
・sang(サン)・・「血、血液」。男性名詞単数形。
・d'un(ダン)・・「ある~の、一つの~の」。前置詞de+男性名詞単数形につく不定冠詞un。
・oiseau(オワゾー)・・「鳥」。男性名詞単数形。
《d'un oiseau(ダノワゾー)》
『一羽の鳥の血が』
・rouge(ルージュ)・・「赤、赤色」。男性名詞単数形。
・sur(スュル)・・「~の上に」。前置詞。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・neige(ネージュ)・・「雪」。女性名詞単数形。
『雪の上に赤』
・comme(コム)・・「~のように」。接続詞。
・notre(ノトル)・・「私たちの」。一人称複数の所有形容詞単数形。
・amour(アムール)・・「愛」。男性名詞単数形。
《Notre amour(ノトラムール)》
『まるで我らの愛のように』
・le(ル)・・男性名詞単数形につく定冠詞。
・jour(ジュール)・・「1日、昼」。男性名詞単数形。
・s'achève(サシェヴ)・・「(それが)終わる」。他動詞achever(なし終える)の代名動詞形s'achever(終わる)の三人称単数現在形。
『一日が終わる』
・une(ユヌ)・・女性名詞単数形につく不定冠詞。
・dernière(デルニエール)・・「最後の」。形容詞dernier(最後の、この前の、最近の、極度の、最低の)の女性単数形。
・fois(フォワ)・・「~度、~回、~の時、~倍」。無変化の女性名詞。"une dernière fois"で「最後にもう一度(だけ)」。
『最後にもう一度』
・dans(ダン)・・「~の中に」。
・le(ル)・・男性名詞単数形につく定冠詞。
・vent(ヴァン)・・「風」。男性名詞単数形。
・mauvais(ムヴェ)・・「悪い、粗悪な、劣った」。形容詞男性単数形。「逆風」とか「不吉な風」の場合もあるけど、ここは単に「厳しい(冷たい)風」かな?人により?発音が[mo.vɛ](ムヴェ)だったり[mɔ.vɛ](モヴェ)だったりする。
『凍てつく風の中』
・loin(ロワン)・・「遠く、離れて」。副詞。
・de(ドゥ)・・「~から」。前置詞。
・toi(トワ)・・「君」。二人称単数の人称代名詞。強勢形。
・je(ジュ)・・「私は」。一人称単数主格の人称代名詞。
・m'en vais(マンヴェ)・・「(私は)出かける」。自動詞aller(行く)の代名動詞形s'en aller(立ち去る、出かける、消え去る、過ぎ去る)の一人称単数現在形。
・au(オ)・・縮約冠詞。前置詞à+男性名詞単数形につく定冠詞leの縮約。
・hasard(アザール)・・「偶然、運、偶然の出来事、(ゴルフの)ハザード、危険」。男性名詞単数形。"au hasard"で「でたらめに、行き当たりばったりに、当てもなく」。
『あなたから離れ、私は当てもなく旅立った』
・on(オン)・・「人は」。特定または不特定の主格を指す人称代名詞。一二三人称単複どれを指す場合でも、動詞は三人称単数形をとる。
・m'a(マ)・・一人称単数目的格の代名詞me+英語のhaveっぽい助動詞avoirの三人称単数現在形。ここでは過去分詞と共に複合過去を作っている。
・dit(ディ)・・「(それは)言う」。他動詞dire{(人に)~を言う}の過去分詞。"On m'a dit"で「人は私に言った」。
・c'est(セ)・・「それは~だ」。指示代名詞ce(これ、それ)+英語のbe動詞に当たる自動詞êtreの三人称単数現在形。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・vie(ヴィ)・・「生命、命」。女性名詞単数形。
・qui(キ)・・「~するところの」。関係代名詞。ここでは関係詞節の主格。
・veut(ヴ)・・「(それは)~を望む」。他動詞vouloir(欲しい、望む)の三人称単数現在形。
・ça(サ)・・「あれ、それ、これ」。指示代名詞。
『それが、この人生の望むことだと言われて』
・oh(オー)・・「おお、ああ、えっと」。間投詞。
・si(スィ)・・「もし~なら」。接続詞。
・une(ユヌ)・・女性名詞単数形につく不定冠詞。
