sanctus ラテン語&イタリア語メモ
love solfege 『Sanctus』より

Due destini以来、久々にラブジュさんを。
歌手は綾野えいりさん。他コーラスの方々。
3言語によるベルカント~な讃美歌であります。
Sanctus, Agnus Dei, Dies irae, Kyrie eleison, Credo, Gloria, Libera me, In paradisumと、
怒濤のミサ曲引用ラッシュなんで、お好きな方にはたまらん一曲。

Spotifyでも聴けます!

※イタリア語の動詞の法(ムード)は、特に接続法とか条件法とか書いていない限り直説法です。
※ラテン語の長母音記号は勝手につけました。
※ラテン語のカナ読みは教会式発音っぽくつけています。が、短音長音は割と適当です。〔古〕は、古典式発音風のカナです。

【ラテン語】

・laudātus(ラウダトゥス)〔古:ラウダートゥス〕・・「優れた、立派な」。第1第2変化形容詞男性単数主格形。第1活用他動詞laudōラウド〔古:ラウドー〕(褒める、称賛する)の完了受動分詞。
・dominus(ドミヌス)・・「主(は)」。第2変化男性名詞単数主格。
・deus(デウス)・・「神(は)」。第2変化男性名詞単数主格。
・sānctus(サンクトゥス)〔古:サーンクトゥス〕・・「神聖な」。第1第2変化形容詞男性単数主格形。第4活用他動詞sanciōサンチョ〔古:サンキオー〕(神聖にする、不可侵にする、確立する、承諾する、罰する)の完了受動分詞。

 『誉むべきかな 主なる神 聖なるかな』

・hosanna(オザンナ)〔古:ホサンナ〕・・「万歳」。神を称える間投詞。ヘブライ語のהוֹשַׁענָא(ホーシャナー/救って下さい)に由来するけど、現在のキリスト教では元の意味はあんまり意識されずに「主、万歳!」ぐらいの掛け声になってるとかなんとか。
・in(イン)・・「~の上に、~の中に」。前置詞。ここでは奪格支配。変化や移動を伴わない時間、場所、状態を表す。
・excelsīs(エクシェルスィス)〔古:エクスケルスィース〕・・「天」。第2変化中性名詞excelsumエクシェルスム〔古:エクスケルスム〕(高所、優秀)の複数奪格。複数形だと「天」とか、時に「高潮」みたいな意味で使われることもある。第1第2変化形容詞excelsusエクシェルスス〔古:エクスケルスス〕(高い、隆起した、卓越した)の中性形が名詞化したやつ。"in excelsīs"で「高いところ(天上)に」。

 『いと高きところにて ホサナ』

・dōnā(ドーナ)〔古:ドーナー〕・・「(君が)与えろ」。第1活用他動詞dōnōドーノ〔古:ドーノー〕(与える、贈る)の命令法能動(二人称)単数形。
・nōbīs(ノービス)〔古:ノービース〕・・「私たちに」。一人称複数の人称代名詞nōsノース(私たち)の、ここでは与格。
・pācem(パーチェム)〔古:パーケム〕・・「平和を」。第3変化c/g幹女性名詞pāxパークス(平和)の単数対格形。

 『我らに平和を与え給え』

【英語※省略】

美しい結末を見るために
悲劇は作られる

対称は雷鳴を以って暴かれた
灼熱を伴う膨張
幾百万の幸福と無数の苦痛
取るに足らないことで涙を流すことはない


【イタリア語】

・dimmi(ディンミ)・・「(君が)私に言え」。他動詞direディーレ(言う、唱える、表す)の命令法二人称単数形dìディー+一人称単数目的格の人称代名詞miミ。
・io(イオ)・・「私は」。一人称単数形主格の人称代名詞。
・voglio(ヴォッリョ)・・他動詞volereヴォレーレ(~が欲しい)の一人称単数現在形。後ろに不定詞を伴って「~したい」。
・saper(サペール)・・他動詞sapereサペーレ(知る、知っている、できる)の不定詞がトロンカメント(語尾脱落)。"voglio saper"で「私は知りたい」。
・cosa(コーザ)・・「何が」。ここでは疑問代名詞che cosaの略。
・ci (チ)・・「私たちを」。一人称複数の人称代名詞。ここでは直接目的語。
・aspetterà(アスペッテラー)・・「(それは)待っているだろう」。他動詞aspettareアスペッターレ(待つ)の三人称単数未来形。

