King Of the Fairies

 これはSongbook vol.3の2曲目で、vol.1日本盤にもボーナストラックで入っている。
英語詞だからメモにはしないけど、vol.1にはなかった解説を訳してみた。

 Thomas the Rhymer(韻律詩人トーマスと訳すべきかな?)は、13世紀スコットランドの詩人、バード(ケルトの吟唱詩人)である。彼の作ったたくさんの歌やバラッド形式の物語は、彼をThomas the Rhymerと呼ばわしめ、その名を伝説に残した。
 これらの伝承の一つがトーマスについて語るところによると、ある晴れた日にオークの木の下でまどろんでいた時、彼は妖精の女王を魅了したらしい。若い詩人と彼のハープの虜になった女王は、共に過ごそうと彼を妖精の王国に連れて行ったと言われる。伝えられるところによると、彼はそこで妖精たちと共に、愉快な、長い日々を過ごした。
 しかしながら、トーマスが人間の世界に帰る日がやってくる。妖精たちと憂いなき幸福な時間を過ごす内に、この世では数十年が経過していた。トーマスが帰宅した時、彼は変わらず若いままで、家主のいなくなって久しい廃屋を前に涙を流すだけだった。


 浦島太郎仕立て。いや、ここはOssian(Oisín)風と言うべきか。

 なお、元ネタについては↓のサイト様が非常に詳しい。すばらしすぎる。
 『魅惑の物語世界 やまなかみつよしのバラッド・トーク』〜第13話 妖精の国に行った実在の詩人


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参考文献
 ・『ロワイヤル仏和中辞典 第2版』(旺文社 2005)

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