・dernière(デルニエール)・・「最後の」。形容詞dernier(最後の、この前の、最近の、極度の、最低の)の女性単数形。
・fois(フォワ)・・「~度、~回、~の時、~倍」。無変化の女性名詞。"une dernière fois"で「最後にもう一度(だけ)」。
『おお、もし、最後にもう一度』
・oh(オー)・・「おお、ああ、えっと」。間投詞。
・si(スィ)・・接続詞。ここでは直接法半過去と共に現在、未来の非現実的仮定。「もし~ならば、仮に~だとすれば」。
・on(オン)・・「人(私)は」。特定または不特定の主格を指す人称代名詞。一二三人称単複どれを指す場合でも、動詞は三人称単数形をとる。
・pouvait(プヴェ)・・「(それは)できていた」。他動詞pouvoir(~することができる、~しても良い、~かもしれない)の三人称単数半過去形。後ろに不定詞を伴う。
・oublier(ウブリエ)・・「~を忘れること」。他動詞の不定詞。
・les(レ)・・名詞の複数形につく定冠詞。
・regrets(ルグレ)・・「未練」。男性名詞regret(後悔、残念さ、遺憾、名残り惜しさ、未練、哀惜)の複数形。
『おお、もしも未練を忘れられたなら』
・mais(メ)・・「だが、でも、いったい、さて」。接続詞。
・il(イル)・・「彼(それ)は」。三人称単数男性主格の人称代名詞。ここでは非人称主語。
・est(エ)・・「(それは)~である」。英語のbe動詞に当たる自動詞êtreの三人称単数現在形。
《il est(イレ)》
・tard(タール)・・「遅く、遅い時間に、遅い時期に、夜遅く」。副詞。
『けれど、もう遅い』
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・nuit(ニュイ)・・「夜」。女性名詞単数形。
・les(レ)・・「彼らを、彼女らを、それらを」。三人称複数直接目的格の人称代名詞。regretsを指してるってことでいいの?
・recouvre(ルクヴル)・・「(それは)覆い隠す」。他動詞racouvrir{~を(再び)覆う、覆いをする、~をすっかり覆う、~を覆い隠す、~を包含する}の三人称単数現在形。
・déjà(デジャ)・・「もう、既に、前に、以前に」。副詞。
『夜はもうそれを覆い隠している』
・en(アン)・・前置詞。
・un(アン)・・男性名詞単数形につく不定冠詞。
・instant(アンスタン)・・「瞬間」。男性名詞単数形。"en un instant"で「一瞬にして、たちまち」。
《en un instant(アナナンスタン)》
・comme(コム)・・「~のように」。接続詞。
・à(ア)・・「~に」。前置詞。
《Comme à(コマ)》
・l'orée(ロレー)・・「縁」。頭語が母音またはhの単数名詞につく定冠詞l'+女性名詞orée(縁辺、堺)の単数形。
・d'un(ダン)・・「~の」。前置詞de+男性名詞単数形につく不定冠詞un。
・rêve(レーヴ)・・「夢、理想、憧れ、空想」。男性名詞単数形。
『たちまち、夢の縁にいるように』
・le(ル)・・男性名詞単数形につく定冠詞。
・temps(タン)・・「時、時間」。男性名詞単数形。
・s'évaporait(セヴァポレ)・・「(それは)消え失せていた」。他動詞évaporer(蒸発させる、盗む、掏り取る)の代名動詞形s'évaporer(蒸発する、消える、姿をくらます、雲散霧消する)の三人称単数半過去形。現代ではほぼ他動詞としては使われない。
『時が飛んでいた』
・je(ジュ)・・「私は」。一人称単数主格の人称代名詞。
・voyais(ヴォワィエ)・・「(私は)見ていた」。他動詞voir(見る)の一人称単数半過去形。
・ton(トン)・・「君の」。二人称単数の所有形容詞。男性名詞単数形につく。
・visage(ヴィザージュ)・・「顔、顔つき、人、様相」。男性名詞単数形。
『あなたの顔を見ていた』
・je(ジュ)・・「私は」。一人称単数主格の人称代名詞。
・revoyais(ルヴォワィエ)・・「(私は)思い出していた」。他動詞revoir(再会する、再び見る、思い出す)の一人称単数半過去形。