 『教えてください 私たちを待ち受けるのが何か 私は知りたいのです』

・da(ダ)・・「~から」。前置詞。
・cento(チェント)・・「百の」。無変化の基数詞。
・semi(セーミ)・・「種子(複)」。男性名詞semeセーメ(種)の複数形。
・si(スィ)・・「それ(ら)自身を」。再帰代名詞。三人称。
・sa(サ)・・「(それは)知っている」。他動詞sapereサペーレ(知る、知っている、できる)の再帰動詞形sapersiサペルスィ{(自身の能力、性格などを)把握する、意識する}の三人称単数現在形。ええと・・ここの主語はfioreでいいのかな?
・un(ウン)・・「一つの」。基数詞、形容詞。男性単数形。
・solo(ソーロ)・・「ただ~だけ」。形容詞。男性単数形。
・fiore(フィオーレ)・・「花」。男性名詞単数形。
・sboccerà(ズボッチェラー)・・「(それは)咲くだろう」。自動詞sbocciareズボッチャーレ(蕾が開く、開花する、生まれる)の三人称単数未来形。

 『百の種子から 咲くのはただ己ひとつのみと 花は知っています』

・dimmi(ディンミ)・・「(君が)私に言え」。他動詞direディーレ(言う、唱える、表す)の命令法二人称単数形dìディー+一人称単数目的格の人称代名詞miミ。
・svela(ズヴェーラ)・・他動詞svelareズヴェラーレ(暴く、明らかにする)の命令法二人称単数形。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・tua(トゥア)・・「君の」。二人称単数の所有形容詞tuoトゥオの女性単数形。
・verità(ヴェリター)・・「真実」。女性名詞単数形。

 『教えてください あなたの真実を打ち明けてください』

・il(イル)・・男性名詞単数形につく定冠詞。
・mistero(ミステーロ)・・「神秘、謎、秘密」。男性名詞単数形。
・del(デル)・・「~の」。縮約冠詞。前置詞diディと男性名詞単数形につく定冠詞ilイルの縮約。
・dogma(ドグマ)・・「(宗教的)教義、教理、原理」。男性名詞単数形。

 『ドグマの神秘を』

・cosa(コーザ)・・「何が」。ここでは疑問代名詞che cosaの略。
・c'è(チェ)・・「~がある」。副詞ciチ(ここに)+èエ(英語のbe動詞に当たる自動詞essereエッセレの三人称単数現在形)。
・oltre(オルトレ)・・「~の向こうに、~を越えて」。前置詞。
・l'aldilà(ラルディラー)・・「あの世」。頭語が母音の単数名詞につく定冠詞l'+男性名詞aldilàアルディラー(あの世、来世)の単数形。

 『あの世の向こうにあるのが何かを』

【ラテン語】

・diēs(ディエス)〔古:ディエース〕・・「日、日中、昼は」。ここでは第5変化-iēs型女性名詞(通常、男性名詞)。ここでは単数主格。
・īrae(イレ)〔古:イーラエ〕・・「怒りの」。第1変化女性名詞īraイラ〔古:イーラ〕(怒り)の単数属格または単数与格。
・diēs(ディエス)〔古:ディエース〕・・「日は」。
・illa(イッラ)・・「あれ、あの」。指示形容詞。ここでは女性単数主格形。

 『怒りの日 かの日は』

・teste(テステ)・・第3変化i幹男性(時に女性)名詞testisテスティス(証人、目撃者)の単数奪格。副詞句になる絶対的奪格。直訳はし難いけど、「~が証人であるように」とか「その証人は~であるのだが」みたいな感じ。
※歌詞カードでは何故か"tes te"と切れている。
・Dāvīd(ダーヴィド)〔古:ダーウィード〕・・「ダビデ(から)」。男性固有名詞。ヘブライ語名דָּוִד(ダーウィーズ)。古代イスラエルの王で『詩篇』の作者。時に属格Davidisとか対格Dāvīdaとかもあるけど、基本的に無変化。ここでは奪格扱い。
・cum(クム)・・「~と、~と共に」。奪格支配の前置詞。
・Sibyllā(スィビッラー)〔古:スィビュッラー〕・・「シビュラ(から)」。第1変化女性固有名詞Sibyllaスィビッラ〔古:スィビュッラ〕の単数奪格。元はギリシア語Σίβυλλα〔古:スィビュッラ〕。アポロンの神託を告げる巫女。キリスト教的には、イエスの生誕を予言したりした異教の女預言者。こちらは普通に格変化する。
 testeって何で単数やねん?証人はダビデだけでシビュラはついでの付け足しかいな?と言いたいところだけど、この場合は複数奪格testibusにしちゃうと、トロキー(強弱格。音節毎にアクセントが強弱強弱を繰り返す詩脚)が崩れちゃうんで、teste David cum Sibylla.(テステ ダヴィド クム スィビッラ)じゃないとダメなやつ。