・tes(テ)・・「君の」。二人称単数の所有形容詞。複数形につく。
・lèvres(レーヴル)・・「唇」。女性名詞lèvre(唇、口もと)の複数形。主に複数形で使われる。単数だと上下どちらかの唇を指す。
『あなたの唇を思い出していた』
・en(アン)・・「~の中に、~において」。前置詞。
・blanc(ブラン)・・「白、白色」。
・et(エ)・・「そして、~と」。接続詞。
・rouge(ルージュ)・・「赤い、紅の」。形容詞。男性単数形。
・sang(サン)・・「血、血液」。男性名詞単数形。
『白と、赤い血の中に』
・rouge(ルージュ)・・「赤、赤色」。男性名詞単数形。
・sur(スュル)・・「~の上に」。前置詞。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・neige(ネージュ)・・「雪」。女性名詞単数形。
『雪の上に赤』
・comme(コム)・・「~のように」。接続詞。
・notre(ノトル)・・「私たちの」。一人称複数の所有形容詞単数形。
・amour(アムール)・・「愛」。男性名詞単数形。
《Notre amour(ノトラムール)》
『まるで我らの愛のように』
・le(ル)・・男性名詞単数形につく定冠詞。
・jour(ジュール)・・「1日、昼」。男性名詞単数形。
・s'achève(サシェヴ)・・「(それが)終わる」。他動詞achever(なし終える)の代名動詞形s'achever(終わる)の三人称単数現在形。
『一日が終わる』
・une(ユヌ)・・女性名詞単数形につく不定冠詞。
・dernière(デルニエール)・・「最後の」。形容詞dernier(最後の、この前の、最近の、極度の、最低の)の女性単数形。
・fois(フォワ)・・「~度、~回、~の時、~倍」。無変化の女性名詞。"une dernière fois"で「最後にもう一度(だけ)」。
『最後にもう一度』
・dans(ダン)・・「~の中に」。
・le(ル)・・男性名詞単数形につく定冠詞。
・vent(ヴァン)・・「風」。男性名詞単数形。
・mauvais(ムヴェ)・・「悪い、粗悪な、劣った」。形容詞男性単数形。
『凍てつく風の中』
・loin(ロワン)・・「遠く、離れて」。副詞。
・de(ドゥ)・・「~から」。前置詞。
・toi(トワ)・・「君」。二人称単数の人称代名詞。強勢形。
・je(ジュ)・・「私は」。一人称単数主格の人称代名詞。
・m'en vais(マンヴェ)・・「(私は)出かける」。自動詞aller(行く)の代名動詞形s'en aller(立ち去る、出かける、消え去る、過ぎ去る)の一人称単数現在形。
・au(オ)・・縮約冠詞。前置詞à+男性名詞単数形につく定冠詞leの縮約。
・hasard(アザール)・・「偶然、運、偶然の出来事、(ゴルフの)ハザード、危険」。男性名詞単数形。"au hasard"で「でたらめに、行き当たりばったりに、当てもなく」。
『あなたから離れ、私は当てもなく旅立った』
・on(オン)・・「人は」。特定または不特定の主格を指す人称代名詞。一二三人称単複どれを指す場合でも、動詞は三人称単数形をとる。
・m'a(マ)・・一人称単数目的格の代名詞me+英語のhaveっぽい助動詞avoirの三人称単数現在形。ここでは過去分詞と共に複合過去を作っている。
・dit(ディ)・・「(それは)言う」。他動詞dire{(人に)~を言う}の過去分詞。"On m'a dit"で「人は私に言った」。
・c'est(セ)・・「それは~だ」。指示代名詞ce(これ、それ)+英語のbe動詞に当たる自動詞êtreの三人称単数現在形。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・vie(ヴィ)・・「生命、命」。女性名詞単数形。
・qui(キ)・・「~するところの」。関係代名詞。ここでは関係詞節の主格。
・veut(ヴ)・・「(それは)~を望む」。他動詞vouloir(欲しい、望む)の三人称単数現在形。
・ça(サ)・・「あれ、それ、これ」。指示代名詞。
『それが、この人生の望むことだと言われて』
・oh(オー)・・「おお、ああ、えっと」。間投詞。
・si(スィ)・・「もし~なら」。接続詞。
・une(ユヌ)・・女性名詞単数形につく不定冠詞。
・dernière(デルニエール)・・「最後の」。形容詞dernier(最後の、この前の、最近の、極度の、最低の)の女性単数形。
・fois(フォワ)・・「~度、~回、~の時、~倍」。無変化の女性名詞。"une dernière fois"で「最後にもう一度(だけ)」。
『おお、もし、最後にもう一度』
・oh(オー)・・「おお、ああ、えっと」。間投詞。
・si(スィ)・・接続詞。ここでは直接法半過去と共に現在、未来の非現実的仮定。「もし~ならば、仮に~だとすれば」。
・on(オン)・・「人(私)は」。特定または不特定の主格を指す人称代名詞。一二三人称単複どれを指す場合でも、動詞は三人称単数形をとる。
・pouvait(プヴェ)・・「(それは)できていた」。他動詞pouvoir(~することができる、~しても良い、~かもしれない)の三人称単数半過去形。後ろに不定詞を伴う。
・effacer(エファセ)・・「~を消し去ること」。他動詞の不定詞。
・les(レ)・・名詞の複数形につく定冠詞。
・regrets(ルグレ)・・「未練(複)」。男性名詞regret(後悔、残念さ、遺憾、名残り惜しさ、未練、哀惜)の複数形。
『おお、もしも未練を消し去れたなら』
・mais(メ)・・「だが、でも、いったい、さて」。接続詞。
・il(イル)・・「彼(それ)は」。三人称単数男性主格の人称代名詞。ここでは非人称主語。
・est(エ)・・「(それは)~である」。英語のbe動詞に当たる自動詞êtreの三人称単数現在形。
《il est(イレ)》
・tard(タール)・・「遅く、遅い時間に、遅い時期に、夜遅く」。副詞。
『けれど、もう遅い』
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・nuit(ニュイ)・・「夜」。女性名詞単数形。
・les(レ)・・「彼らを、彼女らを、それらを」。三人称複数直接目的格の人称代名詞。
・recouvre(ルクヴル)・・「(それは)覆い隠す」。他動詞racouvrir{~を(再び)覆う、覆いをする、~をすっかり覆う、~を覆い隠す、~を包含する}の三人称単数現在形。
・déjà(デジャ)・・「もう、既に、前に、以前に」。副詞。
『夜はもうそれを覆い隠している』
・une(ユヌ)・・女性名詞単数形につく不定冠詞。
・dernière(デルニエール)・・「最後の」。形容詞dernier(最後の、この前の、最近の、極度の、最低の)の女性単数形。
・fois(フォワ)・・「~度、~回、~の時、~倍」。無変化の女性名詞。"une dernière fois"で「最後にもう一度(だけ)」。
『最後にもう一度』
・dans(ダン)・・「~の中に」。
・le(ル)・・男性名詞単数形につく定冠詞。
・vent(ヴァン)・・「風」。男性名詞単数形。
・mauvais(ムヴェ)・・「悪い、粗悪な、劣った」。形容詞男性単数形。
『凍てつく風の中』
・loin(ロワン)・・「遠く、離れて」。副詞。
・de(ドゥ)・・「~から」。前置詞。
・toi(トワ)・・「君」。二人称単数の人称代名詞。強勢形。
・je(ジュ)・・「私は」。一人称単数主格の人称代名詞。
・m'en vais(マンヴェ)・・「(私は)出かける」。自動詞aller(行く)の代名動詞形s'en aller(立ち去る、出かける、消え去る、過ぎ去る)の一人称単数現在形。
・au(オ)・・縮約冠詞。前置詞à+男性名詞単数形につく定冠詞leの縮約。
・hasard(アザール)・・「偶然、運、偶然の出来事、(ゴルフの)ハザード、危険」。男性名詞単数形。"au hasard"で「でたらめに、行き当たりばったりに、当てもなく」。
『あなたから離れ、私は当てもなく旅立った』
・on(オン)・・「人は」。特定または不特定の主格を指す人称代名詞。一二三人称単複どれを指す場合でも、動詞は三人称単数形をとる。
・m'a(マ)・・一人称単数目的格の代名詞me+英語のhaveっぽい助動詞avoirの三人称単数現在形。ここでは過去分詞と共に複合過去を作っている。