 『ダビデとシビュラの証するがごと(ダビデとシビュラが証人であるように)』

・solvet(ソルヴェト)〔古:ソルウェト〕・・「(それは)解かすだろう、破壊するだろう」。第3活用他動詞solvōソルヴォ〔古:ソルウォー〕(解く、解き放つ、支払う、成就する、分解する、破壊する)の 直説法(未完了)未来三人称単数形。主語はdies illa。
・saeclum(セークルム)〔古:サエクルム〕・・「俗世を」。年齢、世代、生涯、期間、世紀、俗世などを表す第2変化中性名詞。ここでは単数対格。
※ここは(サエクルム)と歌ってるように聴こえる。
・in(イン)・・「~(の中)に」。前置詞。ここでは奪格支配。変化や移動を伴わない時間、場所、状態を表す。
・favillā(ファヴィッラ)〔古:ファウィッラー〕・・「熱い灰(から)」。第1変化女性名詞favillaファヴィッラ〔古:ファウィッラ〕(燃えさし、消し炭、熱い灰)の単数奪格。

 『世を熱灰に散ほほろげん(世界を熱い灰の中に溶かすだろう)』

・kyrie(キリエ)・・「主よ」。κύριε〔古:キュリエ〕はギリシア語。男性名詞κύριοςキュリオス(主人)の単数呼格。
・eleison(エレイソン)・・「(君が)哀れめ」。ἐλέησον〔古:エレエーソン〕もギリシア語。他動詞ἐλεέωエレエオー(哀れむ)の命令法能動アオリスト相二人称単数形。教会式(イタリア語風に)発音する場合でも、母音に挟まれたsは濁らず、「エレイゾン」とはならない。

 『主よ 哀れみ給え』

・crucifīxus(クルチフィークスス)〔古:クルキフィークスス〕・・「十字架にかけられた」。第3活用他動詞crucifīgōクルチフィーゴ〔古:クルキフィーゴー〕(十字架に打ち付ける、磔にかける)の完了受動分詞男性単数主格形。
・sepultus(セプルトゥス)・・「葬られた」。第4活用他動詞sepeliōセペリオー(葬る、埋める、滅ぼす、隠匿する)の完了受動分詞男性単数主格形。
 う~ん?受動態を作る動詞がないぞ。形容詞扱いとしても、かかってる名詞がないし。Kyrieにかかってるわけじゃないよな?分詞自体が名詞扱い?いっちょそれで訳してみよう。

 『十字架にかけられ 葬られ給うた方は』

・jūdicāre(iūdicāre)(ユーディカーレ)・・「裁く(こと)」。第1活用他動詞jūdicōユーディコー(審判者である、裁決する、宣告する、決定する)の不定法能動現在形。
 やはりCrucifixus Sepultusを分詞の名詞的用法でこいつの主語と考えるべきか?ところでこの場合の不定法ってどう考えたらいいの?引用元のCredoなら主動詞venturus estに繋がる形で「裁くために来ようとしている」とか「来りて裁くであろう」って感じだけど、こいつ単独だとどうしよう。感嘆の不定法?「~が裁くのだ!」?う~ん?
 不定法以外の可能性もあるけど、直接法受動現在二人称単数だと「(君は)裁かれる」。命令法受動現在(二人称)単数だと「(君は)裁かれろ」なんで、意味的に違う。
・vīvōs(ヴィーヴォス)〔古;ウィーウォ―ス〕・・「生者たちを」。第1第2変化形容詞vīvusヴィーヴス〔古:ウィーウス〕(生きている、生命のある、新鮮な、元気な、自然な)の男性複数対格形。ここでは男性名詞扱い。
・et(エト)・・「そして、~と」。無変化の接続詞。
・mortuōs(モルトゥオース)・・「死者たちを」。第2変化男性名詞mortuusモルトゥウス(死人、死体)の複数対格。

 『生者と死者を裁き給う』

・cum(クム)・・「~と、~と共に」。奪格支配の前置詞。
・sānctō(サンクト)〔古:サーンクトー〕・・「神聖な」。第1第2変化形容詞男性単数奪格形。第4活用他動詞sanciōサンチョ〔古:サンキオー〕(神聖にする、不可侵にする、確立する、承諾する、罰する)の完了受動分詞。
・spīritū(スピリトゥ)〔古:スピーリトゥー〕・・「霊(から)」。第4変化-us型男性名詞spīritusスピーリトゥス(微風、におい、呼吸、息、生命、霊、魂、気持ち、霊感)の単数奪格。
・in(イン)・・「~において、~の下で」。前置詞。ここでは奪格支配。変化や移動を伴わない時間、場所、状態を表す。
・glōriā(グローリア)〔古:グローリアー〕・・「栄光(から)」。第1変化女性名詞glōriaグローリア(名声、栄誉、功業)の単数奪格。
・deī(デイ)〔古:デイー〕・・「神の」。第2変化男性名詞deusデウス(神、神性)の単数属格。
・patris(パトリス)・・「父の」。第3変化r幹男性名詞paterパテル(父)の単数属格。