・dit(ディ)・・「(それは)言う」。他動詞dire{(人に)~を言う}の過去分詞。"On m'a dit"で「人は私に言った」。
・c'est(セ)・・「それは~だ」。指示代名詞ce(これ、それ)+英語のbe動詞に当たる自動詞êtreの三人称単数現在形。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・vie(ヴィ)・・「生命、命」。女性名詞単数形。
・qui(キ)・・「~するところの」。関係代名詞。ここでは関係詞節の主格。
・veut(ヴ)・・「(それは)~を望む」。他動詞vouloir(欲しい、望む)の三人称単数現在形。
・ça(サ)・・「あれ、それ、これ」。指示代名詞。
『それが、この人生の望むことだと言われて』
・oh(オー)・・「おお、ああ、えっと」。間投詞。
・si(スィ)・・「もし~なら」。接続詞。
※全然自信ないけど、ここだけ"D'ici, une dernière fois(ここから、最後にもう一度)"とも聴こえる。
・une(ユヌ)・・女性名詞単数形につく不定冠詞。
・dernière(デルニエール)・・「最後の」。形容詞dernier(最後の、この前の、最近の、極度の、最低の)の女性単数形。
・fois(フォワ)・・「~度、~回、~の時、~倍」。無変化の女性名詞。"une dernière fois"で「最後にもう一度(だけ)」。
『おお、もし、最後にもう一度』
・oh(オー)・・「おお、ああ、えっと」。間投詞。
・si(スィ)・・接続詞。ここでは直接法半過去と共に現在、未来の非現実的仮定。「もし~ならば、仮に~だとすれば」。
・on(オン)・・「人(私)は」。特定または不特定の主格を指す人称代名詞。一二三人称単複どれを指す場合でも、動詞は三人称単数形をとる。
・pouvait(プヴェ)・・「(それは)できていた」。他動詞pouvoir(~することができる、~しても良い、~かもしれない)の三人称単数半過去形。後ろに不定詞を伴う。
・effacer(エファセ)・・「~を消し去ること」。他動詞の不定詞。
・les(レ)・・名詞の複数形につく定冠詞。
・regrets(ルグレ)・・「未練(複)」。男性名詞regret(後悔、残念さ、遺憾、名残り惜しさ、未練、哀惜)の複数形。
『おお、もしも未練を消し去れたなら』
・mais(メ)・・「だが、でも、いったい、さて」。接続詞。
・il(イル)・・「彼(それ)は」。三人称単数男性主格の人称代名詞。ここでは非人称主語。
・est(エ)・・「(それは)~である」。英語のbe動詞に当たる自動詞êtreの三人称単数現在形。
《il est(イレ)》
・tard(タール)・・「遅く、遅い時間に、遅い時期に、夜遅く」。副詞。
『けれど、もう遅い』
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・nuit(ニュイ)・・「夜」。女性名詞単数形。
・les(レ)・・「彼らを、彼女らを、それらを」。三人称複数直接目的格の人称代名詞。
・recouvre(ルクヴル)・・「(それは)覆い隠す」。他動詞racouvrir{~を(再び)覆う、覆いをする、~をすっかり覆う、~を覆い隠す、~を包含する}の三人称単数現在形。
・déjà(デジャ)・・「もう、既に、前に、以前に」。副詞。
『夜はもうそれを覆い隠している』
ペルスヴァル(パーシヴァル)が、騎士に任じられるためにアルテュール(アーサー)王の宮廷に赴く途中、雁の群れが飛んでいるのを見かける。
冬が来て、大地と森には刺すような寒さと雪が広がっていた。
パーシヴァルは、雁たちが1羽の隼に追い立てられていることに気付く。
群れの内の1羽が、捕食者に傷付けられて雪の上に落ちる。しかし最後には逃げ果せて、その後に、置き土産として3滴の血を残して行く。
無垢なる雪の上に浮かび上がる3つの赤い雫に目を落としながら、その時、パーシヴァルは、彼の恋人ブランシュフルールの眩い幻を見る。というのも、赤い血と雪の白のコントラストが、彼に最愛の人の色――彼女の赤い唇と透き通るような肌、そして彼のために着ていた赤い絹の上着の下の白い寝衣を思い出させるから。