 『聖霊と共に 父なる神の栄光において』

・āmēn(アーメン)〔古:アーメーン〕・・「アーメン」。ユダヤ教、キリスト教においてよく使われる間投詞。ヘブライ語のאָמֵן(アメーン、アーメーン/真に、然り、そうあるように)に由来する。

 『アーメン』

※枠内、Dies irae dies illa~in favillaのバックコーラス(01:43~01:59)。

・laudātus(ラウダトゥス)〔古:ラウダートゥス〕・・「優れた、立派な」。第1第2変化形容詞男性単数主格形。第1活用他動詞laudōラウド〔古:ラウドー〕(褒める、称賛する)の完了受動分詞。
・dominus(ドミヌス)・・「主(は)」。第2変化男性名詞単数主格。
・deus(デウス)・・「神(は)」。第2変化男性名詞単数主格。
・sānctus(サンクトゥス)〔古:サーンクトゥス〕・・「神聖な」。第1第2変化形容詞男性単数主格形。第4活用他動詞sanciōサンチョ〔古:サンキオー〕(神聖にする、不可侵にする、確立する、承諾する、罰する)の完了受動分詞。

 『誉むべきかな 主なる神 聖なるかな』

・hosanna(オザンナ)〔古:ホサンナ〕・・「万歳」。神を称える間投詞。ヘブライ語のהוֹשַׁענָא(ホーシャナー/救って下さい)に由来する。
・in(イン)・・「~の上に、~の中に」。前置詞。ここでは奪格支配。変化や移動を伴わない時間、場所、状態を表す。
・excelsīs(エクシェルスィス)〔古:エクスケルスィース〕・・「天」。第2変化中性名詞excelsumエクシェルスム〔古:エクスケルスム〕(高所、優秀)の複数奪格。複数形だと「天」とか、時に「高潮」みたいな意味で使われることもある。第1第2変化形容詞excelsusエクシェルスス〔古:エクスケルスス〕(高い、隆起した、卓越した)の中性形が名詞化したやつ。"in excelsīs"で「高いところ(天上)に」。

 『いと高きところにて ホサナ』

・dōnā(ドーナ)〔古:ドーナー〕・・「(君が)与えろ」。第1活用他動詞dōnōドーノ〔古:ドーノー〕(与える、贈る)の命令法能動(二人称)単数形。
・nōbīs(ノービス)〔古:ノービース〕・・「私たちに」。一人称複数の人称代名詞nōsノース(私たち)の、ここでは与格。
・pācem(パーチェム)〔古:パーケム〕・・「平和を」。第3変化c/g幹女性名詞pāxパークス(平和)の単数対格形。

 『我らに平和を与え給え』

【英語※省略】

美しい結末を見るために
悲劇は作られる

私が十字を切り
天球を抱え 神秘を解き明かすことをお許しください
何故私たちは「生と死」を繰り返すのか教えてください
私たちはあなたの愛と慈悲を待ち焦がれています

 sphereってこの場合どういう意味なの?
 仮に「天球」にしといたけど、「自分の殻」とか「自意識の壁」的なもので、そこに囚われてることを言ってたりするの?分からん。


【ラテン語】

・līberā(リーベラ)〔古:リーベラー〕・・「(君が)解き放て」。第1活用他動詞līberōリーベロ〔古:リーベロー〕(自由にする、解放する)の命令法現在(二人称)単数形。
・mē(メー)・・「私を」。一人称単数の人称代名詞egoエゴ/egōエゴー(私)の、ここでは対格。
・domine(ドミネ)・・「主よ」。第2変化男性名詞dominusドミヌス(主人)の単数呼格。

 『我を解き放ち給え 主よ』

・dē(デ)〔古:デー〕・・「~から(下へ、向こうへ)」。奪格支配の前置詞。出所、出発点を表す。
・morte(モルテ)・・「死(から)」。第3変化i幹女性名詞morsモルス(死)の単数奪格。
・aeternā(エテルナー)〔古:アエテルナー〕・・「永遠の」。第1第2変化形容詞aeternusエテルヌス〔古:アエテルヌス〕(永遠の、不死の、間断ない)の女性単数奪格形。
・in(イン)・・「~に」。前置詞。ここでは奪格支配。変化や移動を伴わない時間、場所、状態を表す。
・diē(ディエ)〔古:ディエー〕・・「日(から)」。第5変化-iēs型女性名詞(通常、男性名詞)diēsディエース(日、日中、昼)の単数奪格。
・illā(イッラ)〔古:イッラ―〕・・「あれ、あの」。指示形容詞。女性単数奪格形。
・tremendā(トレメンダー)・・「恐ろしい」。第1第2変化形容詞tremendusトレメンドゥス(恐ろしい)の女性単数奪格形。

 『永遠の死より かの恐るべき日に』

・in(イン)・・「~(の中、~の上)に」。前置詞。ここでは対格支配。変化、移動、方向、対立を表す。
・paradīsum(パラディースム)・・「楽園(を)」。第2変化男性名詞paradīsusパラディースス(楽園、天国)の単数対格。
・dēdūcant(デーデューカント)・・「(それらが)導きますように」。第3活用他動詞dēdūcōデーデューコー(降ろす、引率する、連れ去る、遠ざける、追い出す、運んでいく、同伴する、娶る、導き入れる)の接続法能動現在三人称複数形。
 ※接続法は、必ずしも現実に即していない話者の主観的な叙述を行う法。ここでは願望を表す。
・tē(テー)・・「君を」。二人称単数の人称代名詞tūトゥー(君、あなた)の、ここでは対格。
・angelī(アンジェリー)〔古:アンゲリー〕・・「天使たちが」。第2変化男性名詞angelusアンジェルス〔古:アンゲルス〕(天使)の、ここでは複数主格。

 『天使らが 汝を楽園へと導かんことを』

・Jēsū(Iēsū)(ジェーズー)〔古:イェースー〕・・「イエスよ」。第4変化-us型(っぽい不規則)男性固有名詞Iēsusイェーズス〔古:イェースス〕(イエス)の呼格。アラム語名ישוע(イェーシューア)。
 ※ここはイタリア語のGesùっぽく濁ってるようにも聴こえる。
・Christe(クリステ)・・「キリストよ」。第2変化男性固有名詞Christusクリストゥス(キリスト)の呼格。元はギリシア語Χριστός〔古:クリーストス〕。
・sānctus(サンクトゥス)〔古:サーンクトゥス〕・・「神聖な」。第1第2変化形容詞男性単数主格形。第4活用他動詞sanciōサンチョ〔古:サンキオー〕(神聖にする、不可侵にする、確立する、承諾する、罰する)の完了受動分詞。ここは呼格(sāncte)じゃない。

 『イエス・キリストよ 聖なるかな』


【イタリア語】

・voglio(ヴォッリョ)・・他動詞volereヴォレーレ(~が欲しい)の一人称単数現在形。後ろに不定詞を伴って「~したい」。
・cercar(チェルカール)・・他動詞cercareチェルカーレ(探す、追求する)の不定詞がトロンカメント(語尾脱落)。"voglio cercar"で「私は探したい」。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・verità(ヴェリター)・・「真実」。女性名詞単数形。
・e(エ)・・「そして」。接続詞。
・capir(カピール)・・他動詞capireカピーレ(分かる、理解する)の不定詞がトロンカメント(語尾脱落)。"voglio capir"で「私は知りたい」。
・il(イル)・・男性名詞単数形につく定冠詞。
・tuo(トゥオ)・・「君の」。二人称単数の所有形容詞男性単数形。
・cuore(クオーレ)・・「心臓、心」。男性名詞単数形。

 『真実を追い求めて あなたの御心を知りたいのです』

・navigando(ナヴィガンド)・・「漂泊しながら」。自・他動詞navigareナヴィガーレ(操縦する、航行する、旅行する、漂う、船で渡る、飛行機で行く)のジェルンディオ。
・nell'oblio(ネッロブリオ)・・「忘却の中」。縮約冠詞nell'(前置詞inと頭語が母音の単数名詞につく定冠詞l'の縮約)+男性名詞oblioオブリオ(忘れること、忘却)の単数形。
・ho(オー)・・英語のhave動詞に当たる助動詞avereアヴェーレの一人称単数現在形。ここでは他動詞の過去分詞と一緒に近過去時制を作っている。
・perduto(ペルドゥート)・・他動詞perdereペルデレ(なくす、逸する、破滅させる、負ける)の過去分詞。"ho perduto"で「(私は)無くした」。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・strada(ストラーダ)・・「道路、道、手段、生き方、軌道」。女性名詞単数形。

 『忘却の中をさすらって 私は道を失いました』

・mio(ミオ)・・「私の」。一人称単数の所有形容詞、男性単数形。
・signore(スィンニョーレ)・・「主」。男の人、(男性の)~さん、主人などを意味する男性名詞単数形。
・guidami(グイーダミ)・・「(それは)私を導く」。他動詞guidareグイダーレ(案内する、導く、率いる、運転する)の三人称単数現在形+一人称単数目的格の人称代名詞miミ(私を)。
・tu(トゥ)・・「君が」。二人称単数主格の人称代名詞。
 ここにtuが入るのか。mio signoreに呼び掛けてるのかな?
・lassù(ラッスー)・・「あの上の方に、天国で」。副詞。
・oltre(オルトレ)・・「~の向こうに、~を越えて」。前置詞。
・l'oblio(ロブリオ)・・「忘却」。頭語が母音の単数名詞につく定冠詞l'+男性名詞oblioオブリオ(忘れること、忘却)の単数形。