この幻視と欲望によって、石化したように虚脱の際にいる彼は、探求と長旅の目的を、しばしの間忘れてしまう。
私は、アーサー王関連の本を読み耽るまで、伝説の中のこの章を良く知らなかった。
パーシヴァルの純真な心をかき乱し、感動させるに足る小さな3滴の血が見せる、束の間の幻。面食らうような詩趣である。
(Cécile Corbelによる楽曲解説)
※人名等固有名詞は、「ヴィヴィアーヌ(ヴィヴィアン)」のようにフランス語名カナ読みの隣に日本で馴染みのある表記(概ね英語風)を並べ、二度目以降の登場は後者に統一しています。
※物語によってはトリスタンの母の名前も「ブランシュフルール」ですが、同名の別人です。
セシルさんが語るのは、12世紀終盤の詩人クレティアン・ド・トロワ(Chrétien de Troyes)さんによる未完の長編物語、"
Perceval ou le Conte du Graal(ペルスヴァルまたはグラアルの物語) "に出て来るエピソード。
騎士になりたいという憧れを胸にアルテュール(アーサー)王の宮廷に辿り着いたペルスヴァル(パーシヴァル)は、とある乙女が、クー(ケイ)卿から平手打ちを受けるのを見た。彼女が、居並ぶ立派な騎士たちを差し置いて、粗忽な田舎者であるパーシヴァルを褒め、笑いかけたがゆえに。
「カンクロワの森の真紅の騎士」を打ち斃し、その武具甲冑と軍馬を手に入れた彼は、いつかあの乙女の受けた仕打ちをケイに償わせると言い残し、名乗ることもなくその場を去る。
その後、出会った老騎士ゴルヌマン・ド・ゴオール{Gornemanz de Gohorz(Goorz)/Gornemant de Gohort(Goort)}によって騎士の戦い方を知り、騎士の何たるかを知り始めた彼は、師の元を発ち、進む先で、とある城に宿を求めた。
その※註ビオールペール(Biaurepaire/Beaurepaire)の城主ブランシュフルール(Blancheflor/Blanchefleur)は、ゴルヌマン(ゴルヌマント)の姪だと言う。彼女の領土を狙う敵に攻め込まれ、困窮している最中だったが、できる限り若き騎士をもてなした。そして、夜になると、白い寝衣に赤いマントを羽織って、彼の枕元に助けを乞いに訪れる。
騎士らしく、貴婦人の頼みを快く引き受けたパーシヴァルは、女城主の敵を次から次に打ち破り、慈悲を乞うた敵には、自分の足でアーサー王の元へ囚われに行くよう申しつける。「ケイから暴力を受けた乙女の仇を取ってやる」と伝言を持たせて。
見事女城主の憂いを晴らし、彼女の愛を得たパーシヴァル。だが、そのまま恋人と結婚し、彼女の領地を共に治める気にはなれなかった。彼は、母の元へ帰る途中だったのだ。彼は母の意に反し、どうしても騎士になりたかった。母を深い悲しみの中に残して来てしまった。母に会えたら必ず戻ってくることを約束して、愛しい女の元を去る。
旅を続ける彼は、漁夫王に出会い、グラアルを目にし、母の死を知り、また打ち倒した敵に伝言を持たせてアーサー王の元に送り込んだ。遂にアーサーが宮廷の幕臣たちを連れてパーシヴァルを探しに来るまで。
そんな折、いつものように早起きしたパーシヴァルは、隼に追われる雁の声を聞き、平原に積もった雪に飛び散った3滴の血に眺め入った。
その光景に、愛しいブランシュフルールの姿を連想した彼は、槍の柄に凭れたまま、長い時間、我を忘れて物思いに耽る。
そして、アーサー王の遣いの騎士に声をかけられても気が付かず、怒ったセグルモール(サグラモール)卿とケイ卿の攻撃を半ば反射的に返り討ちにしてしまう。ケイは重傷を負い、結果として、彼は約束通り、打たれた乙女の恥を雪いだ(猶、アーサー王は自分の執事たる騎士の怪我を悲しんだ)。
ようやく我に返る頃、ゴーヴァン(ガウェイン)卿から礼儀正しく挨拶を受け、その物思いはとても風雅で良いものだと褒められた。パーシヴァルはにこやかに応じて、和気藹々と共に王の元へ向かう。彼は遂にペルスヴァル・ル・ガロワ(Perceval le Galois/Perceval le Gallois/ウェールズ人パーシヴァル)と名乗り、アーサー王の宮廷に迎え入れられるのだった。
※アルファベット表記が二つ並んでいるのは、前の方が原文、後の方が現代フランス語です。