 『我が主は 私を導いてくださいます あなたこそが 忘却を越えて天国へと』

・ti(ティ)・・「君に」。二人称単数目的格の人称代名詞。
・prego(プレーゴ)・・「(私は)頼む」。他動詞pregareプレガーレ(~に頼む、~に祈る)の一人称単数現在形。
・mio(ミオ)・・「私の」。一人称単数の所有形容詞、男性単数形。
・signore(スィンニョーレ)・・「主」。男の人、(男性の)~さん、主人などを意味する男性名詞単数形。
・illuminami(イッルーミナミ)・・「(それは)私を照らす」。他動詞illuminareイッルミナーレ(照らす、輝かせる、啓発する)の三人称単数現在形+一人称単数目的格の人称代名詞miミ(私を)。
・con(コン)・・「~をもって」。前置詞。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・verità(ヴェリター)・・「真実」。女性名詞単数形。

 『お願いします 我が主は 真実をもって私を照らしてくださいます』


・crederò(クレデロー)・・「(私は)信じるだろう」。他動詞credereクレーデレ(信じる、見なす、~であると思う)の一人称単数未来形。
・per(ペル)・・「~の間」。前置詞。
・tutta(トゥッタ)・・形容詞tuttoトゥット(全ての、全部の)の女性単数形。
・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・vita(ヴィータ)・・「人生、生命」。女性名詞単数形。

 『私は生涯信じ続けるでしょう』

・la(ラ)・・女性名詞単数形につく定冠詞。
・mia(ミア)・・「私の」。一人称単数の所有形容詞、女性単数形。
・fede(フェーデ)・・「信用、信仰、信条」。女性名詞単数形。
・mai(マイ)・・「決して~ない」。否定の副詞。
・sparirà(スパリラー)・・「(それは)消えるだろう」。自動詞sparireスパリーレ(消える、なくなる、死ぬ)の三人称単数未来形。

 『私の信仰は決して消えません』


・il(イル)・・男性名詞単数形につく定冠詞。
・mio(ミオ)・・「私の」。一人称単数の所有形容詞、男性単数形。
・cuor(クオール)・・「心」。男性名詞cuoreクオーレ(心、心臓、気持ち)の単数形がトロンカメント(語尾脱落)。
・sempre(センプレ)・・「いつも、ずっと」。
・tuo(トゥオ)・・「君の(もの)」。二人称単数の所有形容詞男性単数形。定冠詞ないけど名詞化してる?
・sarà(サラー)・・「(それは)~であるだろう」。英語のbe動詞に当たる自動詞essereエッセレの三人称単数未来形。

 『私の心はずっとあなたのものです』

【ラテン語】

・laudātus(ラウダトゥス)〔古:ラウダートゥス〕・・「優れた、立派な」。第1第2変化形容詞男性単数主格形。第1活用他動詞laudōラウド〔古:ラウドー〕(褒める、称賛する)の完了受動分詞。
・dominus(ドミヌス)・・「主(は)」。第2変化男性名詞単数主格。
・deus(デウス)・・「神(は)」。第2変化男性名詞単数主格。
・sānctus(サンクトゥス)〔古:サーンクトゥス〕・・「神聖な」。第1第2変化形容詞男性単数主格形。第4活用他動詞sanciōサンチョ〔古:サンキオー〕(神聖にする、不可侵にする、確立する、承諾する、罰する)の完了受動分詞。

 『誉むべきかな 主なる神 聖なるかな』

・hosanna(オザンナ)〔古:ホサンナ〕・・「万歳」。神を称える間投詞。
・in(イン)・・「~の上に、~の中に」。前置詞。ここでは奪格支配。変化や移動を伴わない時間、場所、状態を表す。
・excelsīs(エクシェルスィス)〔古:エクスケルスィース〕・・「天」。第2変化中性名詞excelsumエクシェルスム〔古:エクスケルスム〕(高所、優秀)の複数奪格。複数形だと「天」とか、時に「高潮」みたいな意味で使われることもある。第1第2変化形容詞excelsusエクシェルスス〔古:エクスケルスス〕(高い、隆起した、卓越した)の中性形が名詞化したやつ。"in excelsīs"で「高いところ(天上)に」。

 『いと高きところにて ホサナ』

・dōnā(ドーナ)〔古:ドーナー〕・・「(君が)与えろ」。第1活用他動詞dōnōドーノ〔古:ドーノー〕(与える、贈る)の命令法能動(二人称)単数形。
・nōbīs(ノービス)〔古:ノービース〕・・「私たちに」。一人称複数の人称代名詞nōsノース(私たち)の、ここでは与格。
・pācem(パーチェム)〔古:パーケム〕・・「平和を」。第3変化c/g幹女性名詞pāxパークス(平和)の単数対格形。

 『我らに平和を与え給え』

・diēs(ディエス)〔古:ディエース〕・・「日、日中、昼は」。ここでは第5変化-iēs型女性名詞(通常、男性名詞)。ここでは単数主格。
・īrae(イレ)〔古:イーラエ〕・・「怒りの」。第1変化女性名詞īraイラ〔古:イーラ〕(怒り)の単数属格または単数与格。
・diēs(ディエス)〔古:ディエース〕・・「日は」。
・illa(イッラ)・・「あれ、あの」。指示形容詞。ここでは女性単数主格形。

 『怒りの日 かの日は』

・teste(テステ)・・第3変化i幹男性(時に女性)名詞testisテスティス(証人、目撃者)の単数奪格。副詞句になる絶対的奪格。
・Dāvīd(ダーヴィド)〔古:ダーウィード〕・・「ダビデ(から)」。男性固有名詞。ヘブライ語名דָּוִד(ダーウィーズ)。古代イスラエルの王で『詩篇』の作者。時に属格Davidisとか対格Dāvīdaとかもあるけど、基本的に無変化。ここでは奪格扱い。
・cum(クム)・・「~と、~と共に」。奪格支配の前置詞。
・Sibyllā(スィビッラー)〔古:スィビュッラー〕・・「シビュラ(から)」。第1変化女性固有名詞Sibyllaスィビッラ〔古:スィビュッラ〕の単数奪格。元はギリシア語Σίβυλλα〔古:スィビュッラ〕。アポロンの神託を告げる巫女。キリスト教的には、イエスの生誕を予言したりした異教の女預言者。こちらは普通に格変化する。

 『ダビデとシビュラの証するがごと(ダビデとシビュラが証人であるように)』

・solvet(ソルヴェト)〔古:ソルウェト〕・・「(それは)解かすだろう、破壊するだろう」。第3活用他動詞solvōソルヴォ〔古:ソルウォー〕(解く、解き放つ、支払う、成就する、分解する、破壊する)の 直説法(未完了)未来三人称単数形。主語はdies illa。
・saeclum(セークルム)〔古:サエクルム〕・・「俗世を」。年齢、世代、生涯、期間、世紀、俗世などを表す第2変化中性名詞。ここでは単数対格。
※ここはやっぱり(サエクルム)と歌ってるように聴こえる。
・in(イン)・・「~(の中)に」。前置詞。ここでは奪格支配。変化や移動を伴わない時間、場所、状態を表す。
・favillā(ファヴィッラ)〔古:ファウィッラー〕・・「熱い灰(から)」。第1変化女性名詞favillaファヴィッラ〔古:ファウィッラ〕(燃えさし、消し炭、熱い灰)の単数奪格。

 『世を熱灰に散ほほろげん(世界を熱い灰の中に溶かすだろう)』

・kyrie(キリエ)・・「主よ」。κύριε〔古:キュリエ〕はギリシア語。男性名詞κύριοςキュリオス(主人)の単数呼格。
・eleison(エレイソン)・・「(君が)哀れめ」。ἐλέησον〔古:エレエーソン〕もギリシア語。他動詞ἐλεέωエレエオー(哀れむ)の命令法能動アオリスト相二人称単数形。

 『主よ 哀れみ給え』

・crucifīxus(クルチフィークスス)〔古:クルキフィークスス〕・・「十字架にかけられた」。第3活用他動詞crucifīgōクルチフィーゴ〔古:クルキフィーゴー〕(十字架に打ち付ける、磔にかける)の完了受動分詞男性単数主格形。
・sepultus(セプルトゥス)・・「葬られた」。第4活用他動詞sepeliōセペリオー(葬る、埋める、滅ぼす、隠匿する)の完了受動分詞男性単数主格形。

 『十字架にかけられ 葬られ給うた方は』

・jūdicāre(iūdicāre)(ユーディカーレ)・・「裁く(こと)」。第1活用他動詞jūdicōユーディコー(審判者である、裁決する、宣告する、決定する)の不定法能動現在形。
・vīvōs(ヴィーヴォス)〔古;ウィーウォ―ス〕・・「生者たちを」。第1第2変化形容詞vīvusヴィーヴス〔古:ウィーウス〕(生きている、生命のある、新鮮な、元気な、自然な)の男性複数対格形。ここでは男性名詞扱い。
・et(エト)・・「そして、~と」。無変化の接続詞。
・mortuōs(モルトゥオース)・・「死者たちを」。第2変化男性名詞mortuusモルトゥウス(死人、死体)の複数対格。