※註 ボールペールとも。
ちなみに、"Mabinogion(マビノギオン)"に纏められた作者不詳の"Peredur fab Efrawg(エヴロウグの息子ペレディル)"にも、非常によく似たエピソードがある。
領地を脅かされる女伯爵(名前は出て来ない)を助けて彼女の元を去ったペレディル(パーシヴァル)は、積もった雪の上で鷹に殺されたアヒルを見つける。鷹は馬の蹄の音に驚いて飛び去り、大烏がアヒルの死肉に留まっていた。
「ペレディルは立ち尽くし、心の中で思った。烏の濡れ羽色、純白の雪、紅の血は、最愛の女性の黒玉のような黒髪や、雪のように白い肌のよう。純白の雪に映える赤い血は、最愛の人の赤い頬のよう」〔参6〕p221より引用
3滴の血、よりもうちょっと血なまぐさい光景である。ブランシュフルールさんは「見る者誰もが純金の糸でできているかと思うような輝く金髪」らしいので、こちらの女伯爵とは外見も違っている。それぞれのお国柄によって、出て来る鳥も美女の理想形も違うのが面白い。
ウェールズ語で書かれた物語のペレディル君は、女伯爵のために奮闘しているが、彼女にそれほど心を寄せる描写がないまま「最愛の人」と呼んで物思いに耽ったかと思えば、カエル・スリオンのアルスル(アーサー)の宮廷に着いたその晩に「金の手のアンガラット」なる美女を「僕の最愛の人になって」と口説いて振られ、彼女の愛を勝ち取るためにまた旅に出る。めでたくアンガラットの愛を獲得したかと思えば、絶世の美女に出会って一目惚れしたり、馬上槍試合の行われている渓谷で天幕から外を見ていた美女に一目惚れしたり、以前出会った絶世の美女がクリスティノビル(コンスタンティノープル)の女帝だったので、彼女と結婚して14年間共同統治したり、お前、それはアーサー王の地位を超えてないか?旅の途中に出会った姫に惚れられたりしている。クレティアン・ド・トロワさんのペルスヴァル君よりずっと節操がなく恋の逸話が多い男である。ペルスヴァル君はよく女性をBele(美しい人)と呼び、ペレディル君はfy chwaer(我が姉妹)と呼ぶが、軟派なのはペレディル君の方。
やっぱりフランス人の書いたペルスヴァル君でなければ、この「雪と血」のシーンは胸に響かない。ペレディル君はちょっと怖い。
セシルさんの歌は、冷たい空気と静謐ながら情熱的な黙考を感じられる。この後、「うるせえ黙れ(物理)」される騎士たちはご愁傷様である。
トマス・マロリー(Thomas Malory)さんが書いた純潔の騎士パーシヴァル卿(Sir Percivale)?知らない子ですね。いやこれ同一人物で纏めんの無理があるだろ。特にペレディル君。
CDブックはいいぞ。セシルさんご本人による挿絵がすごく美しいぞ。こちらの公式ホームページ通販で買えるぞ。
参考・引用資料
1.『ロワイヤル仏和中辞典 第2版』(旺文社 2005)
2." CNRTL Lexicographie " https://www.cnrtl.fr/definition/
3." Chrétien de Troyes Le Conte du Graal (Perceval) " https://www.francaisancien.net/activites/textes/perceval/cgrpres.htm
4.『フランス中世文学集2 愛と剣と』(白水社 1993 第3刷)
5."The Mabinogion/Peredur the Son of Evrawc" https://en.wikisource.org/wiki/The_Mabinogion/Peredur_the_Son_of_Evrawc
6.『ウェールズ語原典訳 マビノギオン』(原書房 2019)
ネイティブのフランス語にボロ耳の日本人が無理矢理カタカナ読みを当てつつ訳したらこうなった。
訳にセンスがないのも、カナが発音とかけ離れてるのも仕様です(が、明らかな誤訳があれば指摘プリーズ)。
このページはあくまでCDブックや配信サービスの" Graal "買った人向け、仏語ド素人によるメモ書きであって、
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