 『生者と死者を裁き給う』

・cum(クム)・・「~と、~と共に」。奪格支配の前置詞。
・sānctō(サンクト)〔古:サーンクトー〕・・「神聖な」。第1第2変化形容詞男性単数奪格形。第4活用他動詞sanciōサンチョ〔古:サンキオー〕(神聖にする、不可侵にする、確立する、承諾する、罰する)の完了受動分詞。
・spīritū(スピリトゥ)〔古:スピーリトゥー〕・・「霊(から)」。第4変化-us型男性名詞spīritusスピーリトゥス(微風、におい、呼吸、息、生命、霊、魂、気持ち、霊感)の単数奪格。
・in(イン)・・「~において、~の下で」。前置詞。ここでは奪格支配。変化や移動を伴わない時間、場所、状態を表す。
・glōriā(グローリア)〔古:グローリアー〕・・「栄光(から)」。第1変化女性名詞glōriaグローリア(名声、栄誉、功業)の単数奪格。
・deī(デイ)〔古:デイー〕・・「神の」。第2変化男性名詞deusデウス(神、神性)の単数属格。
・patris(パトリス)・・「父の」。第3変化r幹男性名詞paterパテル(父)の単数属格。

 『聖霊と共に 父なる神の栄光において』

・āmēn(アーメン)〔古:アーメーン〕・・「アーメン」。ユダヤ教、キリスト教においてよく使われる間投詞。ヘブライ語のאָמֵן(アメーン、アーメーン/真に、然り、そうあるように)に由来する。

 『アーメン』

※枠内、Dies irae dies illa~in favillaのバックコーラス(05:35~05:52)。

・laudātus(ラウダトゥス)〔古:ラウダートゥス〕・・「優れた、立派な」。第1第2変化形容詞男性単数主格形。第1活用他動詞laudōラウド〔古:ラウドー〕(褒める、称賛する)の完了受動分詞。
・dominus(ドミヌス)・・「主(は)」。第2変化男性名詞単数主格。
・deus(デウス)・・「神(は)」。第2変化男性名詞単数主格。
・sānctus(サンクトゥス)〔古:サーンクトゥス〕・・「神聖な」。第1第2変化形容詞男性単数主格形。第4活用他動詞sanciōサンチョ〔古:サンキオー〕(神聖にする、不可侵にする、確立する、承諾する、罰する)の完了受動分詞。

 『誉むべきかな 主なる神 聖なるかな』

・hosanna(オザンナ)〔古:ホサンナ〕・・「万歳」。神を称える間投詞。
・in(イン)・・「~の上に、~の中に」。前置詞。ここでは奪格支配。変化や移動を伴わない時間、場所、状態を表す。
・excelsīs(エクシェルスィス)〔古:エクスケルスィース〕・・「天」。第2変化中性名詞excelsumエクシェルスム〔古:エクスケルスム〕(高所、優秀)の複数奪格。複数形だと「天」とか、時に「高潮」みたいな意味で使われることもある。第1第2変化形容詞excelsusエクシェルスス〔古:エクスケルスス〕(高い、隆起した、卓越した)の中性形が名詞化したやつ。"in excelsīs"で「高いところ(天上)に」。

 『いと高きところにて ホサナ』

・dōnā(ドーナ)〔古:ドーナー〕・・「(君が)与えろ」。第1活用他動詞dōnōドーノ〔古:ドーノー〕(与える、贈る)の命令法能動(二人称)単数形。
・nōbīs(ノービス)〔古:ノービース〕・・「私たちに」。一人称複数の人称代名詞nōsノース(私たち)の、ここでは与格。
・pācem(パーチェム)〔古:パーケム〕・・「平和を」。第3変化c/g幹女性名詞pāxパークス(平和)の単数対格形。

 『我らに平和を与え給え』

 つい癖でラテン語の古典読みも書いたけど、いらんかったかも。強勢アクセントで発音されることが想定された中世の詩なんかは、古典式で読むもんじゃない。教会式に限らず、古典式以外の発音だと、元の長母音がそのままか短くなってるか聞いてみないと(聞いてみても)分かんないんだよな。勉強不足なもんで。
 ところで、ラブジュさんちの歌詞カードにはしばしば外国語曲の日本語訳が書かれていないんだけど、これはあれか?訳せない想いがあるんだよ!ただ聴いて感じ取るべし!ってことなの?中途半端にラテン語部分をエセ雅語風、イタリア語部分を敬語風に訳してみたけど、うん、微妙。英語部分もなんかよく分からん。
 無粋は承知。誤訳、解釈違いは標準装備ってことでひとつ。

この文章書いてる人はラテン語、イタリア語に関してド素人です。
アブラハムの宗教に関しては更によー分かりません。
このページはあくまで『Sanctus』CD買った人向け、参考にならない辞書もどきであって、
著作権侵害の意図はありません。が、もし怒られたら消えます。


参考文献